ドリームキャッチャー
さて、腹の傷は大丈夫であるか?」
大老人はニヤリと笑いながら言った。
駆男とその一行は、本部と呼んでいるあのビルの
37Fの応接室にいた。
大老人が、駆男を小馬鹿にする声が駆男には
聞こえていなかった。
駆男の意識は完全に一人の女性に向いていた。
病院のあの出来事の時には、大老人の後ろにすっぽりと
隠れていて見えなかったのだが、
意識が安定し冷静になると駆男は、
回りを見渡した。
大老人に近藤、きつね目に、受付嬢、そしてもう一人、、、
優子ちゃん?駆男は彼女を発見した時、そう口に出しそうになったのだが、なんとか我慢した。
駆男が夢の中で楽しんだアイドル、優子ちゃん。もう7年前の話だが、
彼女の姿は当時とあまり変わっていなかった。
なぜこんなところに。という疑問と、可愛すぎるそのルックスに
それ以来、応接室に戻ってくるまでの間、戻ってきてからも、
チラチラと横目で彼女を見ていたのである。
その駆男の関心を読みとったのか、大老人は話をかえた。
「ところで最首くん、現実世界でテロのことISSのことを話してくれたのであるか?」
駆男は一瞬ドキっとしたが、至って冷静に答えた。
「まだです。」
確かに大老人には、警察庁に行って伝えてきて欲しいといわれたが、
いつまでにという期限までは言われていない。
「ゆっくりとかまえている状況ではないのである。
緊急に頼みたいのである。」
大老人はそれだけを言うと話題を変えた。
「では、皆に、今からドリームキャッチャーの新しいメンバーを紹介したいのである。」
「皆、知っていると思うが、最首駆男29歳、無職
彼が新しい我々のメンバーである。」
どうやら、なにを言おうと、引き入れるつもりらしい。
駆男は、ため息をついて見せたが、本当は少しうれしくもあった。




