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一日目-四 弟? 妹?
雅司は瑞が部屋を出ていったあとに、風呂に入っていた。そこで、ここ三ヶ月封印していた記憶を思い出していた。
怒ると怖かったな、と。
きれいに体を洗い、体を拭き、服を着る。
そして準備が出来たため、妹の部屋に行き、扉を開けた。
「妹よ。風呂から出たぞ」
目の前には瑞の下着姿があった。ただ、普通の下着ならよかったのだが……。
先ほど瑞が、とんでもない両親から生まれたと言っていたが、それは瑞も同じ。つまり、どこかしら変なところがある。それが--。
目を見開いて赤くなっている妹を見据えて、雅司は一言。
「男装趣味だったな……」
真顔で言うと、首を捕まれ、下に落とされた。