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雨あがりの静けさに

作者: あまなす

日曜日の朝

土曜日のことを

何も覚えていない

自分で

何を言ったのか

何をしたのか

まったく

何も


雨の音がやむのを待って

もう一度

ヘミングウェイを

読んでみようと思う

今度は

しっかり


雨あがりの静けさに

あれをやろう

これも

思うことが多くなる

結局

やらないんでしょ

ひとまずは

パンを焼く


ポットからお湯が

勢いよく出て

あふれそうになる

テーブルを濡らすことは

なかったけれど

口まで運ぶのが

難儀なありさま


犬なら

犬でもいいんじゃないかしら

ねこには悪いけど

いまが

そういう気分ならね


その家の犬は

キツネみたいで

油揚げみたいな色なの

それで

おいなりさんを

食べたくなったのよね


覚えていないことに

思い出せないことに

あせりはない

失望も


覚えている必要なんて

なにもない


そんな昔のこと

覚えている必要なんて

なにもないから


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