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一日目-五 兄がMなら、妹はS?
兄の首を捕まえて、床に落とそうとすると、四つん這いになった。
私はそのまま兄の背中に座る。
「兄さん……」
殺気を出して--というか勝手に出て--、兄に言う。
「いくら妹の部屋でも、勝手に入るのはどうなのさ!」
お尻から震えが伝わってくる。
そんなに怖いかな……?
「あと、別に趣味とかそんなんじゃないからね? ただちょっと着てみたらハマっただけだからね? 決して趣味じゃないし! 兄さんと一緒にもしないでよ!」
やはり震えが伝わってくる。
さすがに気になって、下を見てみると、
「……はぁ……はぁ……」
息が乱れていた。
そんなに重くないよね? あ、でも兄さん、三ヶ月引き込もってたし……。
あ!
そうだった。この兄ドMだった!
しかも尻好き……。これは……。
「どうした妹よ! まだか! もっと来い!!」
この兄、真人間になるのだろうか?