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一日目-二 変態兄と笑えない妹
どんっ! と全裸の兄が仁王立ちしていた。部屋は汚いと思っていたのに、とても片付いている。
私が反応出来ず、固まっていると、
「妹よ、やっと来たか……。ここ一週間ずっとこうしていたのに、いつになったら開けるのかと……」
無駄にきりっ、としていた。
私としては股間のブツに目が入ってしまうが、赤い顔を無理やり上げて、兄に言う。
「に、兄さん! 何で服着てないの? それに、三ヶ月も引きこもって!」
責めるように言うが、兄は全く動じない。
「この三ヶ月……、俺はずっと瞑想していた。そして気がついたんだ!」
全裸で? と疑問はあるが、それよりかは何に気がついたか気になる。
「俺は、尻が好きだと!」
「…………」
ツッコミの言葉も出てこなかった。