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消える
消える。
自分でも何故気付かなかったのか分からない。引きこもりでは無いつもりだし、ニュースだって朝と夜には確認する。ここ数日間ずっと夢でも見ていたかのようだ。
つまり、僕以外の人が消えてしまった。
この言い方が本当に正しいのかは分からない。しかし、外に出ても車は走っていない、登下校中の学生がいない。電車も走っていないし、コンビニだってやっていない。
不気味だった。が、これは夢だと思った。
悪い夢だ。
「君は他人が嫌いだってことじゃないのかな?」
「そうなんですかね。自分での実感はありません。普通に友達と遊びにいったりもしますし。」
「まあ、君くらいの年頃は何かと潔癖性になりがちなんだよ。たぶん。」
先生はそう言ってコーヒーカップを置いた。これで話は終わり、だそうだ。
潔癖症、いまいち実感は湧かなかった。
大学から帰っても特にすることはない。
適当に論文を漁ることもあれば、参考書をめくってみたり、ゲームで適当に時間を潰すこともある。
寝て、起きて、食って、寝る。




