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恋文  作者: アレグロ
1/1

恋敵

君はいつも遠くを見つめてる

傍にいてもその眼は私を映さない


「愛してる」


優しい声で囁く君

でも、君の心はここにはない


どんなに強く抱きしめられても

何度口づけをかわそうと



私はいつも片思い



この手から溢れる水のように

君の心が零れ落ちてゆく


もがけばもがくほど零れ落ちて

どんな言葉も君を止められはしない




誰が君の名を呼ぶの

見つめる先にいるのは誰

浮気は嫌いといったのはウソ?



こんなに愛しいのに、もう届かない




甘美な密であなたを誘い

妖艶な姿で舞うようにあなたを連れ去った




恋敵こいがたきは死神





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