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エピローグ かわいいゴリラ
助けを呼びに行った花一が、人をつれて戻ってきた。
「おーい、ヨシオ。大丈夫か? 角田と新田をつれて来た……あれ?」
「もう、いいんだ。ありがとう」
と、僕は言った。
「おい、その傷大丈夫か? あれ、樹貴男は?」
「ああ、樹貴男なら、あそこで寝ているよ」
と、僕は、殴られた頬をさすりながら言った。
「まさか、ヨシオがやったのか?」
と角田が、目をぱちぱちさせている。
僕は頷き、うしろで鼻をすすりながら、涙を拭いている五山を気遣った。
「あれ?」
角田が言った。
「おい、ヨシオ。その泣いてる子だれだよ?」
「なに言ってるんだよ。見ればわかるだろ?」
角田は、花一や新田の顔を見て、答えを求めているが、みんな首をかしげて、さあ知らないと言ったようなそぶりをした。
それを見た僕も、なぜ彼らが、そうしたのかわからなかった。
「もしかして……五山さん?」
と、花一は言った。
「五山に決まっているじゃないか。」
「五山さんって、こんなに……美人だったっけ?」
「失礼だなあ、前からずっと美人だったよ」
僕が見ると、五山ははずかしそうに微笑んでいた。
その笑顔に人間っぽさはなく、照れているのは、可愛いゴリラだった。
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