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【第六章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第二章

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目指せレベルアップ6

「今だ、マコト!」


 強いモンスターならシビアなタイミングでかわさないと追撃される可能性があるけれどブルーホーンカウはすぐに次の攻撃はできない。

 多少早めのタイミングでかわしても全く構わない。


「あっ……」


 声は聞こえている。

 しかし体が動かなかった。


 実際ブルーホーンカウが突撃してくるとすごい迫力があって動かなきゃと思って焦るほどに動けなくなるのだ。


「あぁ……」


「ヒカリ!」


「どーん!」

 

「うわっ!?」


 このままではマコトがブルーホーンカウに轢かれる。

 そう思った瞬間ヒカリが横からマコトにぶつかった。


 意外と重たいヒカリにマコトは転がされてブルーホーンカウの突進に当たらずに済んだ。

 トモナリはちゃんと動けなかった時のための保険もかけてあった。


 ヒカリがひっそりと狙われている子の近くにいて危なそうなら助けるようにとお願いしてあったのである。


「いてて……」


「マコト、次来るぞ!」


「えっ、あっ……」


 急ブレーキの精度も悪くなってる。

 ヒカリのおかげでなんとかかわしたけれどまだブルーホーンカウに一番近いのはマコトだった。


 ぐるりと振り返ったブルーホーンカウのツノがマコトに向く。


「立ち上がれ!」


「立つのだ!」


 ヒカリがマコトの服を引っ張って立ち上がらせる。


「マコト」


「むぐっ!?」


 相変わらず緊張したようなマコトの口にヒカリが何かを突っ込んだ。


「甘い……」


 それはチョコだった。


「落ち着くのだ。トモナリもお前なら出来るって言ってたぞ」


 緊張で口の中は乾燥している。

 水分が少なくて甘さが口の中にまとわりつくようで、パニックになりかけていた頭の中に甘さというものが現れて緊張を少し押し流してくれた。


「……そうだね」


 トモナリはマコトの能力に信頼を置いている。

 それがなぜなのかマコトには分からないけれどせっかくの信頼を裏切りたくないと思った。


 大きく息を吸うとチョコの甘い香りが胸いっぱいに広がる。

 今度はできる。


 なんだかそう思えた。


「来い!」


 ふわふわと浮き足立っていた気持ちが消し飛んでしっかりと地面に足をつける。


「いざとなればまた助けてやる」


「ありがとう!」


 でも今度は成功させる。

 そんなつもりでブルーホーンカウを睨みつける。


「今だ!」


 再び真っ直ぐに突撃してくるブルーホーンカウ。

 トモナリの声が聞こえて、今度はマコトの体もちゃんと動いた。


 横に飛んでかわす。

 不思議なもので一度かわしてみると意外となんともないことなんだなと思えた。


 こうして4班もブルーホーンカウの突進をかわして経験を積んでいく。

 レベルに現れないこうした経験というのはとても大事なものである。


「4班下がって8班と入れ替わるぞ!」


「「はい!」」


 そのまま4班にもトモナリが指示を出してみんなすぐさま従う。


「8班、倒すぞ! サーシャ、前に出て引きつけろ! コウが魔法で一撃加えてユウトとミズキでトドメを刺すんだ!」


 ブルーホーンカウに対する緊張はだいぶほぐれた。

 次は倒す番である。


「サーシャ、スキルを使え!」


「ん、分かった」


 出し惜しみしていては成長しない。

 サーシャがスキルを発動させるとサーシャの体が淡い光に包まれる。


 スキル光の加護というものである。

 体力値を向上させ、物理攻撃に対して免疫をつけることができる。


 成長して体力値がもっと高くなるとちょっとやそっとの攻撃ではサーシャを傷つけることはできなくなるようなレアスキルだ。


「正面から受け止めろ!」


「んん!」


 基本は回避がいいのだけど防御という選択肢ももちろんある。

 サーシャはタンク系職業でスキルもタンク、能力値も体力が高くて完全にタンクに寄っている。


 あえて攻撃を受け止めて相手の動きに隙を作ることで仲間が有効な攻撃を繰り出せるようにするのも役割としてとても大事である。

 ブルーホーンカウも疲れ切っている。


 普段の能力値でもサーシャならば受け止め切ることもできるだろうから今なら簡単だ。

 盾と槍を持ったサーシャは盾を前にしてブルーホーンカウと向かい合う。


 やや足を広げて腰を落とし、突撃してくるブルーホーンカウの衝撃に備える。


「ふっ!」


 ブルーホーンカウのツノが盾に当たって強い衝撃がサーシャを襲う。

 しっかり地面を踏み締めたサーシャはわずかに盾を引きながら衝撃を吸収してブルーホーンカウの攻撃を止めた。


「コウ!」


「いけー!」


 動きが止まったブルーホーンカウに向かってコウが魔法を放つ。

 横から魔法を食らったブルーホーンカウは叫び声を上げながら地面を転がる。


「ユウト、ミズキ!」


「おう!」


「任せて!」


 倒れたブルーホーンカウに向かってユウトとミズキが走る。


「おりゃあ!」


「ハァッ!」

 

 起きあがろうと顔を上げるブルーホーンカウの首を二人で狙う。


「攻撃はミズキの方が鋭いな」


 力のみで見るのならユウトの方がミズキよりも上になる。

 けれどミズキはアカデミーに入る前から覚醒していてテッサイの下で修行してきた。


 そのために戦う技術だけでなく器用さや素早さといった能力がユウトよりも優れている。

 ユウトの攻撃よりもミズキの攻撃の方がブルーホーンカウの首を深く切り裂いていた。


 ユウトの攻撃も致命傷であるがミズキの攻撃がブルーホーンカウを死に至らしめた攻撃であったといえる。

小説呼んでいただきありがとうございます!


こちら最新話となります。

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