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思う

思う。

ふと、自分が小学生だった時の考えが頭をよぎる。

「自分は何故自分として生まれたのか?」

当時の自分は純粋だった。友達もあまりいなかったし、一人で考えを廻らせる事が多かった。早熟とでも言うのであろうか。哲学的な話は嫌いではなかったし、学校のテストと違い、答えがない問題を自分の言葉で考えるのが好きだった。

当時の自分は愚かだった。心身二元論を直感的に信じていた。だからこう思った。何故この肉体にこの精神が宿ったのだろう。この精神が何故、兄やクラスメイト、はたまた見知らぬおっさんではなくこの自分という肉体に結び付いたのか。

神は信じていなかった。

自分がたまたまの存在だと思った。

純粋だったは早熟だった。

精子が億分の一違ったら、今いるこの精神は存在し得なかったのだろうか。

自分は浅はかだった。


「今思うとなんてことない子供らしい疑問だと思います。」

「そうかい、割と子供の成長には欠かせない大切な、いや重大な問題だよ。」

「そうだったんですかね?」


先生が淹れてくれたコーヒーは美味しい。そう言えば、昔コーヒーが美味しく飲めれば大人に慣れると思って無理にでも飲んでたっけ。


僕が他愛ないことを思っていると時間になっていた。退室する際、何か思い出したかのように声をかけられた。


「そう言えば、その疑問についての答えはもう見つかったのかい」

「ええ、まあ」


そう聞くと、先生が笑った気がした。もう扉を閉めてしまったから、本当は知らない。

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