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16・5-31 私の天使とミーナの村 (マァサ side)

再び 稚拙な文章でお邪魔いたしますすすー(´・ω・`)













王都からやってきたルイは 護衛の仕事に戻っていった。










私は 心の中に芽生えた不思議な感覚に疑問を持ちながら




許可された荷馬車へと エルヴァラ様と共に戻った。














荷馬車に揺られ自分とは反対の エルヴァラ様の隣を見ると




レイル様が ちゃっかりと座っていた。










公爵様と 一緒でなくて良いんですか?




向こうのほうが広いですよ。




(せま)くなるので あっちへ行ってくださいよ。








半目で視線を送りながら 言葉が口から出かかるが 




相手は公爵家。




不敬になるので 言葉を呑み込み様子を見ることにした。












レイル様は幸せそうな笑顔で




「エヴァは無茶するからなー」と(こぼ)しながら




エルヴァラ様のそばから離れなかった。








エルヴァラ様は おすまし笑顔で




「レイルが居るから 安心して乗り込んだのよ!」と




答えていらっしゃった。










エルヴァラ様の レイル様に向ける絶対的な信頼感が 




(うらや)ましい。













大国へ向かう理由は 楽しいものでは無いが




心の中では エルヴァラ様との初めての旅を楽しんでいた。







そして全く同じ気配の人が もう一人いた。




私と違って空気を読まず 喜びを隠しもしない人が。











正体を隠し行動する私達は 緊張感に包まれるはずなのに




彼の周りは いや、私もか。 幸せオーラが(あふ)れていた。











そんな私達に(はさ)まれながら 




この旅で エルヴァラ様は色々な事に取り組み




自分の身の回りの事を どんどん覚えていった。





貴族のご令嬢という立場では 考えられないお姿だった。












しかし レイル様がエルヴァラ様の世話を焼きたがる為に






自立を目指すエルヴァラ様は レイル様から逃げ回り




そばに居たいレイル様は エルヴァラ様を追いかけ 





そんなレイル様を止める為に 私が追いかけ




その私を 世話をしたがるミーナが追いかけるという





よくわからない謎の追いかけっこが よく行われていた。








それぞれが近くに行こうとするので 自然と4人が集まり




護衛としてルイが そばに付いていてくれた。








彼が近いと なぜか鼓動が速くなり落ち着かない為




不思議に思いながら そんな時は距離をとった。















道中では エルヴァラ様がミーナの話を聞きたがり






ミーナは今までの態度が別人かの様に 素直に穏やかに




自分の生い立ちなどを話してくれた。










その話の中で 気になったのは




ミーナの父親の話だった。








ミーナの父親は 村の薬師としての役割をしており




それを引き継いだ ミーナの話を聞くと






彼は 薬師のスキルを持っていたのではないかと感じた。










それをミーナに問うと 




村では父親の様に 特別な能力に恵まれた人が




何人か存在していたと教えてくれた。











「今思うと スキルの保持者だったとわかりますが」





と続け 最後に






「皆んなが生きていたら 話を聞けるんですけどね」と





悲しそうに笑うので それ以上は聞けなかった。












人は生まれると 大小の差はあっても魔力を持っており




その力を 生活に取り入れながら日々を生きるのだが





スキル保持者は とても少なく貴重だった。










ミーナの話が本当なら




魔力が少ないと思われている平民の間で 




何人も スキルが発現した事になる。 









…そんな異常な話は 聞いた事がない。











この話は 公爵様に伝えた方が良いのだろうか。




チラリとレイル様を見ると 彼も考え込んでいた。















ミーナは エルヴァラ様に()われるまま村の話をした。








ミーナの生まれた村は 魔の森が近いために




王都で送る生活とは違い どんな話でも新鮮だった。








村での生活の(かて)は 魔の森での魔物狩りで






肉は食料に 皮は(なめ)してから商品として市場に(おろ)され




体内から取れる魔石や (うろこ)や骨などは




近くの街の冒険者ギルドに 買い取ってもらっていた。








そして 命懸けの生活だったと 




弟達の話をしてくれた。








弟達は狩人として 生活を支えてくれていた。










今から4年前 ミーナが18歳の時






薬草を探していたら魔の森に迷い込んでしまい 




蜘蛛の魔物に襲われてしまった。






その時 近くで狩人の修行をしていた弟達が気付いてくれ




弓で魔物を 追い払ってくれた。








ミーナは 弟達のおかげで生き延びる事は出来たが







姉を(かば)った弟達は 蜘蛛の毒液を浴び 




その部分は肉が(ただ)れ 薬でも治す事が出来なかった為







その日から彼らは 痛みと怪我を抱えたまま  




狩りを続け 生活を支えてくれたと話をしてくれた。










そしてミーナは 






「弟達の痛みを(やわ)らげるために 薬作りを覚えたんです。




弟達に救われた命で 弟達を助けたかったんです」と





切なそうに微笑んだ。






そんなミーナにかける言葉が 見つからなかった。










「弟達は長い間 痛み止めを飲んでいないので 




ずっと苦しみ続けているかと思うと 辛くて…





早く助けたくて… 私は(ひど)い事をしました 」と




目を伏せ 悲しそうに小さく(つぶや)いた。











ミーナはそのあと (しず)んだ空気を変える様に 




色々な話をしてくれた。












村の生活と 魔の森に一番興味を待ったのは




エルヴァラ様だった。








魔物の話や 冒険者の話など瞳を輝かせるその姿を見て 




愛らしく 好ましく思うのと同時に







兄であるエルディン様が エルヴァラ様を心配する気持ちが




痛いほど よくわかってしまった。








もしエルヴァラ様が 魔の森に近づいてしまったら。




そう思うだけで 身体が震え出した。












エルヴァラ様が 




好奇心や行動力をお持ちなのは素晴らしく 




そのおかげで 私や家族は救われ




こうして エルヴァラ様のそばに居られるのだ… が





危険も隣り合わせなのではないかと 考えてしまう。











 …







うん 








私が強くなろう。













エルヴァラ様への感謝を 再確認し 




私は 次なる目標を見つけた。











本日もお読みいただき


ありがとうございましたたピオカ(´・ω・`)♡モチモチ

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