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ドリームキャッチャー  作者: 埼玉の玉子
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夢世界2

暗闇と共に意識を奪われた駆男は、


寒さと共に目を覚ました。


ひどい夢だった。あんなことになったのは一度もなかったのに。


集中力が足りなかったのか。

適当な想像で夢の中に入ると潜在意識の現れなのか、

予期せぬことが起こることがある。


もっとよく想像するべきだった。


そんなことを考えているうちに、駆男は妙なことに気がつく。


俺の部屋じゃない。

ベッドの上に寝ているもののお気に入りの黄色のベッドではない。


病院とかにおいてある鉄製のベッドだ。

回りは殺風景で大きな鏡、安そうな机と椅子。

それくらいしか見当たらない。

電気はついているが窓はなく、昼なのか夜なのかわからない。


冷静に考えるのが得意な駆男もまた、混乱した。


「ガチャ」


ドアが開き、男が入ってきた。


駆男と同じくらいだろうか、若いきつね顔の男だ。


「最首駆男。」


きつね顔はおもむろに話し出した。


「君は、橋本カナの夢の中に押し入り、挙げ句、夢の中で襲おうとした。よって確保、逮捕した。」


駆男は、言葉すら発せず、状況をなんとか理解しようとしていた。


男は続けた。


「なにか弁解はあるか?現行犯だから無駄だけどな。」

「状況がつかめない顔をしているな。」


「いや、意味わかんねっすけど」

普段は話さないような体育会系の高校生みたいな話し方で

出した台詞はそれだった。


無愛想なきつね目の男は、上からベッドで体を起こした駆男を見下ろしている。

軽蔑しているようだ。

「まあ、こっちのことをわからないで、やったんだろ」

男がそう言うと、

思い付いたように駆男はペラペラと話し出した。


「そもそも、これ夢の中じゃん?ですよね。

俺の夢で俺がなにしても関係なくないですか?

ていうか、これ夢なんだからこのやり取りも意味なくない?

ってゆうか、目覚めろ俺」

最後は自分に言い聞かせるように、そう話した。


きつね目は、鼻で笑ったかと思うと

なにも言わずに扉の外へでていった。


外から錠をする音が聞こえた。

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