5月1日(木)曇り ー前編ー
◇行くまでの流れ
4月に万博が始まり、滑り込みで買った前売券2枚を握りしめつつ、いつ行ったものか時期を見計らっていた梶野。とりあえず後輩に声をかけました。
平日休みの梶野に予定が合う相手がなかなかおらず難航しましたが、元文芸部の後輩Tがたまたま休みで快諾。通期パスも興味があるそうで、ひとまず夜間券で偵察することに。
◇昼飯と計画
入場時間である17時に先駆け、15時に本町で待ち合わせ。まずは船場センターの地下で昼とも夜ともつかない食事。万博グルメも気になるところですが、値段の高さは気になるところなので、一応腹に何か入れておこうかなと。結果的にはこれが大正解。
予定では食事しながら、万博でどこを回るか相談するはずでしたが、私も後輩Tも全くのノープランであることが判明。結局、私の希望「噴水ショーとドローンは見たい」だけで、後は行き当たりばったり、予約ゼロの出たとこ勝負に決定しました。
時間が大量に余ったので、さっさと店を出て早めに夢洲を目指すことに。地下鉄夢洲駅は本町から一本でいけます。駅構内のあらゆる箇所に「万博行き」の案内があって、大阪メトロの本気が伝わる感じ。電車はぶっちゃけガラガラで、「これは夕方組はそんなにいないのかも」とか思ってましたが、そんなことがあるはずもなく。
◇夢洲駅
長方形の建物に入り口一つ。とにかく人員をさばきたい!という設計思想がありありと伝わる駅です。なんでもラッシュ時は2〜3分置きに電車が回転するとかで、果たして待たずに帰れるものか、今から気になるところ。
ホームを出て左に曲がると大きな登り階段で地上に上がりますが、そこがまさに万博の入り口感あって、写真を撮る人が大勢いました。私もワクワク感が高揚するのを感じましたね。到着はかなり早めでしたが、駅はそこそこ混雑していて「いったいどこからこれだけの人が?」と驚いた記憶。電車は人いなかったのに。
◇セブンイレブン夢洲店
エスカレータを登ると、巨大なパドックを思わせる東ゲート前。彼方にはあの大屋根リングがチラ見できます。人波が掃除機に吸われるようにゲートに向かう中、我々が最初に向かったのは「セブンイレブン夢洲店」。
何故?と思われるのも当然ですが、前書きに書いた通り、夢洲は拙作「神風VS」の主舞台で、このコンビニ(をモデルにした店)も登場するのです。いわばセルフ聖地巡礼。ゲートから結構歩きますが時間は余裕あり。
ちなみに後輩Tは連載開始からの読者で、むしろノリノリで向かう側でした。皆さんも万博行く前にご一読あれ(ダイマ)。夢舞大橋も登場します!
神風VS
https://ncode.syosetu.com/n8275gk/
モデルにしててなんですが、梶野もこの店に行くのは初めてです。万博前の夢洲は物流関係者とヤンキー以外立ち入り禁止感が凄かったので。そうか、フードコートあったのか。
作中では暴走族のたまり場でトラック野郎とのトラブルが絶えない「戦争コンビニ」という設定でしたが、大型駐車場にすし詰めにされたトラック群はまさに圧巻。誇張に負けない雰囲気が感じられ感無量。
ここまで来ると純白の可動橋「夢舞大橋」や「キリン」ことガントリークレーンを観られてお得です。まあ、わざわざ足を運ぶ人は超レアだと思いますがw
◇入場
聖地を堪能してから、東ゲートの入場行列へ。すでに結構な数が並んでいます。この日に限らず、意外に海外の観光客は少ない印象。家族連れも多く、騒々しく暇をつぶしています。私たちも事前の準備。入場券のQRコード(スクショが便利)と、手荷物からペットボトルを取り出し、検問に備えます。ここら辺は調べた通り。
17時にゲートが開くと、列が一斉に動き始めました。さながら巨大なパドック、群衆のダービーというところ。体感15分くらいで我々の番になり、税関めいたチェックを受けた後、QRコードを専用端末に翳して、いざ入場!
やはりというか、ワクワク感が半端ないです。そういや遊園地の類も最近行ってなかったしなー。
◇万博会場入り
入って最初に思ったのは、「広っ!」ですね。
時刻は夕方。すでにお客さんはかなりの人数闊歩してたんですが、それが気にならないくらい広い。祭りの夜店の方がよほど密度高いくらい。
でもって、開けた場所から見える奇妙なオブジェや建物の屋根。世界の民族音楽を繋げたような万博BGM。吹き渡る海風。
まさに「心奪われる」という感じでした。
一方でなーんも計画してなかった私たちは、やたらに目移りするばかりで、いったいどこに行けばいいのやら……とりあえず正座ミャクミャクを撮影した後(並んでるけどすぐ撮れる)、大屋根リングに上がることにしました。やはりというか、私の一番の目的はこれでしたんで。
◇大屋根リング
内側からエスカレータを登り、ついにリングの上に立ちました。
くぐった時も感じましたが、まさに「デカァァーーい!説明不要!!」(刃牙)の一言です。
高速道路サイズの陸橋がぐるりと敷地を囲んでいる。知識として知ってはいましたが、実際に登ってみると、その巨大さに笑いが込み上げてきます。はるか彼方に見えるちっこい凹凸が、リングの反対側に佇む人間だと気づいた時は衝撃でした。あそこまで繋がってるのかー!
人間がこんなデカい建物を、それも木で作れるということに感動すら覚えました。古代の人間が出来立ての古墳やピラミッドを見たら、こんな感想になるかもしれません。ましてや、このリングは半年でなくなるのです。やはり来てよかったと確信しました。
リングの高さは20メートルばかり。海が近いので心地よい風が絶え間なく吹いています。傍らに設けられた花壇は、まだ花はまばらでしたが、きっと季節ごとに違う花が揃うのだと思わされました。
ぼちぼち話題になる虫とかは、この日は一匹も遭遇せず。空は曇りですが、気温は心地よいくらい。
そんな屋根の上の道路を大勢が散策し、手すりから景色を眺め、芝生に寝ころび、思い思いに楽しんでいる。それを眺めながら、後輩とリングを行く私たちも、誰かを楽しませていたかもしれません。
……まだリングを登ったところですが、すみません。語ることが多くて、全然話が進みません!w
文字数もそこそこ行ってしまったので、ここで一区切り。前編とさせていただきます。続きをお楽しみに!