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16・5-25 私の天使と親の想い (マァサ side)

サイドストーリーが全く終わらない


|・ω・`) チラッ


作者が許して欲しそうにこちらを見ている。


   許す


 ▷ 許さない



作者は耐えきれず逃走した
















ミーナの態度から 





エルヴァラ様の言葉を信じていない気持ちが 伝わった。








彼女にとって





小さな令嬢の戯言(ざれごと)でしかないのだろう。








私達とは違い エルヴァラ様を知らないからだ。





私達が どれだけエルヴァラ様を(した)っているか。









私達は エルヴァラ様の言葉を受け入れ





お父様とお母様を説得しようと決めた。








あの時の(つら)い気持ちを 忘れたわけではないが




エルヴァラ様が考えてくださった事が 私達には重要で





それをキッカケに 前に進みたいとも思った。










ミーナは また(うつ)ろな目に戻り 





自分の世界に入ろうとしていた。










私は エルディン様を見る。







エルディン様は 私とミーナのやり取りを見て





私の意向(いこう)に気付いてくださっているのだろう。






仕方ないな、という顔で 私に(うなず)いてくださる。









「ねぇ ミーナ




もし本当に ここを出られるとしたら




貴女は 弟達を迎えに行くの?」








ミーナは 信じられないものを見るように 目を見開く。








「何を言っているの? 本気で言っているの?





私が何をしたか わかっているのでしょう?」









「そんな事より 探しに行くの? 行かないの?





どこにいるか 貴女(あなた)ならわかるんでしょう?」









強く(せま)られ ミーナは言葉が詰まる。




ミーナは 目を()らしながら







「まだ 追跡(ついせき)は可能だわ… 」と 小さく答え







そして 私の目を見て





「行けるものなら 弟達のところへ行きたい。」






と はっきりと口にする。










それを聞いて エルヴァラ様は笑顔になり






「じゃぁ 作戦を立てましょう!  ね、お兄様!」






と エルディン様へと向き直る。










はぁぁぁ〜〜… と 長く大きな溜息(ためいき)が響いた後







「やれる事なんて 説得しかないだろう?」 





と (あきら)めたような顔で エルディン様は答える。











私はミーナへ向かい (あお)るような言葉をかける。






「私達は 出来る事はやるわ。




それなのに 貴女は何もせずここで(あきら)めるの?」










「…なぜ 貴女達がそこまで… 」








狼狽(うろた)えながらも 何かを考えるミーナの眼は





生きる事を放棄した先程とは違い 私を安堵(あんど)させた。










「弟達を助けたいなら まず貴女が生きる事よね。」










彼女の眼に 力が戻っていく。






その様子を見届け 私達は地下牢(ちかろう)を後にした。


















公爵邸に戻り 







私達はまず お父様とお母様の元へ




今回の報告と 今後のお願いのために向かった。









公爵邸の一室を借り お父様はペルー領地の執務を行ない




その一角(いっかく)で お母様は刺繍(ししゅう)をしていた。








話を聞いてもらう為に




執務室に置いてある 大きなソファに座ってもらい




今までのミーナの話を伝え 







怒りが収まった訳ではないけど ミーナを助け 




彼女の弟達を助けたい(むね)を伝えた。


















結論から言えば 私達はお父様を(ひど)く怒らせた。











穏やかさと 人の良さが伝わるお父様の顔が




怒りに染まり そこに苦しみと悲しみも混じっていた。









「自分達が何を言っているのか わかっているのか!





私はあの子を許さないぞ!








私が守ってきた大切なものを 壊そうとしたんだ。








ヨルドとナイドの命を 




私達の子供の命を 奪おうとしたんだぞ。








君達が生まれてから どれだけ大切に想ってきたか。





君達の存在が どれだけ私を救ってきたか。





それを奪い壊す相手を なぜ許せると… 」








声を震わせていたお父様は (こら)えきれず涙を(こぼ)





(うつむ)き 顔を(おお)ってしまった。










私達を想う お父様の言葉を聞いて





お父様の気持ちを考えていなかった 自分の無情(むじょう)さに





憮然(ぶぜん)とし 苦しくなった。











(うつむ)き震えるお父様の肩を お母様が優しく抱きしめ






「ヒルディも 貴女達も 




私の知らない所で たくさん苦しんできたのよね。」









少し悲しそうな 優しい視線を私達に向ける。









「私の身体が弱いせいで 





貴女(あなた)達に辛い思いをさせてきたのよね。








私がもっとしっかりした妻であり 母であったなら




貴女達をもっと守れたはずなのにって…







 …








母親なのに いつも皆んなに守られてばかりだわ… 」







最後だけ 遠くを見つめるように視線を外し





小さな声で(つぶや)いていた。









少しの沈黙の後






こちらに向き直り 優しい眼差しで言葉を続けた。








「ミーナが 私を(した)う気持ちはわかったわ。





教えてくれて ありがとう。







そして貴女達は 自分達のされた事を許し 





それだけでなく 苦しんでいる人を助けようと言うのね。






強くて優しい子達に育ってくれて 私はとても嬉しいわ…







でも… 私はヒルディの気持ちも理解できるのよ。






だって私達は親なの。 貴女達が大切なのよ。」









そしてお母様は (いつく)しむ視線をお父様に向け








「ヒルディ 私も貴方(あなた)と同じ気持ちよ。





そして 私は貴方(あなた)も大切だわ。





いつも 守ってくれてありがとう。」







涙を流すお父様を抱きしめ 声をかける。







お父様の背を優しく撫でながら




再びお母様は 私達に向き直る。









「私は 貴女達の成長を喜ぶ気持ちもあるわ。





貴女達の思いを応援したいのよ。







ただ… 私達に少し時間を貰えるかしら。




私達は 話を聞いたばかりでしょ?







大人であってもね 傷付いた気持ちはすぐには消えないの。






 …






マァサ、ヨルド、ナイド お父様の事は 今は任せて。







遅いかもしれないけどこれからは




お母様にも 貴女達を守らせて。」






お母様は 私達に微笑み 











「お父様の気持ちは 貴女達に届いているのでしょう?





今は お互いの気持ちを理解し合う時間にしましょう。





そしてまた後で お話ししましょう。」









その場を穏やかに まとめてくれた。








本日もありがとうございましたたった揚げ(´・ω・`)♡もぐ

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