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解体戦士スパイナー  作者: 船上机
第5話 疑惑と選択
16/57

5-1

シャインシティの街中に突如として襲来した、悪の尖兵ネジーの軍団。解体戦士スパイナーが、街の平和を守るために立ち向かう!

「行くぞ、換装!アームチェンジ!」

スパイナーの掛け声と共に、彼の右腕が細長い槍のような形状へ置き換わる。これぞスパイナーが手に入れた新たな力、ドライバーアームだ。


「トゥッ!」

スパイナーはネジーの振り回す巨大ネジを避けつつ、ドライバーで素早く突きを入れていく。

「ネジッ」

かつて、このアームの使い手であったドライバーダークが披露したように、ドライバーの鋭い穂先はネジーの胴体を易々と貫通、次々と爆発させていく。


「次はこいつだ!くらえ、スティンガーブレイク!」

スパイナーはアームを、そして自身の体を高速回転させ、残ったネジーの群に向かって一直線に突っ込んでいく。捉えたネジーの胴体をアームで突き破り、そのまま勢いを止めずに次のネジーへ。その調子で全てのネジーを数珠繋ぎにするように飛び回る。スパイナーが地面へと着地した直後、胴体に風穴が開いたネジー達は連鎖的に爆発した。

「「「ネジジジー!!!」」」


『戦闘シミュレーションを終了します』

ここで電子音声が鳴り響き、部屋が明るくなる。そう、この戦いは研究所内で行われた擬似戦闘である。本来ならばドライバーアームの性能テストも兼ねていたのだが、既に実地での戦闘が済んでいるため、コウジにとっては性能確認の意味合いが強くなっていた。


「どうだった、ドライバーアームの使い心地は?」

戦闘を見守っていた空戸博士が問いかける。

「はい!スパナアームより軽くて扱いやすいです。こう言ってはなんですが、スパナアームは重量があるせいで、バランスを取るのに苦労する事があるので」

「ふむ。だがその分、破壊力と攻撃範囲ではドライバーアームより優っている筈だ。他の武器と使い分けるうちに、既存の武器や戦法の新たな一面が見えてくる事もある。例えばメテオリオンは、基本的に拳のみを武器にして戦う戦士だった。だがその分戦法は非常に多彩で、あらゆる状況に対応できるよう己を磨き上げていた」


「なるほど、博士はメテオリオンを支援していたんですよね。彼もマインドエネルギーを?」

「ああ、彼と共に戦った日々が既に懐かしい。平和を望む彼の崇高な精神を、君ならきっと理解できただろう__おっとすまない、そろそろアーマーのメンテナンスの時間だ」


「それは失礼しました。ん?俺もそろそろ出かけないと」

コウジが腕時計に目をやり、慌てて荷物を片付け始める。

「なんだ、ユキエと約束でもあったのか?」

「いえ、大した用じゃないです」

彼は適当に言葉を濁すと、そそくさと研究所を出て行った。


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