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PLS  作者: 城弾
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第11話「あの夏を忘れない」Part3

 11時半。ここで入場規制が解除された。

 まばらとまではいわないものの立ち止まらずに流れていける程度には進みだした。

「やっと入れたぁ」

「お腹すいちゃったね」

 建物に入るなり一年生の妹二人がアピール開始。

 いくら真夏で食欲がないとはいえどお昼時。多少は腹もすくし何よりずっと立っていたので座りたい。

「それじゃご飯を食べてから風見君のところに行きましょうか?」

 まりあの提案に多数が同意する。

 もともとこのイベントそのものの見物が目的で買い物…「同人誌」には執着してない。

 その目的もこの並んだだけで半分は果たした。

 このイベントがどれほど凄まじいかと理解できた。

 こんな世界があるのかと驚いた。

 その感想も語りたい。だから先に腰を落ち着けようとしたが

「ごめんなさい。私はその…」

 真っ先に裕生がいるであろうエリアへと向かう詩穂理。

「あー。行っておいでよ。詩穂理」

「そうだよ。お弁当が傷んじゃうよ」

 詩穂理が誰よりも裕生の応援に駆けつけたいのはみんなわかっている。なぎさと美鈴が後押しをする。

「ごめんなさいっ」

 友情よりもそちらを取る形で若干後ろ髪を引かれたが詩穂理は離脱した。

 詩穂理本人はみんなが怒っているかと心配していたがむしろ「みんな」はその「ラブラブ」にニヤニヤしていた(笑)


 そのころの恵子は瞳美から名刺を受け取っていた。

 モデルとして気に入られてしまったのだ。

 恵子としてもレイヤー(コスプレイヤー)のプライドが満たされ悪い気はせず受け取る。

「まだコスプレしてるかしら? 着替えたらまた撮らせてもらっていい?」

「エッチなことに使わないならいくらでもいいですよ」

 コスプレを愛する恵子はそのあたりをわきまえている。

 肌を直接は出さずベージュのレオタードなどで代用。

 極力元ネタのイメージに近づけつつも決して扇情的にならないように気をつけていた。

「しないしない」

 すっかり打ち解けた女二人。

「そうだ! もしもお友達のレイヤーがいたら紹介してくれる?」

「うーん。レイヤーじゃなくていいならすごい可愛い娘知ってるんだけどなぁ。胸がとっても大きくてたぶんこれの後で来ると思うし」

「Gカップくらい?」

「そうそう。どんぴしゃ」

 二人は同一人物を連想していた。

 互いにまさか初対面の相手がその少女・槙原詩穂理と知りあいなどとは思わなかった。


 天井のプレートを頼りにサークルスペースを探しあてて詩穂理がたどり着いた。

 ただでさえ暑いのに人込みを掻き分けてで余計に消耗したが裕生の顔をみた途端にそれも忘れた。

 ついつい早足で駆け寄ってしまう。

「ヒロ君っ」

「おーシホ。大丈夫だったか?」

 そんなやり取りを怪訝な表情でみている上条明。

 詩穂理は理由を察した。自分が誰だかわからないのだと。だから自己紹介する。

「お久しぶりです。上条君。槙原詩穂理です」

「え? 槙原? うそーっ。随分変わったな」

「だろ? 中学時代はメガネかけてないし髪も短かったからな」

「ああ。驚いた。それに綺麗になった」

「えっ?」

 こんどは詩穂理の方が驚いた。二次元にしか興味なさそうな人物の言葉と思えなかった。

 そして不覚にも照れてしまう。

「もう。春に一度あってるじゃないですか」

「あれ? そうだっけ?」

「ボク…あたしは覚えているよ。例え髪やメガネが違っていてもあんなおっぱい忘れられるはずが」

 高校二年生だがAカップの綾那が軽く怨念交じりにいう。

 あわてて詩穂理が話をそらす…と言うか本来の目的を告げる。

「お、応援にきました。お昼を食べに行くのでしたら交代しますが」

 思わずどもるほどだったが務めて平静に事務的に口にした。

 顔を見合わせる上条と裕生。順番は流動的だったのだ。

「それじゃ風見。君から行くか?」

「そうだな。シホもきたことだし、そうさせてもらうわ」

 言うなり裕生は詩穂理の肩を抱いてその場から離れようと。

「え? いいの。上条君たち」

「いいんだ槙原。こっちもそろそろ来るころだから」

 詩穂理は瞬時に理解した。こちらはこちらで高校の友人が来るのだろう。

 そしてお互い「二人で」と言うことだと。


 食事休憩で離れた裕生。そして詩穂理は二人で弁当を食べられる場所を探す。

「ここにしようぜ」

 外に出る前になんとか空いたベンチを見つけて二人並んで座る。

(やだ。なんだかデートみたい)

 確かにここは同人誌即売会で若干ぎらついた空気もある。

 しかし好きな相手と隣同士。そして日常から切り離された場所。

 それで充分デート気分になれた。

「どうかしたか? シホ」

 怪訝な表情の裕生。胸のうちを見透かされたかと詩穂理の鼓動が跳ね上がる。

「う、うん。すごい人の数だねと思って」

「あー。ホントだよなぁ。これみんな同じ目的か。すっげぇよな」

 裏はない。素直な言葉を裕生は口にした。

「オレも情熱じゃ負けてないつもりだったけどな。今日はいい刺激になったぜ」

「そうなんだ」

 自然と詩穂理は笑顔になる。

 好きな彼がただまっすぐに前を見据えている。

 それがとてもいとしかった。つい優しい…恋人の表情になっていた。

 それを目撃した周辺は一発で二人の関係を理解した。

「そろそろ食おうぜ。腹減ったよ」

「あ。ごめんなさい」

 彼女は持参した保冷バッグを開けてサンドイッチを差し出した。

「夏ですものね。食中毒が怖いから加熱したいけどダメみたいだから逆に冷やせるものでサンドイッチにしたの」

「おお。美味そう。でもサンドイッチで足りるかなぁ」

 普段の鍛錬ゆえか基礎代謝の高い裕生である。

「たくさんあるわ。どんどん食べて」

 バッグの中身を見せる。大量のサンドイッチが入っている。

 底のほうには中を冷やすための袋入りの氷とペットボトルのコーヒーも。

「おお。オレの好きなものばかりじゃねーか」

 軽く興奮する。

「ヒロ君の好物は全部覚えてますから」

「オレのために作ってくれたのか?」

「うん。朝からがんばったの」

「そーかー。ありがとな」

「ヒロ君が喜んでくれるなら」


 いつの間にか周辺から人が消えていた。

 いわゆる「リア充」その物の空気にいたたまれなくなった者が立ち去ったのだ。

 異性と付き合いのあるものは無性に相手にあいたくなる始末。

 それほど「ラブラブ」な甘い空気をかもし出していた。


 食事をしながら方針を決めたまりあたち。

 大勢で一度に出向いても裕生の迷惑になると考えばらばらで出向こうと。

 その間に主目的である見物をすることにした。

 アンナに付き合い千尋と双葉。双葉に付き合い大樹。そして美鈴と言うグループ。

 まりあに付き合う恭兵。それを追う形のなぎさと優介。

 優介はあくまでまりあでなく恭兵にくっついて行く。

 二手に別れた。


 優介が先頭を行く。意外にも乗り気だ。

 さらに意外な事にそこは女性の比率が高かった。

「なんだか居心地よさそうね」

 同性が多くてという以外に意味はないまりあの言葉。

「でもなんか妙な空気流れてない?」

 なぎさがむき出しの二の腕を抱き抱えるようにしている。

 そんな中で優介は妙に浮かれている。手には謎のメモがある。

 やがて彼は一つのサークルの前で止まる。大学生くらいの女性が二人。

 片方は黒髪ストレートロング。ゴシックロリータに身を包んでいる。相棒も同じ衣装。こちらはややウェーブの掛かった茶髪でフレーム無しのメガネ。

「見せてもらうけどいいかな?」

 さすがの優介も初対面の、それも売買だけの相手にきつい態度は取らない。一応は礼儀を守る。

「は、はい。どうぞ」

 地声も高いのだろうが軽くひっくり返り気味のそのサークルメンバー。

 女と見惑う美少年が愛想とは言えど微笑みかけたのだ。ちょっとは夢をみる。

「ありがと」

 許可をえて優介は一冊の本を手にする。表紙にはやたら顎のとがった男二人が「友情」以上の物を見せようとしていた。

「なんだよ。お前ここが目当て?」

「!?」

 後ろから長身の美男子が現れたら二人は壊れた。

「きゃーっきゃーっきゃーっ」

「すごいすごいすごい」

 言葉になってない。

「な、なんだ?」

 戸惑う恭兵。女の子の「黄色い声」は聞きなれているがこれはいささか趣が違う。

 ひとしきり興奮した売り子たちはまだ興奮気味だが奇声を止めた。

 座っているゆえにどうしても上目遣いになるが、その頬が高潮しているのは何故?

「あ、あの…お二人はつきあっているんですか?」

「はぁ?」

 あっけに取られる恭兵。質問の意図がわからなかった。多大な隙が生じる。

「そうなんだ。ぼく彼のことが大好きで」

 ここぞとばかしに恭兵の腕にからみつく優介。

「「「「「「きゃーっきゃーっきゃーっ」」」」」

 今度は周辺からも悲鳴が。まるで男性アイドルのコンサートの客席だ。

「リアルよリアル」「信じられない。こんな美形二人のカップリングなんて」「やっぱり金髪君が攻め?」「どうみても小柄な彼が彼女よね」

 明らかに暴走している。

「ちょっと」「離れなさいよ」

 なぎさが恭兵を。まりあが優介を引っ張る。その際に優介が手にしていた本が下に落ちる。

「ああもう。汚したら弁償しないといけないわよ」

 金持ちの割にはそんな知識があるまりあ。

 確認すべく本を開く。売り子たちが今度は違う意味で期待をした目だ。

「!?……キャーッッッッッッ」

 本を確認していたまりあが自分で投げてしまった。

「なになになに……なんなのよこれ?」

 完全にパニックに陥っている。顔が真っ赤だ。

「あーもう。自分で投げてどうすんのさ」

 なぎさが拾い上げて本をみる。

 そこには裸の男同士がからみあう図。

「きゃーっっっっっ」

 今度はなぎさが投げ出した。

「えー? お二人ともダメですか?」

 心外と言わんばかしの表情の売り子たち。

「ダメに決まってるでしょーッ」

 初対面の相手だがそんな言葉遣いになるほどまりあには衝撃的過ぎた。

「信じられない。どうして男の子同士でこんなことを?」

 箱入り娘には…いや。属性がなければ女の子でもきついだろう。

「うふふ。異性同士にはない魅力があるんですよ」

 本当はもっと深いのであろうが「初心者」とみなしたらしく軽くにとどめる。

 その間に優介は目的の本を読むが

(あれ?)

思っていた程にはのめりこめない。

 違和感を感じたものの二度までも地面に落とした手前もあり買うことにした。

(変だなぁ。絵も上手いしストーリーも悪くなかったのに…やっぱ描いているのが女だから感覚が違うのかな?)

 そう結論付けた。

 自分が本当はそう言う属性ではないとは思わない。


 そのころゆったりとした昼食が終わろうとしていた裕生と詩穂理。

「はぁー。食った食った。それじゃシホ。上条たちと交代しに行こうぜ」

「……」

 詩穂理に異存はないが硬直する。裕生が手を差し出しているのだ。

「えっと…」

「ほら。迷子になったらまずいだろ。オレと手をつなげよ」

「ええっ。高校生にもなって迷子……になりますね」

 とにかくすさまじい混雑だ。そして裕生が自分を心配しているのもわかる。

(けど…こんなにいっぱいの人の中で…ちょっと恥ずかしい…)

 逡巡は無神経には通じない。

「さっさといくぞ」

 詩穂理の恥ずかしさを無視して強引に手を握ってしまう。

 こうなるともうだめだ。まるで手錠でもかけられたかのようにぴったりくっついて二人は歩いていく。


 モーゼの「十戒」だったか海が真っ二つに割れるシーン。

 それがまさに実現されている。

 人の海を割っているのは二メーター近い巨漢。大地大樹。

 本来は料理と妹をこよなく愛する心優しき大男。

 しかし厳つい顔立ちとリーゼントのおかげで敵を作るか必要以上に恐れられるかのどちらかである。

 今回は後者。彼の前から勝手に人がいなくなる。

 いつもの無表情だがさすがにほんの少しだが哀しそうな目をする。

「お兄ちゃん。大丈夫だよ。お兄ちゃんが優しい人だって私が一番しってるもん」

 すかさず腕を取り最愛の兄を慰める血のつながらない妹。

(ああーっ。そんな胸まで押し付けて)

 美鈴が心中で悲鳴を上げる。双葉は腕にしがみつく形で胸元を押し付けている。

 当人たちは肉親のつもりでいるが本当は血の繋がりがないと聞かされている美鈴にしたら、恋人同士が手を組んでいるかのように見え気が気でない。

 一方のアンナは周辺の凄まじい数の同人誌に目を丸くしていた。

「わーっ。本当にすごいですね。日本のマンガはこれだからクオリティが高いんですね」

「でも新聞にあったけど規制の動きもあるみたいよ」

 千尋が言うとアンナの顔が曇る。

「それはもったいないよ。チヒロ。自由な精神があるから開拓できるんだよ。しばったら何も出てこないね」

「あたしに言わないでよ。でも確かに気分は悪そうね」

「アメリカ人の私がみてもすばらしい日本の文化です。それをなくしてはいけません」

 思わぬ形での国際交流であった。


 裕生にしたら帰還。詩穂理にしたら来訪と言う感じのサークルスペースへの到着。

 ところが既に上条の隣に別人が座っていた。髪を切りそろえた和服の美少女だ。

「おい。上条。その子は?」

「あ。風見。ごめん。頼んどいて悪いがもうちょっとみて回っててくれるか?」

「あ…ああ。そりゃ良いけどよ」

 座ってばかりいるよりはうろついていたほうがいい。しかし代わらなくて良いのか?

「すまんっ。実はこの姫ちゃん…北条が友達とここで待ち合わせらしくて」

 スペース前に立っていると邪魔。いっそ座ってしまえと言うことらしい。

「まりあさんがまだお着きにならないようですので。申し訳ありません」

 意外な所で意外な名前が出た。

「まりあ? なぁんだ。もしかして高嶺の知り合い?」

「まぁ。御存知なんですの?」

「クラスメイトなんです」

 補助すべく詩穂理が口を挟む。全員の目がある一点に集中する。

(デカッ)

 そう。その立派過ぎる胸元にだ。

「うっわぁー。アタイも自信あったんだけどなぁ。上には上がいるもんだわ」

 こちらもFカップと充分なサイズの村上真理が負けを認める。

 何しろGカップ。ここまであると比べるのもばかばかしい。

 しかも詩穂理はやや身長が低い。

 それだけに余計に大きく見えた。

「な、何よ。大きけりゃ良いわけじゃないのよ」

 ツインテールのメガネ娘が悔しそうに言う。

「なんでバストで負けて悔しがるのよ? みずき」

「え? ああ。それもそうね」

 何かを思い出したようなみずき。

「でもホント。さっきあってびっくりしたよ。綺麗になった」

 上条と裕生。そして詩穂理は中学で同じクラスだった。そのころと比較して上条が言う。

 この発言には一同驚いた。

 「こいつがこんな風に女の子を誉めるなんて」と。

「やだ。上条君」

 戸惑いつつも無難なリアクション。

「すると風見。君も槙原に迫られているとか?」

(なるほど。こいつはこの娘にアタックされまくったってわけね)

 アプローチは綾那がかけたらしいと裕生は理解した。

「迫られるも何も、結婚の約束したからな。俺たち」

「婚約!?」

 これは爆弾発言だ。

「すごいな。おい」

 もはや同人誌即売会どころではない。

「ひひひひヒロ君。それって」

 いつも冷静な詩穂理は裕生がらみだと途端に崩れる。今回この発言でもっとひどい状態に。

「ああ。ガキの時。お前が『大きくなったらヒロ君のお嫁さんになる』っていうからオレもOKしたあれ」

 それで落ち着いた。と言うかがっかりした。

「なぁんだ。子供の時の話か」

 そしてこれは詩穂理も同様だった。

 しかしなんともいたたまれない空気が。

 そんな時に救いの神。ある意味では疫病神が来た。

「あっ。詩穂ちゃん。きたのね」

「里見さん? いらしてたんですか?」

「いたんだよーん。それでよかったらあたしとコスプレしてみない?」

 里見恵子が途中を大胆にショートカットして詩穂理にコスプレの誘いをかけていた。

「いきなりなんだよ。里見」

 さすがに裕生がかばう。詩穂理にそんな度胸がないと判断している。

「うん。プロのカメラマンさんと仲よくなって。紹介出来たらなと」

「プロのカメラマン。どんな奴だ。胡散臭いオヤジなら無視してやれ」

「オヤジじゃないよ。女の人。ほら。名詞」

 恵子がもらった名刺を差し出す。疑り深く受け取った裕生だが名前をみておどろいた。

「えっ? 安曇さん?」

「あれ? 知りあい?」

 これは奇縁と言うものだ。

「ああ。オレの親父の取材に来たことあってさ。いい人だよな。なんだよ。安曇さんじゃ断り難いよな」

「ええええっ?」

 いきなりな手のひら返しに驚く詩穂理。

「だってシホ。海じゃ一度断っているぜ」

「う」

 それを言われると弱い。しかし水着を回避したらコスプレとは。

「コスプレじゃなきゃダメ?」

 哀願と言う形なので自然と上目遣いになる詩穂理。

 その可愛さにさすがの裕生もドキッとした。

「うーん。瞳美さんコスプレ写真をとる仕事で来てるから」

 それじゃ私服では意味がない。

「で、でもほら。衣装がないし」

「あるよ。ほら」

 恵子はバッグからゴシックロリータの衣装を取り出した。しかも二着。

「もしかして(仮面天使)クロスファイターの美少女幹部?」

 特撮なんで食いついた裕生。

「そ。ナースィートととバトルナ。着替えて両方のつもりだったけど詩穂ちゃんお誘いで二人でに変えたの」

「あー。あたしらもやったわ」

 ツインテール娘が懐かしむように言う。

「冬だったよね」

 黒髪ロングの娘も追随する。

「シホ。やってみないか?」

「ヒ、ヒロ君まで?」

 裏切られた気分だ。しかし当人は目を輝かせている。

「あれはどっちも胸のあるキャラだったしな。お前なら胸はもちろん顔も綺麗だからいけるぜ。観て見たい」

 何も考えずに綺麗だの口走る裕生に一同は気恥ずかしさを覚える。

 直撃した詩穂理はなおさらだ。そしてそのためなのか。それとも暑かったからか

「……ヒロ君が見たいんなら…いいよ」

 堅物で知られる「才媛」がコスプレデビューを公言してしまった。

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