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ソニックメイド! 第一章 二話 召喚(2)  初召喚

 メリッサさんとのやり取りを思いだし、やる気をチャージする。応援してもらったからには、頑張らなくてはと思う。まずは、召喚出来る魔物の確認だ。


 「メニュー・オープン」


 手をかざして、音声入力を発動させる。すると、半透明のウインドウが現れた。その中にある、召喚の項目を意識すると、召喚可能な魔物が一覧になって現れた。

 上から順番に確認していく。しかし、今現在召喚出来る魔物の種類は少ないので、あっという間に確認は終わった。


 初めに確認したのは当然スライムだ。項目に出ているスライムの正式名称はオリジンスライム。私と同じだ。コストは1。基礎戦闘力という値も1となっている。どうやら、無尽蔵に出せる最弱の魔物という位置付けらしい。


 二体目はゴブリン。正式名称も変わらない。緑色の低身長の小鬼とある。コスト10で基礎戦闘力は7。安定した攻撃力があるらしい。


 三体目はスケルトン。正式名称も変わらない。人形の骨とある。コストは5で基礎戦闘力は4。疲れを感じずに戦えるらしい。


 四体目はエレメント。それぞれウォーター、ファイア、ウィンド、サンドのベーシック·エレメントがいる。コストは10で基礎戦闘力は4。人魂のような姿をしているとある。コストに対して戦闘力は低いが、対応した属性を持ち、魔法攻撃を行える。


 これら4種族7種類の魔物が、今私が召喚出来る全てである。

 初めに取得してあるDPは50。これを上手く使い、魔物を増やし、領土を整備しなくてはならない。それに魔物は召喚してそれっきりという訳ではない。食事や装備を整えてあげる必要性があるのだ。それを考えれば、召喚する魔物の数だけコストは膨れ上がる。きちんと考えて召喚しないといけない。


 ともかく、スライムは必ず召喚するとして、エレメントは却下だ。コストと戦闘力がまったく釣り合いが取れてない。残りの二体では、ゴブリンの方に優先順位が高いかもしれない。一体召喚するだけで、それなりの戦力を保てる。

 ともあれ、私は初めの一体を召喚することにした。


 「召喚! いでよ、オリジンスライム!!」


 私の言葉に呼応するが如く、美しい幾何学模様の浮かんだ召喚陣が地面に現れ、眩い光に包まれた。光が収まると、そこには青い体色をしたスライムがいた。

 その愛らしい姿に私は上機嫌になる。


 「どれどれ……メニューオープン! 配下!」


 メニューから配下の項目を選ぶと、そこには今召喚したスライムの能力が書かれていた。



 オリジン・スライム

 LV.1 スライム族

 あらゆる進化の可能性を秘めた原初のスライム。環境や食事によってその性質が変わる。基本的に何でも 食べれる。

 ステータス

 HP8 MP0 ATK1 DEF1 INT1 RES1 TEC1 SPD1

 スキル

 体当たり(力を込めてぶつかるスライムの基本攻撃)

 暴食  (自身より上位の存在を食べた時、経験値に変える)



 おぉ、これは……………………ひどいね! 明らかにスライムが最弱キャラとして位置づけられてるね。でもいいよ! 私としては可愛いスライム達に囲まれて癒されたいだけだから。ともあれ、まともに戦力を強化するにはゴブリンとかスケルトンとか呼び出さなきゃいけないのかなぁ。仕方ない。ゴブリンを一体召喚しよう。


 「召喚! いでよゴブリン!」


 再び召喚陣が現れ、先ほどと同じように光のエフェクトが現れ、消えるとそこには緑色の小柄の鬼がいた。



 ゴブリン

 LV.1 ゴブリン族

 繁殖能力の高い子鬼。個々の力は高く無いが、集団になると思いもよらぬ力を発揮することがある。

 ステータス

 HP17 MP0 ATK7 DEF4 INT1 RES2 TEC4 SPD5

 スキル

 ひっかく(爪で引っかいて攻撃するゴブリンの基本攻撃)

 集団の力(同種の魔物がいるとステータスが上がる時がある)



 ……うん。強い。スライムとは雲泥の差だ。基礎戦闘力7だから戦闘力1のスライム7体と同じ強さかと思ったが、これは余裕でゴブリン一体で余裕で勝てる。 

 こうなると、戦力を上げるにはスライムよりゴブリンを召喚するのが吉か。でも、スライムに囲まれた生活は諦め切れないんだよなぁ。どうしよう。


 そんな風に考えていたせいで、私は重大な事を見落としていた。

 設定によってプレイヤーとの戦闘は、少なくとも自身のダンジョンを襲われることを防ぐことは出来るが、NPCとの戦いまで止める事は出来ないのだと。

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