美食の都、ラーク王国の王都
人はなぜ食事をするのか?それは、食わないと飢え死にするから。
人はパンのみにて生きるにあらず、と言った人物がいたが、まず最初にパンが無ければ、飢え死にするのだ。
食事のことを心配しなくても良い時代になってくると、食事そのものを楽しむようになる。
そして、いつしか、美食家と呼ばれる人物たちが現れる。
この先もずっと、ファミール牧場で過ごしていけたらいい、と考えていた僕に、衝撃を与える出会いとなった。
美食家のハマーンと、その妹で、やはり美食家のイザベラが、ファミール牧場にやってきた。
大富豪 美食家
ハマーン
ハマーンの妹
イザベラ
ハマーン「私は、ラーク王国からやってきた、美食家のハマーンだ。
食を制する者が世界を制する、こちらの
ファミール牧場の噂を聞きつけ、わざわざ王都からやってきたのだ。」
イザベラ「ここは、お肉とか、牛乳とか、それから、洋服の材料になる羊毛なんかも、手がけているそうね。
それとね、わがラーク王国の人々は、みんな豚肉の料理が好きなのよ。
もしかして、そちらの皆さんも、豚肉の料理が好きなの?」
ここから、ハマーンが一人で持論を展開する。
ハマーン「わがラーク王国は、食料自給率が
150%。
わが国だけでは食べきれないので、各国に輸出している。
昔から、食というものは、着るもの、住むところと同様に、人間にとって欠かせないものだ。
それを、発展だとか、工業、より強力な兵器を作るとか、より高い建物を建てるとか、最近はそちらの方ばかりに目が行きがちだ。
農業、食事こそが!人間の生活を根底から支えているということを忘れがちだ!」
このような持論を展開するが、実は食に関することには精通している。
自らが投資して設立した、『美食大学校』
からは、世界中で活躍する数多くの料理人たちが輩出されているという。
ということは、『美食大学校』の卒業生たちの料理も、これから食べられるということなのか?
いやいや、かく言う僕は、そんな食の知識や、味付けがどうこう、レシピがどうこうということなど、今まで考えないで、とにかく、食えりゃいいんだ、と思いながら、自分の好きなもの、食べたいものを食べながら、過ごしてきたのだから。
ハマーン「本日のメイン。本日、最も伝えたかったことだ。
わがラーク王国で、世界中の美食家たち、料理人たちが集まった、『美食博覧会』が
開催される!
ぜひ皆さん、お越しあれ!」