表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/50

16・5-12 私の天使と罵詈雑言 (マァサ side)

再びお邪魔いたしますすすー

読んでいただける事が 正直 夢のようですすー(´・ω・`)



参考までに:

エルディン、レイル、マァサ… 12歳 

エルヴァラ、ヨルド、ナイド…8歳   ですm(__)m












怒声(どせい)の響く中 人攫(ひとさら)いの男達を 





力技(ちからわざ)で勝る屈強(くっきょう)な兵士達が 縛っていく。








(しば)られていく人攫いの中に ミーナもいる。









なんで… こんなに頑張ったのに何で…




早く助けないと… 早く…









繰り返し呟きながら




茫然自失(ぼうぜんじしつ)の中 無抵抗で縛られていく。







涙も鼻水も流し続け 目は焦点が合っていない










私達はお母様が心配で 急いで現状を知りたかったが




憎しみを感じるはずの彼女の 今の姿を見ていると




なぜだか聞くことが出来なかった。








弟達は 




自分達を(さら)おうとした男の顔を見て (おび)えていた。








弟達を(かば)うように前へ出て 




捕縛(ほばく)され床に転がされている男達に向かって 話しかける。








「私は マァサ・ペルー。 ペルー伯爵家の長女よ。




 私のお母様は今 どこにいるのかしら。」









弱みを見せないように



貴族としての威厳(いげん)を持って 居丈高(いたけだか)に男達を見下ろした。









「ははっ! あぁ、あの女なっ! …(やしき)にいるよ。」









ニヤリと下卑(げび)た笑いを見せ 品定(しなさだ)めするかのように 



上から下まで()めるように視線を()わせてくる。








その視線に鳥肌が立つも 負けじと(にら)みつける。










「全くやってらんねぇよっ! 






最後に貴族の女を(さら)って売るつもりが 




この女に邪魔されてよぉ。





()()が このザマだ、割に合わねぇ。








…今頃 お前達を売ってよぉ。




その金で 美味いものを食ってるはずだったのによぉぉ。」








男は 瞳孔(どうこう)の開いた目を()き出し




弟を凝視(ぎょうし)しながら 舌舐めずりをする。








それを見て 弟達は身をすくめ小さく震え出す。











「悪者って ほんと 悪者らしいセリフを吐くのねぇ。」







人攫(ひとさら)いに向かって 




腰に手を置き 仁王立(におうだ)ちのエルヴァラ様が 



(あき)れたように ため息を吐く。








「これって 三文芝居(さんもんしばい)って言うのかしら?






自分達は 悪事がバレて捕縛(ほばく)され 




これから罰を受けるのでしょう?





ふふっ。 





自分が怖いからって 




自分より身体の小さな子供を(いじ)めるのだもの。





大人に見える貴方(あなた)って 本当は大きいのは身体だけで




中身は 器のちっちゃなお子ちゃまだったのねー!」








ふふんっ、と 鼻を鳴らし





貴方(あなた)って カッコ悪いわ!と 吐き捨てるエルヴァラ様。











「こ、このガキィーーー! なんだテメェ!!





オレらの後ろには 大きな貴族様が付いてるんだよっ!




貴重な魔道具を渡す程の価値が オレ様にはある!






いいか、クソガキッ! 顔を覚えておくからなっ!





お偉い貴族様に助けてもらった後 





お前をぜってぇ なぶり殺してやるっ!





泣こうが(わめ)こうがズッタズッタにしてやらぁぁ!!」








(つば)を飛ばし 大声で(わめ)き 



エルヴァラ様に罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせ続ける。






エルヴァラ様は 全く気にもされず




涼しいお顔で 腕を組みながら男の顔を見下ろしている。









レイルと呼ばれる少年がやってきて




エルヴァラ様と人攫いの間に入り 男を(にら)む。








捕縛(ほばく)されている者以外の 




怒気(どき)(はら)んだ全員の視線が その男に向かう。









(しばら)くの間 男は(わめ)き散らしていたが






リンデル様が近づき そっと何かを(ささや)くと



みるみる顔が青くなり ガタガタと震え始めた。








「あら、急に大人しくなって どうしたの?





まぁいいわ。





私ね、私のお友達をいじめる奴は 許さないのよ。





貴方(あなた)達が ヨルドとナイドを(いじ)めた人攫(ひとさら)いなら 





私が 貴方達を 退治するわっ!!」








(げん)に捕まえたでしょう、私は!と





指をビシッと 人攫いに指して満足気なエルヴァラ様。







あまりのカッコ良さに 私は見惚(みと)れてしまった。






ねっ!と 私と弟達に ニカッと笑顔を向けてくださる。




天使の強さに魅せられ 私の胸は熱くなる。










「それに 貴方達がどんなに頑張っても 




 私に (ひど)い事は出来ないのよ!






だって レイルが守ってくれるものーーっ!」








鼻息荒く物凄(ものすご)い自信を持って 




エルヴァラ様は言い切られた。







ねぇーーー と レイルという少年に満面の笑顔を向け 





歌うように 同意を求められている。








「あぁ、オレが絶対 エヴァを護るからな!」








顔を赤らめながら 胸に(こぶし)を当て





愛らしい少女に誓う 類稀(たぐいまれ)美貌(びぼう)を持つ少年。









魔術防御の魔道具が効かないほどの 攻撃力。





彼がエルヴァラ様の 本当の騎士なのだろう





そんな思考が(よぎ)った。









何も出来なかった自分が 



(くや)しさを感じるなんて烏滸(おこ)がましい。








胸に湧いた負の感情を (こぶし)で握り(つぶ)し 隠した。









「外から見ると




可憐(かれん)な姫と美しい少年兵の誓い、て感じだけど




実際は違うからなぁ〜〜 」







転婆(てんば)姫と忠犬の誓い…て感じかなー と呟き






人攫いの投獄(とうごく)を命じた後に溜息(ためいき)を吐きながら 



エルディン様が割って入ってくる。









「ところで この女はどうしたい?」








この女、と呼ばれるミーナの方に 視線を向ける。








ミーナは(うつむ)きながら一点を見つめ




繰り返し(つぶや)き続けている。









「今回の重要参考人として 連れていくけど…





 一応 聞いておくよ。 君達はどうしたい?」










エルディン様が 私達に向き直る。




特に視線は 弟達に向かっている。






弟二人は顔を見合わせ 弱々しい声で呟く。







「僕達は なぜこんな事をしたのか知りたいです… 」








エルディン様は ふむ… と思案(しあん)顔になって




女の顔を(のぞ)き込む。








「会話が出来るとは思えないが… 聞いてみるか?」








はい、と返事をして おずおずとミーナに近づく。









ミーナ、と 二人が名前を呼んだ途端(とたん) バッと顔を上げ







「ヨルド様、ナイド様! お助けくださいっ!





お二人なら助けられるんです。



ボンバが約束してくれたんです。



お二人を代わりに差し出せば 私の弟達は戻してくれると。



お二人は何でも持っていますよね?



優しいお父様やお母様、お姉様もいらっしゃいますよね?



私には 弟達しか居ないんですよ。



お願いします、お願いします! 



弟達の代わりに売られて下さい!!




早くしないと弟達の気配が消えちゃうんです!



そしたら 私は追跡出来なくなるんです。




だからお願いします、私の弟達を助けてくだ… 」







  バチンッと (ほほ)を強く (たた)く音がした。








本日も 読んでいただき


感謝申し上げまするするすー(´・ω・`)するるん♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ