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絶対妹大戦  作者: 長門葵
12章~懸けた想いと消える声~
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懸けた想いと消えた声Ⅵ

渚を探しはじめて、約10分がたとうとしていた。


「いねぇな」


「探しはじめてまだ大して時間もたってないだろ」


と、敏樹の言葉に反論しつつも、千尋も内心では焦りを感じていた。


さすがに学園が広いと言っても渚がいく場所はそう多くはない。それに渚は有名人なだけはあって、珍しい行動に出ればすぐに噂になる。


だから、学園に渚が居るのならばすぐに見つけられるとふんでいたのだ。


だが、現時点で手がかりさえ無い状況だ。


胸のなかを不安が駆け抜ける。


「帰ったんじゃないのか?それか用事ができたとか」


敏樹は頭の後ろで手を組み、まの抜けた声でそんなことを言った。


ずいぶん、呑気なものだ。


「で、でも~」


千尋たちと一緒に渚を探していた三人組の一人が、目を潤ませながら抗議の声をあげた。


「てか、用事ができたなら先生にさすがに言うだろ。実際問題、鬼ヶ島ちゃん、これ落とすとヤバイんだし、先生に聞けば分かるかもよ」


「うん。私たちもそう思って先生に聞いたの」


「でも、先生も聞いてないって」


「だから、探しにきたの」


三人組がこう言っているのだから間違いはないだろう。


では、渚はどこにいるのだろうか。


不思議と千尋は敏樹の様に安易にかまえることができなかった。


何故か、胸のなかの靄を消すことが出来ない。


「あら、どうしたの?」


そんな千尋たちの前に現れたのは、我らが生徒会長さまだった。

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