年二回の大騒ぎ
渚の補習も学力的な意味でギリギリながらも無事終了し、間宮千尋と愉快な仲間たちは何とか楽しくなるであろう夏休みを迎えることができた。
ん?
時間軸とか季節感がおかしいだって?
そんなのは作者に文句をいてあげてくれ。
ま、ともあれ、今は夏なのだ。
夏なのだ!!
どこかの金髪お嬢様よろしく語尾を強くして逃げ切れることを願って話を戻そう。
間宮家ではこの真夏にも関わらず、全員が庭で直立していた。
「さて…みんな。わかってるわね」
詠子の声に全員に緊張が走る。
「只今より……『ちょっと時期ずれてんだろ?はぁ?うちは年二回なんだよ大掃除』を開催します!」
「「「イエッサー!!」」」
きれいにそろう敬礼。
「さてはて…掃除を始める前にみんなが楽しみにしていた待っていた|あれ≪・・≫はなんなのか言いたいと思います!」
「「おお」」」
「今回のあれは!?」
クイズ番組に流れてきそうなBGMがどこからともなく聞こえ、詠子はカーテンを勢いよくあける。
「今回の『掃除を頑張ったで賞』はペアの温水プールご招待券でぇ~す!」
「「「「ひゃっほーぃ」」」」
敬礼していた|子供たち≪戦士たち≫は歓喜の声を上げる。
「では、お掃除開始!」
このこえと同時に戦場の火ぶたは切って落とされたのだ。




