5話 第2の人生の意味
こっから、少し急展開です
「いてて」
「お尻が…」
「思ったより難しいな」
場所は南草原、遠くにモンスターと思われる兎らしきものが見える
「おい、もう少し揺らさずに操縦できないのか?」
「おにーちゃん、お尻が痛いよー」
「いや、あれでも頑張ったんだぞ?」
ここまで来るのに約10分硬い椅子に座りガタガタと揺らされていた二人はさぞお尻が痛いだろう
10分後
「ふぅ、少しはマシになったな」
「ひりひりするー」
「今日はどうする?AS?PSか?」
「ここらなら、まだPSで行けるだろう」
「はーい」
「「PSモード」」
「いくか」
「いっくよー『氷よ撃ち抜け アイスアロー』」
「うっしゃ!」
不意打ちでユカが魔法を放ち怯んだところをソーマが抜刀しトドメをさしに行くが
「キュルゥアアア!」
「しっかり仕留めろよ!」
殺しきれずに悲鳴をあげる兎にポイズンコンバットで首を掻き切り殺す
「ったく、んでコイツの名前はっと『群れなる兎』?」
群れなる兎?名前の割には一体しかいないよな?
「おいおい、嘘だろみんなASに切り替えたほうがいいかも」
「あ?どうしたんだいきな……」
ソーマが言いたいことが理解できた、ソーマが指さす方向には大量のバンラビットがいた
「っちさっきの悲鳴かよ!」
「「ASモード!」」
ステータスによるアシスト、まぁ半減されているが体がとても軽い
「『アイスアロー』『アイスアロー』」
魔法呪文短縮の恩恵か魔法名だけで放つユカ
「『普通の弓と矢』ソーマ!巻き込まれんなよ」
「あぁ!」
ソーマは刀を抜いて群れに突撃していく
「いっくよー『火の矢よ降り注げ アローレイン』」
群れを中心に火の矢が大量に降り注ぐがソーマはそれを見切りとステップで躱していく
どうやら、殺すには至らず弱らせただけだったようだ
「俺たちも行くか」
「はーい」
「『右手にポイズンコンバット』『左手に普通の短剣』」
本来なら二刀流は例外を除き制限があるがそれは制限解除でなんとかなる
短剣の二刀流で群れにユカと突っ込む
ソーマはひと振りで2.3体を殺す
ユカは突撲杖を振り回して屠っていく
俺はとりあえず、襲ってくる兎どもを切って殺していく
レベル差もあったためか完璧な作業となってしまったがレベルが2も上がった
それからは何が起きることもなくただひたすらにPSモードで倒していく日々だったのだがこのゲームをしてから一週間経った朝いきなり噴水広場に転送された
「ったく、なんなんだ?」
「おにーちゃん、どうなるの?」
「さぁな、なんかのイベントか?」
「まぁ、それの可能性が高いよな」
なんのイベントだろうか、討伐ミッション?防衛ミッションだろうか、そんな話をしていると何時ぞやのように巨大なスクリーンが現れた
「みなさん、覚えていますか?杉田です」
巨大なスクリーンから現れたのはネヲの社長、杉田だ
「さて、いきなりですがみなさんは『ログアウト不可』の現状を楽しんでいますか?まぁ、楽しめている人も楽しめていない人も満足していない人もいますでしょう」
「しかし皆さんは忘れてはいませんか?もうひとつの言葉を」
もうひとつの言葉?たしか『ログアウト不可』と___
「これはあくまでゲームであり、人生ではありません。そこで今から最終確認させていただきます」
すると、目の前にウィンドウが開きYes/Noの表記が現れた
「『ログアウト不可なんて生温い、生死のある第二の人生』を歩みますか?」
生死のある・・つまりデス・ゲームなのか?
「Yesを選んでも最終的には元に戻れますNoを選べば今すぐに戻れます、どうぞ選んでください」
俺たちは顔を見合わせ頷きYesを押した
「全員選んだようですね、ではNoを選んだ人はお帰りください」
するとNo選んだ人だろう光のエフェクトに包まれ弾けて消えた
「意外に残ったのは少ないですね136人ですか」
136人?それってほとんどいねぇじゃんか
「まぁいいでしょう、ではみなさん、一緒にいたい方とパーティを組んでください」
そう言われたので俺たちはパーティを組んだ
「よろしいですね、では『本当の第2の人生』たのしんでください」
俺たちは光に包まれ意識を失った
―おぎゃーおぎゃー―
赤ちゃんが鳴く声で目を覚ました 見慣れない天井があった
「―――っ」
声が出せない、なぜだ?あたりを見渡すと左には赤ん坊、女の子か?右には女性に抱かれている男の子がいた
「あら、ユーリどうしたのー?」
女性はそういい男の子を置き俺を抱き上げた,は?どういうことだ?体が小さく、いや、赤ちゃんのようになったかのようだ
「―――ぁ」
どういうことだ?と言いたかったが声が出なかった
何故か2人の赤ちゃんが俺を見つめていた
っま、これでも頑張ってるんでせめないでくださいね