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16. 公爵家の魔王 vs 公爵家の美少女

真面目な話が続いておりますー(´・ω・`;)


明るい雰囲気が好きな方 申し訳ありません!


いや、もう!稚拙な内容を読んで貰ってること自体っ


申し訳ありませんっっ!(スライディング土下座ーー!)

















お父様を 談話室に誘う前から 考えていた。







私が公爵家にとって 




有益(ゆうえき)な存在だと理解して貰えれば



婚約解消が 可能ではないか、と。







これらは 見通しの甘い()けのため 




スキル発現以外の交渉材料も 用意していた。








それらの思惑(おもわく)が 根底から(くつがえ)されたのは 




落ち人の話を 聞いてからだ。









国にとって 有用なスキルだと認識されれば





国の奴隷として 一生を囲われる。



婚約解消どころの話ではない。









それでも お父様を信じていられたのは




レイリルが国に売られた時 (いきどお)ってくれたからだ。






そのため 私は バーシル家の娘で居られると思っていた。









でもそれは 違ったらしい。




お父様は 私を国へ、売るらしい。




王家への 素晴らしい忠誠心に 反吐(へど)が出る。






…あら、失礼。 ほほほほほ。











だがおかげで 私も 腹を(くく)れた。





国を出よう。 与えられたもの全てと 決別しよう。











混濁(こんだく)した記憶の中の私が 自由に生きる道を




不思議な程 (すす)めてくる。






新たな人生を応援され 楽しくなってくる。











ただ、 …自由には 危険と責任が (ともな)う。




その危険と責任に マアサだけは、巻き込みたくない。 






絶対に。








マアサが 結婚より 仕事を選んでいる理由を



私は 理解しているつもりだ。






…ここでお別れだわ。 今まで ありがとう… マァサ…












美しく座り 目を伏せながら、別れの覚悟を決める。









お父様が ジッとこちらを (うかが)っている。






私は 微笑みながら 紅茶を楽しむ。










国を出るのだから 婚約解消など もう どうでも良い。





お父様の顔色だって 窺うつもりはない。





答えを待たせている事も 気にならない。












私は 考える。 





Newエルヴァラの 私は 



きっと どこへでも行けるし どの様にでも 生きていける









周辺国の言葉も 文化も覚えている。




王妃教育に 各国のマナーも叩き込まれた。




どの国にも 潜り込める。




学園で学んだ魔術にも 自信はある。




経験は無いけど 戦闘も 出来るだろう。








例え 探し出されたところで 平民に落ちた女は



王家にとって 醜聞(しゅうぶん)でしかない。








あの王子なら 空いた婚約者の席に 




喜んで 男爵令嬢を置くだろう。 





私は それで良い。














お父様が無言で 圧のある視線を 向けてくる。








眉間に深い皺を入れた 強面(こわもて)様相(ようそう)に加え




視線に 魔力を乗せ 威圧をかけてくる。






大抵の人は ここで心が折れてしまうだろう。








お父様にとって 都合の良い様に 話が進むはずだ。




為政者(いせいしゃ)にとって 正しい力の使い方である。









なので私も 周りと同じ様に 力に圧倒されたフリをする。



淑女の微笑みを見せながら お望みの答えを 吐く。








「お父様の お好きで構いませんわ。」










さあ、これで良いだろう。









さぁさぁ、どうぞ お父様のお好きな様に。









お父様が 私を駒と見ている様なので


 





Newエルヴァラにとって




バーシル家は 去る場所となりました 悲しいけれど。








今まで ありがとうございました。



(へこ)んでいても、仕方ない。



私は さっさと 新天地へ向かいます。

















…だが、思う様には 進まない。















「いや、すまなかったよ、エルヴァラ。





国を出ようとか 考えないでくれるかい?」











お父様は 眉間に皺を寄せたまま




心を覗き込む様な (さぐ)る視線を送ってくる。












ゾワリ、と背筋が 凍る。











何故 わかったの?




淑女の仮面で 気持ちは 顔に出していないわ。




なぜ?












無責任に 謝られた言葉より 




心の内を 悟られた事に (おのの)く。







もし、家を出る前に捕まり 




無理矢理にでも 王家に売られ 人格を壊されたら…









ヒュッと 喉が鳴る。








恐怖と焦りを 気取られたくは無い。




微笑みの仮面を しっかり張り付けながら 尋ねる。 











「なぜその様に お考えですの?」











この交渉で 




お父様への警戒心が 途轍(とてつ)もなく高まった。




私兵を呼ばれる前に このまま 逃げた方が良いだろうか。











今までのエルヴァラなら 権力を持つお父様の言葉を 



疑う事も 拒否する事も 無かっただろう。









今までのエルヴァラと 



何か 違うことを 気付かれているのだろうか。









…思えば




今の交渉の流れも 普通の女性なら あり得ない。






この世界の女性なら 空いている時間を まず伺い



承諾を得た後に 執務室に出向くのだから。







記憶の混濁で 今更ながらに 気付く。




だが、それよりも。











「君を見ていると 




落ち人の話は 本当なのだろうと 信じられるよ。」









お父様は 濃紺の瞳を伏せ ポツリと言葉を(こぼ)す。




私の質問には 答える気が無いようだ。









「…エルヴァラ。 




君は 食堂に居た時から 今までとは 違っていたよ。






姿形は そのままだが




魔力の量や 魔力の質 そして 心の揺らぎ。







視ていて なかなかに面白かったよ。




しかしその為に 私は 揶揄(からか)いすぎた様だ。







…すまなかったね。」









何だろう、お父様が弱った様に 私に笑顔を向けてくる。




少し 空気が変わった。








お父様は 困った様な笑みで ため息を吐く。






先程の




場を呑み込もうとする 強い威圧(魔力)は 消えている。










「ほんとに すまなかった、エルヴァラ。






娘に向けるべきでは無い 魔力を 思わず向けてしまった。





マァサ、もう大丈夫だから、戻りなさい。」











え? と振り向くと 




私の座るソファの すぐ後ろに






武器を手にしたマァサが 



今にも飛び出そうと 腰を落としていた。










   ひいぃぃぃぃーーーーーっ!!!










マ、マ、マァサーーー何をやってるのよぉぉぉーー!










頭の中が 一瞬で冷え ドッと汗が 吹き出る。








私の中に巣食っていた 悪感情が霧散(むさん)する。











お父様に対して 隠す事なく 敵意を向けるマァサへの 




今後の処罰の心配をしたら 







私の感情どころの 話じゃ無くなった。













  ほんっと、マアサ! どうしたのよ、マァサ!!





     何が起きてるのよ、マアサッ!!!



 








いつも 読んでいただけることに


感謝しておりますすすイカー(´・ω・`)♡大好物♡



※ 誤字脱字を教えて下さった方


ありがとうございますーー!!


窺う(うかがう) 場を呑み込む(のみこむ) 他にも!


勉強になりましたっ忘れない為にスクショしました!


師匠ありがとうございましたぁぁーー♡

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