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絶対妹大戦  作者: 長門葵
11章~ドリームランドの扉の鍵~
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ドリームランドの扉の鍵


敏樹の一件から約一カ月が経過した。


怜央と敏樹はあれから二人の仲を証明するが如く、休日にはデートに出かけている。


そして、その度に千尋がうんざりするぐらい惚気(のろけ)を聞かされていた。


そして、今もその時である。


「でさぁ~、何がかわいいってもう怜央がかわいくってたまらないわけよ」


「はいはい」


「なんだよ。ずいぶんと冷たい返しじゃないか」


「この一カ月、休みがある度にお前の惚気を聞かされてんだぞ。いい加減嫌気も差してくるさ」


千尋は窓から見れる嫌みかってほど青く晴れた空を見ながら、大きな欠伸をした。


「お、なんだ?嫉妬か?」


「もうそれでいいよ」


「なんだよ。つれねえな。おお、そういえば!そんなお前にこれをプレゼントしよう」


そう言って敏樹がポケットから取り出したのは二枚の紙切れ。


その表面には夢と魔法の国ディスティニーランドと書かれていた。


夢と魔法の国なのに運命の園ってどうかと思う。


「怜央さんと一緒に行ってやれよ。きっと喜ぶぞ」


「そのつもりだったんだけど、怜央に予定が入っちまって」


「だから、この券は用無しになったと?」


「理解が早くて助かるぜ」


嫌みのない笑みに今更文句もつけられず、素直にそれをもらうことにした。


そのあとも敏樹の惚気話は続いたが、千尋はそれを空を流れる雲を見ながら聞き流した。



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