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【第六章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第二章

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みんなでトレーニング3

 トモナリには及ばなくともコウなりに頑張った重量を上げている。


「よし、一度休憩」


 ワンセット分が終わってコウが息を整えている間に他のみんなのことも確認する。

 みんなしっかりと汗を流してトレーニングに励んでいる。


 この分ならミズキやサーシャは回帰前よりも早くに活躍し始め、他の子も卒業した後に名前が聞こえてくるようになるかもしれないと思った。


「ほら、もうワンセット行くぞ」


「うぅ……頑張るよ。よいしょ……あっ、力上がった」


「やったじゃないか」


 地味で辛いトレーニングもしっかりと効果を表し始めていたのであった。

 その後も交代で器具を使ってトレーニングをした。


「ふぁ〜疲れたぁ〜」


 一通りトレーニングしてみんなは汗だくになっている。


「また今日も力強くなった気がするぞ!」


「ヒカリちゃんは元気だね」


「トモナリとトレーニングしてるからな!」


「トモナリ君も元気そう」


「ん? 今日も結構追い込んだつもりだぞ?」


 ミズキは床に座り込んで汗をタオルで拭いているけれどトモナリはまだ余裕があるようにサーシャには見えた。

 一応トモナリも強度高めにトレーニングしていた。


 だがみんなで交代しながらということで一人でやるより休みがあったりするのでバテたりはしなかった。


「ぐぬぬ……」


 ミズキはまたトモナリをライバル視している。

 トモナリが余裕がありそうなのに自分はへたり込んでしまっているのが負けてしまったかのように感じていた。


 普段から突っかかってくるわけでもないしいいライバル心だとトモナリは思っている。

 悔しい思いがあるなら強くなるだろうし、強い奴が増えればそれだけゲートも攻略しやすくなる。


「休んだら最後の仕上げといくぞ」


 器具を使って体を鍛えるだけがトレーニングじゃない。

 筋トレだったり走ったりすると力、素早さ、体力が上がっていく。


 けれどそれだけでは器用さはなかなか上がらない。

 器用さを上げるためにはまた別のトレーニングをする必要がある。


 トレーニングルームを出て隣のバトルトレーニングルームに移動する。

 こちらの部屋は利用者は少なくて余裕がある。


「誰からやる?」


「俺がやる」


 ヘッドギアを手に取ったトモナリがみんなに視線を向けるとユウトが前に出た。


「やる気だな」


「今日こそ一本取ってやるからな!」


 トモナリが投げ渡したヘッドギアを被りながらユウトはやる気を見せている。

 以前タケルと戦った時はグローブを身につけて殴り合いをしたけれど今回は武器を使う。


 ただ本気の武器は危険なのでこんなところでは使わない。

 トモナリとユウトが手に取ったのはエアーで膨らませるスポーツで使う剣。


 一応竹刀や木刀なんかも用意してあるけれどそうしたものを覚醒者が本気で使えば危険な武器ともなりうる。

 エアーの剣は全力で殴られれば多少は痛いけれど怪我をする可能性はほとんどない。


「よし! ミズキ、時間頼む」


「はいよ〜」


 ミズキがスマホを取り出してタイマーをセットする。

 トモナリとユウトはリングに上がって向かい合う。


「トモナリ頑張れ〜」


 ヒカリはコーナーについてトモナリを応援している。


「よーい、始め!」


 ミズキの号令と共にユウトが床を蹴って一気にトモナリと距離を詰める。


「もらったー!」


 真っ直ぐに振り下ろされた剣はトモナリの頭を狙っている。


「ふげぇ!?」


 けれどユウトの剣は空を切り、目の前にいたはずのトモナリのことを完全に見失ってしまう。

 次の瞬間頭の後ろからスパンと衝撃を受けた。


 ユウトの剣をかわしたトモナリが隙だらけだった後頭部に一撃を決めたのだ。


「奇襲は悪くないが大振りすぎるぞ」


「ぐっ……まだまだ!」


 ちゃんとヘッドギアもつけているしエアーの剣ではあまり痛くもない。

 ユウトはすぐさまトモナリに切りかかる。


 しかしユウトがどれだけ剣を振り回してもトモナリには当たらない。

 逆にユウトはトモナリの反撃をバンバンくらっていいようにやられている。


「はい、時間でーす!」


「くっそぉ〜! また一回も当てらんなかったぁ〜!」


 また汗だくになっているユウトがリングの上に倒れ込む。

 別のトレーニングとはこうした練習試合のことであった。


 実際に体を動かして戦うことによって器用さは上がったりする。

 トモナリの場合はテッサイとの手合わせで散々痛めつけられたので器用さも上がっていた。


 みんなでそれぞれ戦うこともあるし、トモナリがこうして追い込むように戦うこともある。

 戦うと単に器用さを上げるだけじゃなくて体力や素早さも上がるので割といいことづくめである。


 さらにはこうした対人戦闘の訓練は後々戦うことになるかもしれない終末教をも仮想したものだった。

 みんなはトモナリの意図に気づいてなどいないが、ここで共に成長した仲間たちはきっと将来でも共に戦う仲間になるはずだと思った。


「次は?」


「んじゃ私! 今日こそ倒してあげるからね!」


「やってみろ」


 ただ終末教とかそんなことは今はどうでもいい。

 友人たちとの時間を楽しみ、その中で少しずつでも成長していければきっと未来はあるのだ。


 一人でも多くの英雄が生まれて少しでもゲートのせいで苦しむ人が減ればいい。

 まだまだトモナリの計画は始まったばかりである。


「うにゃー! 女の子に手加減ぐらいしなさいよ!」


「してるさ」


「うわー! ムカつく!」

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