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絶対妹大戦  作者: 長門葵
9章~料理が火を噴くバトルロワイヤル~
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料理が火を噴くバトルロワイヤルⅨ


「う~ん…黒が……黒いあいつが~……」


香菜が床に転がったまま、唸っている。


その原因はリビングのテーブルの上にある真っ黒い液体。


「さて、解説の千尋さん?これは何でしょう」


「対UMA用兵器かと思います」


「そんなんじゃありません」


茉奈は泣きながら、千尋に訴えるが千尋に敏樹、ともにスル―。


そんな悲劇が自宅の隅っこで起きる中なか、葵と絢ともに真剣に食材と向き合っていた。


「すごいな…あの二人の集中力」


敏樹が素で感心していた。


それに千尋も素直に頷いた。


「あの二人は妹の中でも特にガンバリ屋だからな。俺には一生かけても勝てないよ」


そのセリフになぜか二人が顔を赤くしたように見えた。



それから、少し時間が立ち、状況に動きが出た。


「出来た!!」


その声とともに絢がお盆に何個のお茶碗が乗っている。


「絢選手の料理が仕上がったようです」


「結構自信作ですよ」


そう言いながら茶碗の上皿を開けると本当にお店で出るような和風料理がそこには並んでいた。


「おお、すごいな」


「そう言ってもらえるとうれしいです」


えへんと胸をはる絢。


千尋はそのまま料理を口に運ぶ。


「……………………………………」


「ど、どう?」


「うん。上手い。文句なし上手いよ」


そのセリフに絢の不満そうな顔が一気にぱぁーっと輝いた。


「本当にほんとう?」


「ああ、本当に。特にこの白みその和風だしの味噌汁は特に美味しいよ。それにこの焼き魚もご飯によく合うし、卵焼きは甘めでかた焼き。俺の好みでしかも美味い。文句の言いようがないよ」


その台詞にガッツポーズをとりとび跳ねる。


「さすが優勝候補と言ったところか。千尋さんがべた褒めです。もうこれは決まりか?」


「ちょっと待った!!」


敏樹の台詞に答えるような声が。


そちらを見ると自信満々そうな笑みを浮かべていた。


その手にはふたのかかったお盆があった。






「私の料理を食べてから決めて下さい!!」





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