2.わたしは 玲奈(れな)
この回は 夢の中の 現代版ラブになってますー
またまた お邪魔いたしますすすー(´・ω・`)ペコリ
頭が ガンガンする。
「玲奈、顔色が悪いよ、大丈夫?」
…? れなって? …あ、 私か。
目の前に広がる教室の様子から 昼食時間が終わって
友達と会話している途中だった事を 思い出す。
友達2人が 心配そうに覗き込んでくる。
「あぁ… うーん…。」
ぼーっとしながら とりあえず返事をする。
何かを 忘れている様な?
「蓮くんと電話しすぎて もしや寝不足?
あはっ♡ 身体張って恋愛してるねー、恋バナ聞くしー♪」
「ほんと、具合悪いなら 保健室に行く?
無理しなくても 良いんじゃ無い?」
ノリと愛想が良くて パッと見、ギャルっぽい女子は 美香
メガネの似合う文学少女って感じの 清楚系女子は 彩葉。
わたしはーー… 普通だな。 うん、普通。
目の前の高校生活から はみ出さないように、
必死に人生を走っている 普通の女子高生。
うん、そんな感じ。
頭の中で 整理する為に 独り言を巡らせる。
「…うーん、何だろう 偏頭痛かなー?
…ごめん、ありがとー。」
先生が教室に入って来たので
心配して貰ったお礼を伝えて 解散、それぞれの席へ。
違和感を感じながらも 授業を受けていると
頭痛がようやく消え 楽になってくる。
すると意識は 徐々に放課後へ。
放課後になったら バスケ部の部室へ行くのだけれど…
だけど 気になるのは ソレじゃ無いっ!
わたし、数日前に なんとっ! なんとぉぉーー!!
彼氏が出来ましたぁぁぁ!!(きゃぁぁぁー!)
思い出すと じんわりと 顔が火照ってくる。
… 早く 会いたいな。
第二体育館をネットで仕切って 半分ずつ使っているのは
男子バスケ部と 女子バスケ部。
男バスの蓮とは クラスは違うけど
気が付けばネット越しに 口喧嘩をしている仲で…
口喧嘩はしているけど 仲は良いんだ、うん。
なんなんだ、コイツは〜! と
お互いを軽く罵り合いなから
軽口でポンポン言い合える仲は 嫌いじゃ無い。
近くにいれば お互いにちょっかいを出し合って…
姿が見えないと探してしまう相手。
あの日は 後片付け当番で カゴにボールを戻していた。
倉庫で一人になったところを 蓮に声をかけられた。
「あのさ、大谷先輩の事 どう思ってんの?」
「へ?」
(大谷先輩て何?
え、もしかして 男バスの大谷先輩? …え、何 急に… )
「…最近めっちゃ喋ってるし、付き合ってんのかな、て…」
「あぁー… 確かに最近、仲良いかもねー。
先輩、話しやすいしねー。」
(だって、先輩から話しかけてくるし。)
「だからさー、付き合ってんのかってー」
「えぇー、無い無い!」
「ふーん…。」
蓮の気の抜けた返事に
意趣返しとばかりに 揶揄いたくなる。
「… えぇ〜…、なぁにぃ〜? (ニヤリ)
もしかして 先輩の事 好きとかぁ〜〜?」(ニヤニヤ)
「はぁぁーー!! 何だよそれっ!
お前って やっぱバッカだよなーーー!」
「はぁーっ! そっちこそっ! 感じ悪っ!
もぉぉー! 蓮と違って 大谷先輩は優しいしっ!!
付き合えるものなら 先輩と付き合ってみたいわっ!」
「… … え… それ… マジで?」
少しの沈黙のあと
まるで責める様な、蓮の冷たい掠れた声。
(え? え? 何?
さっきまでの罵り合う空気は どこ行った!
蓮の視線が
なんか わたしを責めてるんだけど! え、なんでっ?)
仲が良いと思っていた相手に
急に責められるのは 訳がわからなくて 困る。
「付き合いたいってことは… 先輩の事が 好きって事か?」
責めるような低い声で
睨むように わたしを見つめてくる蓮。
攻撃的な顔つきなのに、でも 蓮の方が辛そうに見える。
一方的に責められている雰囲気に 反発心を覚えながら
でも
何か不快な事を言っちゃったんだろうなーと
自分の軽口を反省する。
「あー違う違う。
好きとかじゃ無くて、彼氏彼女って良いなぁーていう!
ただの! 好奇心っ!!」
反省して思った事を そのまま言ってしまった。
男友達に話すには 結構
恥ずかしい内容だったなーと思い 顔が赤くなってくる。
まぁ 彼氏彼女するなら 蓮の方が楽しそうだよねぇ。
…と思ったところで 身体中が ブワァッと熱くなる。
な! どうして急に! こんな事、考えてんのーーー!!
自分に突っ込みを入れながら
じんわり汗ばんだ顔を 手うちわで、パタパタ扇ぐ。
蓮は そんな、わたしの様子は目に入らない様で
自分の足元を じっと見つめて動かない。
わたしはわたしで
ふと湧いた 恥ずかしい感情から逃げたくて
いつもと違う蓮に気付かず、ヘラリと笑う。
「蓮ー、どしたーーん?」
手にしたバスケットボールを
両手でクルクル、コロコロと転がしながら
蓮の様子を覗き見る。
今頃だけど、なんかいつもと違って 心配になってくる。
沈黙が続き
自分の気恥ずかしさより 蓮への心配が勝ってきた頃
「それなら 俺で… 良いんじゃね?」
蓮の低い声が 再び聞こえ
振り上げた彼の顔は 真っ赤で…
見つめてくる蓮の眼は 真剣だった。
読んでいただき 誠にっっ!
ありがとうございますすすー(´・ω・`)♡ウレシ