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プロローグ


 きっとそれは憧れだった。


 そうなりたいと願望を持ち、差し出された手を掴んだ。


 憧れた姿になれるのならと笑顔を咲かせる。


 無邪気に。


 自分にないものを求めた。


 その果てに憧れは赤く染まる。


 どうしてこうなってしまったのだろう、何が悪かったのだろう。


 きっとそれは望んでしまったから。


 だから黒が落ちて来た。


 ごめんなさい。


 もう望まないから。


 望んでしまったのが罪なのか。

 

 ごめんなさい。


 もう憧れないから、だから許してください。


 求めた光は彼方。


 殻に閉じこもる。


 暗闇の中に憧れは閉まっておく、奥の奥へと。


 ごめんなさいと何度も繰り返した。


 もう、姿はないと言うのに。



 

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