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ダンジョン探索

「ミノタウロスさん、楽しみで待ちきれませんわ~」


「わしは牛だけじゃなくて色んな魔物を取り込みたいですぞ!」


「二人ともやる気満々だね…。二人を見てたら、俺もワクワクしてきちゃったよ‼」


話しているうちに、俺たちの番が来たみたいだ。


「うっす!…見ない顔っすね、取り合えず…探索者カード出しちゃってくださいっす!」


どうやら、探索者カードの有無でダンジョンへの立ち入りができるか、判断しているようだ。俺達は、作り立てのカードを渡す。


「え~と、大丈夫っすけど…ランクBって高ランクじゃないっすか!」


「は…?…何言ってんだ。俺たちは昨日登録したばっかだぞ……。」


「マジっすか⁉…た、たしかに発行日が機能になってるっす!……」


彼はかなりびっくりした様子だった。……というか…あの協会長、勝手にランク上げやがったな……まあ、楽できたと思っとこ。疑われるのも面倒だと思い、昨日の出来事を簡単に説明した。


「そんな事があったんすね!…重田さん倒すってお兄さんたち化け物っすね‼…カードの確認も取れたんで、ダンジョン討伐しちゃって来てください……。因みに、協会長は60階層まで攻略したそうっすよ。」



彼は、俺にダンジョン攻略してほしいと伝えてきた。だが、今回の目標はミノタウロスの討伐だ。ランクをさっさと上げたい気持ちが有るが、今回は自重することにする。


「いくらなんでも、初回でダンジョン攻略なんて無理ですよw……行ける所までいって帰ってきますね。」


「OKっす!…あっ、忘れてたんすけど…昨日から帝国のお偉いさんがこのダンジョンに潜ってるんで、そこだけ注意してくださいっす!」


「直人様、横から失礼いたしますわ~、お兄さん…少し聞きたいことがありますの。…そのお偉いさんってお貴族様ということかしら…?」


「詳しいことはわかんないんすけど、隊長が子爵様って言ってた気がするっす!」


「それはなかなかの大物じゃな!…直人殿、その貴族がこの日本を実質的に支配しているやからですぞ。」


俺の中で優先順位が変わった。この探索で、そいつを確保して『社会復帰増進法』の関係者をあぶりだすために役に立ってもらおう。


「なんかわかんないっすけど、変なの出さないでくださいっす!」


…どうやら、知らないうちに俺の魔力が周りに漏れていたらしい。普通は感じることが出来ないらしいが、こいつは何故わかったんだ?…まあ、俺でもわかるんだからそういう奴もいるのかもしれないな。


「すまなかった、取り合えず…中で会っても関わらないようにするよ!」


「うっす!……では、怪我の無いように行って下さいっす‼…」


こうして、俺達はダンジョンの中に入っていくのであった。



はる達が、ダンジョン攻略を初めているころ…


50階層……冷たく湿った空気の中、レスティア帝国子爵家の長男『ハゲメット・グレイナル』は、まるで自分がこの場所の主であるかのように、堂々とした足取りで進んでいた。

「まったく、この程度のダンジョンが我が貴族の血を試すなどとは、滑稽だな!」


周囲に付き従う冒険者達が、彼の発言に困惑した表情を浮かべるも、それを無視するようにさらに進む。


「お前たち、しっかりついてくのだぞ。俺様に遅れるなよ。」


雇われた冒険者はたまったものじゃないだろう。まるで、下僕に命令するかの様に上から目線で接してくるのだった。そして、やけに独り言が多いのが特徴だ。


「このような場所、我がグレイナル家の庭に比べれば、まるで子供の遊びだ。こんな所に危険が潜んでいるなどとは、信じられん。やはり、下級市民がいる国なんて大したことないな!」


ペース配分を考えずに突き進んでいく。冒険者たちは必死に彼のペースについて行こうとするが、彼の無謀とも言える進行に、内心冷や汗をかいている。

突然、前方の暗闇から低いうなり声が響いた。異形の化け物が目の前に現れたが、ハゲメットは全く動じることなく、笑みを浮かべた。


「ふん、たかがモンスター如きが、この私に敵うとでも思っているのか?下等な生物めが。」


そう言い放つと、彼は細剣を一閃した。だが、モンスターは簡単に彼の攻撃を避け、さらに迫ってくる。


「馬鹿な!貴様ごときが、我が剣を避けるとは……!」


彼は明らかに動揺しつつも、決して自分の非を認めることなく、さらに攻撃を繰り出そうとするが、危険だと判断した冒険者が前に出て、彼を守った。


「お、おい!何をしているんだ!私に任せておけと言ったはずだ!」


ハゲメットは焦りながら、そのプライドから、自分が護衛されされたことを受け入れられずに声を荒げる。冒険者は無言で彼を守り続ける、……ここで何かを言っても無駄だからだ。


しばらくして、54階に到着した。今日はここで野営をする事になるのだが…


「本気で言ってるのか⁉…こんな不潔な場所で寝ろというのか?私は貴族だぞ!こんな所で寝るなど、到底耐えられん!」


ハゲメットはかんしゃくを起こした子供のように大げさに手を振りながら叫んだ。だが、冒険者たちは彼の言葉に耳を貸すことなく、淡々と野営の準備を進めている。

そのことが彼のプライドを傷つけたのかハゲメットの顔はさらに歪んだ。


「おい!私の話を聞いているのか!貴様たちがトロイからこんな事になってるんだぞ!」


おつきの執事が振り返って答える。


「ハゲ、ハゲメット様、ここまで来てしまったのですから、ここは辛抱して…早めに体を休めるのが最善です。」


「冗談だろ!私はこんな泥だらけの地面に寝転がるわけにはいかん!寝台も暖炉もないなど、耐えられん!……こんなことなら、最初から来るんじゃなかった…」


だったら来るなよと、その場のだれもが思っていた。


「楽しい!」


「続きが気になる、読みたい!」


「こんなストーリーも欲しい!」


と思ったら


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