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【第六章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第二章

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目指せレベルアップ4

「出てきたね」


 ゲートから先に入っていた生徒たちが出てきた。

 顔に青あざを作っているような生徒はいるけれども大きな怪我をしたような人はいない。


「次は3班と7班、4班と8班の番だ。集まれ」


「よし、みんな行こう」


 トモナリたちはゲートの前に集まる。


『ダンジョン階数:一階

 ダンジョン難易度:Fクラス

 最大入場数:30人

 入場条件:レベル1以上

 攻略条件:ボスモンスターを倒せ』


 まずはゲートの情報を確認する。

 ダンジョン難易度のFクラスはゲートの等級としては最低等級となる。


 入場条件としてFクラスゲートはレベル制限が30までなことが多い。

 個々人で能力値やスキルは違うので一概に言えないけれど、入場条件からFクラスゲートは大体レベル30までの覚醒者が入るゲートだと言われている。


 今回の場合はレベル上限もないので覚醒者なら誰でも入れるゲートになっている。

 表示されているのは簡易的な情報であるのでここから得られるものは少ないが、時々重要な情報が隠されていることもある。

 

 今回はボスモンスターを倒せばいいのだなぐらいのものである。


「それでは入るぞ。遅れずついてくるんだ」


 スイセンギルドの覚醒者が先に入り、トモナリたちも後に続く。

 昔は一番最初に入る人のことを死に番と言った。


 ゲートの中の環境は外からじゃ分からず、時に中の環境が入ってすぐ過酷なこともあった。

 そうした過酷な環境には入ってみなきゃ分からないので一番最初に入る人の死傷率が高くて死に番と呼ばれていたのである。


 基本的には攻略を行う覚醒者が交代で行っていたのだけど、国によっては犯罪者となった覚醒者を最初に入れるところまで存在していた。

 今では技術が進んでドローンを駆使して入ってすぐが安全かを調べることができる。


 今はいるゲートは事前にそうした調査をした上でもう先にゲートに入っているので安全であることはわかっている。


「なんだかぬるっ……というか、もわっとっていうか?」


「奇妙な感覚だよね」


 ゲートを通り抜ける時の感覚はなかなか不思議なものがある。

 言葉にして表現するのは難しいけれど温水プールなんかの湿度が高い空気をよりまとわりつくような感じにして、それを一瞬通り抜けるような変な感じなのだ。


 何にしても気持ちのいい感覚ではない。


「……何だか変な場所」


 入った先は部屋になっていた。

 ただ壁も床も土であり、床には短い草が生えている。


 ただ部屋の形は切り取られたような四角い形となっていて洞窟などとはまた違った感じがある。

 周りの物を見ると自然物だけど明らかに人工的な手が加えられている形をしている。


 天井には光る石が埋め込まれていて活動するのに問題のない明るさが保たれている。


「地面に置いてある目印がもうすでに行ったところだ」


 部屋からはいくつか通路が伸びていて地面に小さいコーンが置いてあるところがあった。

 先に入った生徒たちが攻略したところを示しているのだ。


「3班と7班はあっち、4班と8班はあちらに向かってくれ」


 トモナリたち生徒たちは二つに分かれてゲートの中を攻略する。

 ちょうど真逆の方向に進んでいくことになった。


 二名の教員と五人のスイセンギルドの覚醒者に守られながら通路を進む。


「こうしたダンジョンの通路ではモンスターと遭遇する確率は少ない。けれどゼロではないから気をつけるように」


 モンスターはどこで現れるか分からない。

 ダンジョン型のゲートでは通路に全くモンスターが出てこないこともあるし、あるいはその狭さを生かすようにモンスターが襲いかかってくることもある。


 今回のゲートは通路にはモンスターが出ないタイプのようだった。


「見えるか? あれが今回討伐するブルーホーンカウだ」


 少し進んでいくとまた部屋があった。

 まだ中には入らないで外から様子をうかがう。


 部屋の真ん中に牛がいる。

 名前の通り青いツノが生えていて先は鋭く尖っている。


「勢いをつけて突進してくる。そしてあの青いツノで突いてくる。見ての通り鋭いから十分に気をつけて戦うんだ」


 ツノが青いという特徴以外はほとんど普通の牛と変わりないような見た目をしている。


「他にも近づくと足で攻撃してきたりツノを振り回してきたりもする。冷静になって対処すれば脅威ではないのでしっかりと相手の動きを見て行動するように」


 イリヤマがブルーホーンカウとの戦い方を説明して生徒たちは緊張したような面持ちでそれを聞いている。


「君は落ち着いているな」


「あんな相手に緊張はしませんよ」


「あれ美味そうだな」


 その中でもトモナリとヒカリは冷静にブルーホーンカウを見ている。

 当然のようにトモナリたちの方についてきたマサヨシは穏やかな笑顔を浮かべてトモナリの落ち着いた様子を見ていた。


「余裕そうだなアイゼン。じゃあ8班、前に出るように」


「はーい」


「えっ!? まだちょっと心の準備が……」


「いくぞミズキ。お前なら大丈夫だって」


「いざとなったらトモナリ君が何とかしてくれるよ」


「ん、頑張る」


「あれ、緊張してんの私だけ?」


「いや……俺もだ」


 コウとサーシャは比較的冷静だった。

 対してミズキとユウトは緊張している。


「大丈夫さ」


「あっ、待ってよ!」


 きっと一度倒せばみんなも落ち着くはず。

 トモナリが部屋の中に足を踏み入れるとこれまで全くトモナリたちに気づいていなかったブルーホーンカウが顔を上げて振り向いた。

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