16・5-17 私の天使と負債 (マァサ side)
あぁぁ…とうとう本編の数を超え…ごふっ(吐血)
自分の未熟さに声が出ません(書けますが汗)
もし よろしければ引き続き
読んでいただけると嬉しいですす(´・ω・`)すみませ…
公爵邸に到着した私達を
公爵夫人とお母様が出迎えてくれた。
それぞれが抱き合って お互いの無事を喜びあった。
再び 応接室に通され それぞれの状況を報告し合う。
お父様達の状況は
リンデル様に報告が届いていた。
ボンバを追いかけ 兵を連れ王都門に向かった後
門に続く長蛇の列から
乗り捨てられた商会の馬車を見つけ
そこでボンバの足取りが消えた為 追えなくなったそうだ。
重要書類もしっかりと 持ち出されていたらしい。
引き続き 公爵家の私兵達は門で見張りを続け
ボンバ達の行方を探しているが
捜索に 魔導士達を借りられるか
王家に掛け合ってくるそうで
帰りが遅くなるとの事だった。
今日は 激動の一日だった。
気が付けば 既に日が暮れ始めている。
お母様達を含め 大人達が今後について話し合う中
緊張が緩んだのか 弟達が両肩に頭を乗せ
小さな寝息を立て始める。
今日一日だけで無く
ずっと辛い気持ちを抱えて 生きてきた弟達。
今は二人の気持ちを
多くの人達が理解し 寄り添ってくれている。
リュイやエルヴァラ様というお友達も出来た。
ボンバ親子はまだだが 一味である人攫い達は捕まえた。
ミーナの事はショックだったけど 彼女の心の内を知り
目的を知った事で 気持ちは少しだけ楽になった。
これからの不安が残る中で
政治力も権力も 求心力も持ち合わせた
善意の公爵家として名高い バーシル公爵家に保護され
今までと違って 安心感が生まれたのだ。
弟達の頭を撫で 心安らかに眠れますようにと願う。
レイル様の肩に頭を乗せたエルヴァラ様からも
軽やかな寝息が聞こえてきた。
三人は 周りからの柔らかな視線を集めながら
深い眠りに落ちていった。
それぞれに 客間を用意していただいた。
弟達も 一人ずつ部屋を借していただき
夕食時間まで休ませてもらう事にした。
私は 公爵家専属の侍医に診ていただき
明日には完治する事を伝えられた。
今日の朝までは エルヴァラ様とお別れになるため
完治を素直に喜べない自分が居たのに
今では とても嬉しい。
動けるようになったら 一緒にお散歩したり
お茶をしたり ピクニックに出かけたり…
出来ることなら 観劇もお誘いしてみたい。
王宮のお茶会で時々聞こえてくる 友人達とのお出かけ。
観劇の感想を楽しそうにお話しする姿を見て
羨ましくて 寂しくて とても憧れていた。
お友達だと 仰って下さったエルヴァラ様と
今日は外出ができた。
お友達との 普通のお出かけとは違うかもしれないけど
今日は 私とお友達との 初のお出かけ記念日だと思う。
激しい一日だったけれど
愛らしい天使の芯の強さ 優しさ 美しさ 聡明さ
色々な姿を間近で見る事が出来た。
夕食までの時間 今日の出来事を思い出しながら
私は物凄い勢いで 日記を書き綴った。
お父様達方は 食事の時間にギリギリ間に合い
全員で豪華な食事を楽しむことが出来た。
エルヴァラ様と弟二人は まだ眠気が抜けきらないのか
時々、船を漕ぎながら 必死に食事を口に運んでいた。
大変な一日だったと知っているので
大人達は温かい視線を送っていた。
食後は 今後のお話しがあるため 応接室に集まった。
お父様達のお話では
ボンバは王都門の前から姿を消した後
消息不明になっているらしい。
捜索のため王家に 魔導士の協力を要請したが
承諾を得られなかった。
ボンバ商会は
裏で人身売買を行っていた貴族達と手を組んでいたらしく
その者達を炙り出す為にも 捕縛したかったらしい。
ボンバの息子の行方を追っていた私兵からは
彼はスラム街で物取りに遭い
打ちどころが悪く亡くなっていたという
捜索結果が報告されていた。
それを聞いて
不謹慎だとわかっていても 安堵した。
あの憎らしい男から
これ以上侮辱されずに済むと思うと とても嬉しかった。
『俺好みの身体になる為に 食べ物を恵んでやろうか?
欲しければ 俺に媚びへつらえ 土下座しろ。
将来お前を下僕のように使い
嫌がるお前を 痛めつけてやるからな ハハハ。』
下品で不快なニヤケ顔を近づけ 舐めるような視線をよこし
隙を見せれば体を強く触って アザを残していく。
お前らは逃げられねーよ? と含み笑いを見せながら。
蓋を開ければ
何重にも仕組まれていた罠に 私達は絡め取られていた。
一体 誰がこんな事を。
影のように実体の無い 黒くて大きな手が
私達を捕まえようと迫っているような気がして
恐怖で身震いする。
商会内部を調べた事で
残されてい情報や書類から 詐欺自体が立証された。
他にも
取引に使われた高額商品が 不当に金額を上乗せされ
搾取されていた事。
隣国であるクロック国との取り引きで
不利益を出すよう操作されていた事などがわかった。
決定的な証拠になる書類は見つからなかったが
残されていた書類や情報 人攫いの証言から
彼らは クロック国のスパイだったのではないか
と考えられている。
公爵様の方でも情報を持っているようで
鉱山の視察で より正確に情報が掴めるとのお話しだった。
また 人攫い達の持っていた魔導具から
この国の貴族との関わりを 辿っていくようだが
貴族達はこぞって 我関せずを貫き通す為
例え ボンバ商会が取り潰しにあっても
関係性を疑われぬよう
声を上げる者は居ないとの話だった。
お父様と公爵様は 既にその手続きを終えてきたようで
結果 私達の負債は消滅した。
未熟な作品をお読みいただき
まことにーーありがとうございますっ(´・ω・`)♡
上手くなりたいですすすー