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【第八章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第一章

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未来の剣姫1

 焼き鮭、じゃがいものお味噌汁、お漬け物、白米。

 古き良き日本のご飯っていう感じがする。


「美味いぞ!」


 広い道場で食べるというのもまた違った趣があっていい。

 ちなみにご飯を用意してくれているのはテッサイではなくここを最初に訪れた時に出迎えてくれた女性である。


 清水雪菜シミズユキナという人でテッサイの娘になる。

 おっとりとした感じの人でユキナもヒカリのことは知っているのだけど可愛いペットぐらいに扱っている。


 ご飯もヒカリのためにかなり多めに用意してくれるのだ。

 ヒカリは鮭とご飯を交互にパクついているがトモナリとしては味噌汁が美味いと思っていた。


「おじいちゃーん、いるー?」


 のんびりとした食事時間を楽しんでいたら道場に人が入ってきた。


「きゃああああっ! だ、誰!? それに何!?」


 入ってきたのは女の子だった。

 女の子は道場の中に想像していたのとは違う人とよくわからない生き物がいて悲鳴を上げた。


 トモナリは食事中に騒がしい限りだと味噌汁をすすり、ヒカリは一瞬隠れた方がいいかもと思ったけれどもう遅いからいいやとお漬け物を一口。


「あっ、あなた! そういえばその変なのも……!」


「変なのゆーな」


「あー……」


 トモナリの方は相手が誰か予想はついていた。

 孫娘が帰ってくるから道場で食べているのだ、女の子は孫娘だろうと思っていた。


 しかし顔を見てみると見覚えがあった。

 黒髪の美少女、特徴的な泣きボクロ。


 ゲートが出現した廃校でなぜか巻き込まれていた女の子である。

 窓から先に逃げ出したあとどうなったのか分からなかったけれど無事に逃げていたようだ。


「それにしても……」


 こんなところでまた会うとはと驚いた。


「ミズキ、どうした!?」


 女の子の悲鳴を聞きつけてテッサイが道場に飛んできた。


「あっ……」


 テッサイは道場に来てすぐに状況を察した。

 トモナリが道場にいるのをすっかり忘れていて女の子に道場に行かないように言っていなかった。


「おじいちゃんこれどういうこと!?」


 女の子は動揺したようにトモナリを指差した。

 対してトモナリは冷静に食事を続けている。


「この人誰? というかあれなに!?」


 トモナリがどうしてここにいるかも疑問だが、その横で山盛りご飯を食べているヒカリも何なのか女の子は疑問のようである。


「まあ……落ち着きなさい」


「これが落ち着いていられる!?」


「あらあら、どうしたのかしら?」


「お母さん! ……お母さんも知ってたの?」


「うふふ、ヒカリちゃん、可愛いわよねぇ」


「そーいう問題?」


 ユキナも騒ぎを聞きつけてやってきた。

 ただこの状況で何も知らないのは女の子だけであり、慌てているのも女の子だけ。


 周りがなんてことはないように冷静だと慌てている自分の方がおかしいように感じられてしまうもので、女の子も少し冷静になった。


「まあバレてしまった以上はしょうがないのぅ……」


 テッサイが事情を説明する。

 ついでに自己紹介をして女の子の名前が清水瑞姫シミズミズキだということが分かった。


「清水瑞姫……」


 なんだか聞いたことがあるなとトモナリは思った。


「ともかく無事だったんだな。礼もなくいなくなったから少し心配してたんだぞ」


「うっ……あれは……すぐに助けを呼ばなきゃと思って」


 ミズキは窓から飛び降りて助かったあとすぐに助けを呼びに行った。

 スマホで通報できればよかったのだけどたまたまあの時はスマホを家に忘れてしまっていたので近くの家に飛び込んでゲートのことを通報してもらったのだ。


 その後ミズキは助けを求めた家の人と避難所にも指定されている学校に一度向かい、ゲートの方は覚醒者たちが学校を封鎖して周辺の安全を確保したために早めに家に帰されることになったのである。

 結果的にトモナリを見捨てて逃げたような形にはなる。


 ミズキはトモナリに対して気まずそうな顔をしている。


「二人は知り合いだったのか?」


「あ、えーと、そのぉ……」


 猫を追いかけて廃校に忍び込んだ挙句ゲートの発生に巻き込まれました。

 そんなこと言えるはずもなくてミズキは目を泳がせる。


「学校であったことがあるんですよ」


「そ、そう! 学校でね」


「同じ学校だったのか」


 今は私服姿であるが廃校で会った時には制服姿だった。

 ミズキの方はトモナリのことが分からなくてもトモナリの方は同じ学校だなと分かっていた。


「まあともかくトモナリは今うちの門下生なのだ」


「そ、そうなんだ……それにこの子は?」


 ミズキはヒカリのことを見た。

 トモナリのことを変に聞くとヤブヘビになってしまいそうなので話題を変えたのである。


「ケプッ……僕はヒカリ! トモナリのパートナーなんだぞ!」


 さんざん食べてぽんぽこお腹のヒカリはババーンと胸を張る。


「ヒカリは俺と契約しているモンスターのパートナーだ」


 これまで説明にやや困るところがあったけどこれからは堂々とヒカリのことをスキルによる契約を交わしたパートナーだと言うことができる。


「契約? トモナリ君は……覚醒者なの?」


「そうだよ」


 スケルトン倒すところ見ただろとトモナリは思う。

 あの場にいたことバレたくないようなので今はそのことを指摘しないでおく。

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