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【第九章完結!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第九章

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母なる世界樹の愛を受けし者2

「それじゃあ、スキル抽選始めるか」


 五十嵐ギルドに戻ってきたトモナリは、次に備えて動き出す。

 トモナリがアメリカに協力する代わりに魔石や素材を要求したのには理由があった。


「ええとこれとこれ……」


 トモナリはインベントリを開いて、中に入っているものを選んでいく。

 かなりの容量を持つトモナリのインベントリには色々なものが入っている。


 人里離れたゲートを攻略するためのテントや寝袋などのキャンプ用品、ゲートの内外で何があってもいいように備えてある食料品や飲料水、普段身につける装備、それにヒカリに献上された山のようなお菓子なんかもある。


「魔石、モンスターの死体を投入してランダムスキル抽選だ!」


 今はアメリカから受け取った魔石や素材もインベントリに入っている。

 トモナリが直接お金ではなく、魔石や素材を要求したのはスキルのためだった。


 トモナリのレベルも60を超え、四つ目のスキルスロットも解放された。

 トレーニングなんかで能力を伸ばすことが難しくなってきたので、強力なスキルを手に入れられるかどうかが最終的な強さに大きく関わってくる。


 スキルの抽選は魔石や素材を投入すると、良いものを得られる可能性が高まる。

 だから魔石や素材を要求したのだった。

 

 お金でもいいといえばいいのであるが、自分で大量の魔石を買い集めるのは大変である。

 それに今回はちょっとしたずるい手も使った。


 モンスターの素材も要求したのだが、ただの素材ではない。

 ゴミ素材なんて言われるようなものが多く集まっている。


「素材は素材だからな」


 ゴミ素材とは基本的に利用できない素材ということ。

 加工を終えた余り、傷がついて品質が悪い、加工できない部位など普通だと使われないようなものである。


 しかしこうしたゴミ素材にも利用価値はある。

 スキル抽選に入れる素材としては、例え余りだろうと傷ついていようと関係ないのだ。


 高等級のモンスターになればできるだけ隅々まで利用しようとはするが、どうしても利用しきれないところは出てきてしまう。

 そんな時はスキル抽選の素材として利用してしまうのが、とてもエコな使い方なのだった。


 流石アメリカはAクラスやBクラスのモンスターの余り素材もたくさんある。

 トモナリはそんな素材もスキルのためにぶち込んでいく。


「ここまで溜めてきたやつも入れちゃうか」


 幸いにしてこれまでお金に困ることはなかった。

 在学中から魔石やモンスター素材などちょっとずつ溜めてきたものはそのまま溜めておけている。


 コウたちみんなにも魔石を分けてスキル抽選してもらうつもりなので、もらった分全部使うわけではないものの、かなりの量を投じた。


「よし……」


「トモナリ、緊張なのだ」


「パパ、がんばれ!」


「トモナリがんばれ!」


 ヒカリとユシル、それに召喚されたミヒャルは、インベントリからスキル抽選に投じるものを選ぶトモナリの姿を見学していた。


「スキル抽選開始!」


 インベントリの中のものがなくなっていく。

 集めるのは大変だけど、使う時はあっけないほどに一瞬だ。


 売ればかなりの金額になるだろう魔石がどこかに消えてしまう。


「良いスキル来てくれよ!」


 こんなに魔石も素材も投入したのだから、ダメスキルだったらショックが大きい。


「うっ!?」


 胸に熱さが広がり、トモナリは胸を押さえる。


「な、なんだこれは……」


 熱いけれども痛くはない。

 まるで根が広がるように体全体に力がみなぎっていくような感覚だ。


「トモナリ、大丈夫なのだ?」


「ああ……大丈夫……」


『母なる意思が介入します!』


「これは……」


 トモナリの目の前に表示が現れる。

 スキル抽選の表示ではない。


 前にこんなものを見たことがあるとトモナリは顔をしかめながら思っていた。

 

『スキルの抽選が終わりました! EXスキルが抽選されました!』


 指先まで熱さが広がる。

 その瞬間、トモナリの前にまた表示が現れる。


「きた……!」


 ただのスキルじゃない。

 EXスキルが抽選されたとトモナリは汗をかきながら笑みを浮かべた。


 いまだにEXスキルが何なのかはよく分かっていないが、普通のスキルよりも良いものであることは確かである。

 同時にトモナリの体に静かな力が満ちていく。


「何というかすごく……清らかな力を感じるな」


 四姉妹の力をスキルとして得た時、まるで激しき感情を力として得たような感覚を受けた。

 しかし今はスキル抽選の時と打って変わってとても落ち着いていた。


 身体が浄化されていくような爽やかな気分である。


「パパぁ!」


「おおっ? どうした?」


 ユシルがトモナリに抱きつく。

 小さな羽を細かく振動させながら、顔をトモナリの腰に擦り付けている。


「んーーーー!」


「……いつにも増して激しいな」


 ユシルも割と引っ付く方ではあるが、何だか今日は特にくっついている。


「まあいいか。スキルの確認しよう」


 若干くすぐったさもあるけれど、引き剥がしたところでまたすぐにくっついてくるのだからと好きにさせておく。

 トモナリはステータスを開いてどんなスキルを得られたのか確認する。


 交感力と魂の契約という二つのスキルから始まり、ドラゴンズコネクト、四姉妹の誓いと並び、四つ目のスキルスロットに新たなスキルが現れていた。

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