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「さてと。ルガプト伯爵」
「はい」
「お前、何をしたかはわかっているよな。処遇は“あちら”で決めるが、理由は今聞いてしまおう。なぜこんなことをした?」
「言いたくありません。」
即答か。だが黙秘が通じるわけがないのに、なぜ今言わないのだろう。私に聞かれたくない理由でもあるのか?
「めんどくせぇな。じゃあ質問を変えよう。どうやってこちらに来た?ほかに仲間はいるのか?」
「泉の大鏡から一人で参りました。」
「やってくれたな」
一発殴りたい。けれど、こいつを“あちら”へ帰す方が優先だ。早く戻らないと、菜奈に要らぬ心配をかけることにもなってしまう。
「おい、とりあえず“あっち”に戻るぞ。」
「はい」
そう言って、魔法陣を書き始める。“あちら”との行き来の魔法は陣を書かないと使えないのが面倒だ。そんなことを考えていると
「あの、質問よろしいですか?」
「なんだ?」
「ルージュ様のご到着が思ったよりも早かったのでなぜだろうと思いまして、」
「ああそれはな、私が禁忌の子全員に魔力反応の術をかけているんだ。それでお前の魔力が近づいたのを感知したから急いで来たまでだ。」
ちょうど話し終えたところで魔法陣が書きあがった。
「よし、行くぞ」
二人で陣の上にのる。すると私たちの姿はそこからなくなった。