アキ隊長
<施設・最上階>
「「S級隊員タイガ、S級隊員ノラ、只今1級ミミズ討伐から帰還致しました。」」
施設に戻り上官へ伝える。
「よろしい。ノラ隊員、ミミズの体の数字は?」
背の高いこの女性はアキ隊長。
あたしらS級隊員をまとめる、幹部の中でも上の階級の方だ。
「はい。アキ隊長、こちらが数字の書いてあった部位です。」
タイガがアキ隊長にミミズの肉片を差し出す。
「ふむ、3012と書いてあるな。、、、よろしい、とりあえずこれは科学班へ回し、研究することにする。」
「それよりノラ隊員、体調に変化は無いか?」
アキ隊長が探るようにこちらを見る。
「?大丈夫です。」
「、、、ならいい。君たちは給金を受け取り、部屋に戻るように。科学班での解明が終わり次第、清掃員会議を開く。」
「「応。」」
タイガとエレベーターに乗り1階の交換所へ向かう。
「それにしても、あれなんなんだろうな」
タイガが不思議そうに考える。
「んー、、、花街に1級が出たのも気になるし、、、」
本来、花鳥風月に1級が出ることなど滅多にない。
出るとするならば、郊外の小さな村やまだ開拓が進んでいない土地などだ。
そもそも、何故誰にも気付かれずに花街まで来ることが出来たのかなど、疑問はまだまだある。
「まぁ、今は科学班に任せるしかないな!それより、給金どんくらい出るだろうなぁ!」
「うん。給金、沢山出るといいなぁ。ドレスのお金も後で払いに行かなきゃだし。」
あの洋服屋さんには電話をして、明日の朝に払いに行く流れになった。
「そのドレス、いいんじゃねぇ?」
タイガが珍しく褒めてくれた?
「あぁ、ありがとう。」
「でも、ミミズの血飛沫でベタベタ。」
「なはは。洗わねぇとな。」
「うん。」
残念なことに、ドレスを着たままミミズを駆除したので、ドレスは返り血でベッタリ。
所々破けたところもある。
後で直そう、、、。
<交換所>
「S級隊員ノラさんと、S級隊員タイガさんですね。」
「1級の頭1つで、それぞれこちらが給金になります。」
ずっしり
°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
さすが1級クラス、あたしらそれぞれ、4ヶ月は暮らせるほどのお金だ!
「あざっす!」
「ありがとうございます。」
お金を受け取り、2人で喜んで舞い踊る。
部屋に戻ろうとすると、レベッカが奥からやってきた。
「あらぁ?それっぽっちのお金で喜んでるなんて、貧乏犬ねぇ〜w」
どうやらレベッカはタイガに気付いていないようだ。
「レベッカ、その言い方は無いんじゃないか?」
タイガが後ろからひょこっと出てきてレベッカを諌める。
「タッ!タイガ様!いや、これはその、違くて、その、、、っもう行くわ。さよならタイガ様、また会いましょ!」
レベッカは顔を真っ赤にして去っていった。
全く、なんだったんだ、、。
「じゃあ、部屋に戻るか。」
「だね。」




