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【第九章完結!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第九章

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世界樹ゲート4

「今回は大丈夫そうだな。みんな行こう」


 トモナリたちはゲートに入っていく。


「ここは……木の中?」


 不思議な場所だとトモナリは思った。

 壁も床も天井も全てが木で出来ている。


 繋ぎ目もない一枚の木の中にある不思議な部屋に、トモナリたちはゲートから出てきた。


『最奥部に迎え!』


 トモナリたち目の前に表示が現れる。

 最奥部に迎え、というのがゲート一階の攻略条件のようだ。


「ちゃんと十七人いるな」


「私たちももちろんいるぞ」


 今回人間のメンバーは十五人である。

 だが実際に入ってきているのは十七人だ。


 差となっている二人はサントリとディーニであった。

 相変わらずルールの外にいる二人は攻略上限人数に含まれない。


 ルールの穴とかバグとかいうとなんだか卑怯な感じがするので、助っ人とサントリは自分のことを呼んでいた。


「一本道か」


 木の部屋から繋がっている道は一本だけだった。

 自ずとそこに行くしかないわけである。


「……なあ」


「なんだよ、ユウト?」


「なんかさ、背中にくっついてるぞ?」


「背中?」


 何があるのか見ようとするも、自分の背中は見られない。


「だっ! こいつ! 捕まえたのだ!」


 ヒカリがトモナリの背中を見て、驚いた顔をする。

 そのままガシっと背中にあったものを掴んだ。


「あれ……」


「パパ!」


「ユシル……何でここに?」


 トモナリの背中についていたもの、それはユシルだった。

 ヒカリに腰あたりをがっしりと掴まれて、ユシルは笑顔でトモナリに手を振る。


「気づかなかった……そもそも……ゲートに入れるのか?」


 おそらくゲートに入る直前に背中に飛びついてきたのだろうということは想像できる。

 それも驚きなのだけど、それよりもユシルがいることにもっと驚きがある。


 実際ヒカリやサントリたちが入っている以上、人以外の存在もゲートには入れるだろうことは予想できる。

 ただこれまでは、五十嵐ギルドの範囲内にあるゲートに入ってもユシルはついてこなかった。


 ゲート前で待っていることはあったので、世界樹から離れすぎているということはないはずだ。


「やっぱり……世界樹が関係してるんだな?」


「ぬふん!」


 世界樹に関係するゲートだからユシルが入ってきた。

 トモナリはそう予想したのだけど、ユシルはただニコニコと笑うだけだった。


「まあ、危なくないように下がってろよ?」


「うい!」


 意図は分からないが、何かの理由があることは感じられる。

 トモナリはユシルをそのまま同行させることにした。


「問題はないのでいきましょうか」


 ユシルという予想外の存在はついてきたものの、攻略そのものに変更はない。

 トモナリたちはゲートの中を進んでいく。


「いかにも怪しい切り株だな」


 広めの道を抜けていくとまた部屋に出た。

 相変わらず木をなめらかに切り抜いたような部屋の真ん中には、三つの大きな切り株が置いてある。


 切り株というが、高さは人の背丈ほどもあり、まるで腕にも見えるような位置に太い枝が生えている。

 根っこもむき出しで置いてある切り株は、明らかに怪しかった。


「コウ、やってくれ」


「分かった」


 部屋に入ったばかりのところで切り株の様子を窺うけれど、今のところ動く感じはない。

 動かないならそれでもいい。


 コウが離れた位置から魔法を放つ。

 相手はどう見ても木に見えるので火を使った。


 植物系のモンスターは、大体火を苦手としていることが多いからだ。


「……そう簡単にはいかないか」


 大きな火球が当たる直前、切り株がぐるりと振り返る。

 腕のような枝を振って火球を一息に振り払ってしまった。


 振り返った切り株には顔があった。


「全員、戦闘用意!」


 火球を振り払った切り株だけでなく、他の二体もぐるりと振り返って動き出した。


「ABCそれぞれで一体ずつ相手にしましょう!」


 今回トモナリやコウたちをAチーム、イヌサワを始めとした五十嵐ギルドのメンバーを二つに分けてBチームとCチームに分けた。

 五十嵐ギルドは十一人いたのでそれぞれ五人と六人のチームとなって、切り株に向かっていく。


「俺たちは無理しないようにしながら戦っていくぞ!」


 トモナリたちはサントリとディーニを含めて六人。

 ヒカリもいるので頭数は多いが、平均レベルは60ほどである。


 一般的にBクラスゲートとなると必要なレベル80ほどになるので、トモナリたちのレベルだけを見ると荷が重いゲートになってしまう。

 みんなの能力は同じレベルにすると高い。


 だから大丈夫だろうとトモナリは思っているが、無理は禁物である。

 もし仮に相手に力が通じなさそうなら五十嵐ギルドのみんなに頑張ってもらうしかない。


「ひしっ!」


「何で僕なのだー!?」


 戦いが始まってユシルは危険を感じた。

 トモナリのそばにいては邪魔になるかもしれないと離れて、ヒカリの背中にしがみつく。


「力は……問題ない」


 サーシャが振り下ろされた枝を盾で受け止める。

 見た目に細いサーシャだが、タンクにふさわしく力と体力は高い。


 舐めてかかると痛い目をみることになる。


「くらえ!」


 ユウトが斜めに剣を振り下ろす。

 切り株の顔の上あたりに大きな切り傷が走る。

 

 戦士という平均的な職業な持ち主ではあるが、ユウトはトレーニングにも真面目に取り組んで基礎能力も平均的に高めている。

 スキルも意外と悪くはなく、優秀なアタッカーとなっていた。

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