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第1話

日本のとある地域

この地域は不良や暴走族、暴力団で溢れていた

そこはまさに無法地帯

喧嘩や騒音を出しながら走るバイク、ナイフを片手に歩く男達

警察ですら職務を放棄し汚職を横行する始末

それほどまでにこの地域は荒んでいる

この地域の学校は授業を行えていない現状である

教員がいない、生徒に怯え指導が出来ないという学校がほとんど

また、暴力団が新しい団員を増やすために関与しているということもある

しかし唯一、正当な学業が行われている学校が存在する

その学校はこの地域で最も多くの不良達を扱う、その名も…

「ここが噂の…」

「極龍高校…か」

高校をまじまじと見る一人の青年

バッチリ決まったリーゼント

背中に「一番」と書かれた特攻服

名は「久世道 イチバン」

「ぎゃあああ!」

どこからか悲鳴声があがる

「ん?……」

久世道が声のした方へ向かう

「おう!ごら!なめとんちゃうぞ!」

「ひいぃぃ…ご…ごめんなさいぃ…」

そこにはいかにもといった不良達と絡まれた学生がいた

「おい、その辺にしときなよ」

「ああん!?なんだてめぇ!?」

「俺は久世道 イチバン!今日から極龍高校に通うことになった一年だ!よろしくな!」

「久世道 イチバン?くっふふ…」

「だあっはっはっは!」

「何がおかしいんだよ」

「イチバン!?それマジで本名か!?」

「酷え名前だぜ!!」

「それに見ろよあの馬鹿でけえ頭!」

「今どきあんなダセぇリーゼントきめてる奴なんてそうそういねえぜ!」

不良達が皆大笑いする

「…………」

「俺はどこぞの漫画に出てくる主人公さんじゃないんでね」

「別にこの頭のことどう言われたって全然プッツンしたりしないんで構わないが」

「ただ……」

「ただぁ?」

「いくらなんでも……」

「限度ってもんがあるだろがあ!!」

「言いたい放題いいやがって!かかってこい!片っ端からぶっとばしてやる!」

「だあっはっは!ぶっとばすだとよ!」

「馬鹿がよお、今この状況、目に見えてんのかあ?」

不良の人数は5人

そして…

スチャッ

3人はナイフを所持

カコン…

2人は鉄バットを持っている

「へっへっへ、いくぜ!」

5人が一斉に向かってくる

「たあッ!」

どごおッ!

鉄バットを上から振り下ろそうとした不良の腹部に強烈なパンチを打ち込む

「がふッ」

ガシッ

その不良から鉄バットを奪い、向かってきた2人にフルスイングを決める

ガッキイン!

「ぐへあッ」

ドサッ

「て、てめえ!」

1人の不良が久世道に向かってナイフできりかかる

シュッ!

それを素早くかわし、そして

「うるああ!」

力いっぱいの右フックを決める

「うぶッ」

ドサッ

「ふぅ……」

鉄バットを持った不良が1人残る

「お、おめえ「久世道」ってまさか……」

「かの有名な暴走族「ハイスターボルト」の総長やってる久世道カズヤの……」

「ああ、弟だ」

「良くわかったな まあ久世道って変わった苗字っちゃ変わった苗字だし」

「ど、どおりで強え訳だ……」

「けどなぁ……俺らだって「ブラックジェッター」のメンバーなんだよ」

「お前も知ってるよなあ?」

「ああ、ここらじゃ有名だな」

「そうさ……その名を汚すようなことは出来ねえんだよ」

鉄バットを握りしめる

「たああッ!」

それをひらりとかわす久世道

「気持ちは分かるぜ、けどよ」

ドスッ!

不良の腹に膝をいれる

「喧嘩で負けるのは俺のプライドが許さねえんだ」

「う、うう…」

ドサッ

「ふう~…」

久世道がゆっくりと絡まれていた生徒に近づく

「大丈夫か?」

「あ…」

「ありがとおおおおおッ!」

生徒が涙を大量に流し、久世道の足に抱きつく

「うおおッ!?抱きつくな気持ち悪い!!」

「本ッッッ当に助かったよおおおッ!!」

「わーった!わーった!だから離せ!!」

~~~~~

「ふーッ…ふーッ…」

数分後にようやく解放される

「ったく、離せって言ったらすぐ離しやがれ」

「次やったらぶちのめすぞ」

「ご、ごめん」

「いやー、でも君強いんだねえ」

「あ?ああ、まあな」

「ところでお前なんであいつらに絡まれてたんだ?」

「たしかブラックジェッター……あいつらには「喧嘩を売られなきゃ自分より格下には手を出さない」ってルールがあったはずだぜ」

「よっぽどのことしなきゃ、ああはならないぞ」

「ああ……それが…さ…」

「ここに着いたとき、犬のフンを踏んずけちゃってさ」

「それでつい頭にきちゃって近くにあったバイクに八つ当たりしたんだけど」

「それがさあ、あいつらのだったんだよ」

「……それ完全にお前が悪いじゃねえか」

「けどさ、けどさ!暴力は良くないでしょ?そう思うよね?ね?」

「つったってそんなの俺でも一発はぶん殴るぞ」

「あっはっは!そんなことで手を出すなんて君も案外あいつらと同じで頭のおつむが弱いんだねえ!」

「てめぇ…殴られてえのかあ?」

「じょ、冗談だよ!冗談!」

「僕はもう君がいないと駄目なんだよ」

「ここ……極龍高校って超有名な不良高校でしょ?」

「もうすごく不安で不安で」

「でも君、一年でしょ?」

「ああ」

「実は僕もなんだ!」

「だろうな、お前みたいな奴が二年や三年だっていうんだったらどうやって今まで過ごしてきたのか聞きたいぜ」

「そこでお願い!」

「これからも僕と仲良くしてちょうだい!」

「あ~?…まあいいけどよお」

「やったあ!」

「あ、そうだ!自己紹介してなかったね!」

「僕は喜田ハヤト」

「ああ、俺は久世道イチバン」

「よろしくね」

「ああ」

~~~~~

ここは極龍高校の裏庭

「たった1人の男相手に集団でやられただとお!?」

「てめぇらふざけんのも大概にしやがれ!!」

「よくもこの華やかな入学式の日にそんな恥を晒してくれたなあ!!」

「す、すいません!」

「し、しかし相手はあの久世道カズヤの弟で……」

「うるせえ!!」

「ひいっ!」

「最初に弱い奴に絡んどいて言い訳が通るか!!ましてや返り討ちにあうなんて、こんなこともしも兵堂さんに知れたらタダじゃ済まねえぞ!!」

「それじゃあ、俺がそいつを片付けてきてやるよ」

一人の男がたまり場にやってくる

「骸さん…!?」

「よお」

「こ、この人が「ブラックジェッター」のNo.2だった…」

「骸アルマ…!」

「骸さん、どうしてここに……」

「出所したんだよ」

「誰も向かいに来てくれねえんだもんな、寂しかったぜ」

「兵堂はどうした?」

「兵堂さんは今日欠席です」

「おいおい、入学式だろ?そんな日に休んでやがんのか、うちのボスは」

「あの……骸さん…」

「骸さんはもう「ブラックジェッター」のメンバーじゃ……」

「あん?」

がしッ!

骸が男の首を掴む

「なんだって?今何を言おうとした?お前」

「む、骸さん!」

「やめてください!」

「骸さんはもう……「ブラックジェッター」のメンバーじゃないんです」

「どういうことだ…聞いてねえぞ…」

「誰が決めた!?」

「兵堂…さんです」

「!?」

骸が男を離す

「げほッげほッ」

「大丈夫ですか!」

「兵堂の奴……」

骸がどこかへ歩いていく

~~~~~

「うわ~、みんなおっかない顔してるよ」

ここは1年1組のクラス

「でも良かった~、久世道と同じクラスで」

「もし僕に何かあったらお願いね」

「それはいいけどよ、頼むから自分から事件起こすようなことだけはしないでくれよ」

「おうおめえ!何ガン飛ばしてんだよお?」

喜田が自分より弱そうな奴を見つけ絡んでいた

「ああ?」

ガタンッ

ぐいッ!

しかしその男に胸ぐらを掴まれてしまう

「く、久世道~たすけてくれぇ…」

「お前なあ……どういうつもりだよ……」

「だって不良高校だよ~?ちょっとでも威勢を良くしておこうって思ったんだよ~」

「まったく…」

久世道が立ち上がる

「なあ、そいつ俺の知り合いなんだ」

「別に殴ったりした訳じゃねえんだ、今回は大目にみてやってくれねえか」

「あん?」

「へ、だったら、あんたが変わりに殴られてくれんのか?」

「それで満足してくれるんならな」

「いいぜ」

男が喜田を離す

そして

バッキイ!

男のパンチが久世道の顔に命中する

「………」

「な!?」

しかし久世道は倒れることもなく男の前に平然と立っている

「これでもう満足だな?」

「クソッ!」

男が久世道にもう一度殴りかかる

しかし

ガシッ

それを久世道が受け止める

「二発目は受け付けてねえぜ」

「さっきは上手く殴れなかったからよノーカンだろ?」

「それに一発だけなんて言ってないぜ?」

「この拳は……俺に対して喧嘩を売ったっていうことでいんだよな?」

バキイッ!

久世道が男を殴り飛ばす

「ガハッ!」

ガシャーン!

男が派手に飛んでいく

「て、てめえ!」

男が立ち上がり、久世道に再び殴りかかろうとした瞬間

「何やってんだお前ら、ほら早く席につけ、鐘が鳴ってるだろ」

教室に教師が入ってくる

キーンコーンカーンコーン

そして鐘がすでに鳴っていることに久世道達が今気付く

「…………」

久世道はゆっくり自分の席へと戻っていく

「クソッ!おいてめえ!」

男が教師に怒鳴り込む

「この状況見てなんも分からねえのか!?俺はあいつに殴られたんだよ!」

「そうか」

「そうかっておい!それだけか?ほったらかしでいいのかよお!」

「なんだ?お前は俺が介入しないとそんな下らない問題の一つも解決できないのか?」

「んだとてめえ!」

ガシッ!

男が教師の胸ぐらを掴む

「先公が調子乗ってんじゃねえぞ」

「ああ?」

バッキイ!

教師が男を殴り飛ばす

「おいおい、マジかよ」

久世道が唖然とその光景を眺める

「ヤバイよ久世道!この学校やっぱり教師も不良なんだよ!」

「それは不良なのか?」

「お前はいつまでガキでいるつもりだ?」

教師が男に問う

「声をあげれば周りがなんとかしてくれるなんて思ってんじゃねえぞ」

「て、てめえ!?教師が手あげていいのかよ!?」

「お前まさか普通の高校に入学してきたなんて思ってんじゃねえだろうなあ」

「いいか、一つ教えてやる」

「この学校はな、日本一の不良高校なんだよ」

「けどなあ、そこらの腑抜けた学校と違ってうちはちゃんと授業をする」

「俺達が教師という立場でいるためにもそして自身の身を守るという意味でも」

「お前ら生徒が食ってかかってきたときにゃこっちだって抵抗する」

「平気で体罰を行うってか!?へ!程度の低い先公だなあ!」

「お前にもう一つ大事なことを教えてやろう」

バキイッ!

教師が二発目をお見舞いする

「俺は短気だ」

「体罰だ?違うね」

「これはただの暴力だ」

「いいか?このイカれた地域で生きてくならな」

「暴力は自分にとって一番の正義だ」

「やられてばかりが正義だなんて下らねえこと考えるんじゃねえぞ」

教師が男に手を貸す

「おら、しっかりしろ」

「よし、少し脱線したがホームルームを始めるぞ」

~~~~~

放課後

「はあ~、やっと帰れるぜ」

「ねえ久世道!一緒に帰ろうよ!」

「ああ」

「いや~、朝の先生凄かったねえ!」

「そうだな、まさかあんな教師がうちの担任だとはな」

「あれ?そういやあの教師、名前なんつったけ?」

久世道が喜田に聞く

「沢田タイチ先生だよ」

「そうだそうだ、覚えておかねえとなあ」

(あの教師に目付けられた日にゃ、残りの学校生活地獄だぜ)

「よお」

骸が久世道達の前に立ちはだかる

「ん?」

「誰だ?喜田の知り合いか?」

「いや知らないよ」

「「ブラックジェッター」っていえばもう分かるよな?」

「!?」

「「ブラックジェッター」!?もしかして朝の仕返し!?」

「下がってろ喜田」

「用があるのは君だよ久世道」

「なんだ?やろうってのか?」

「そういうことになるな」

「上等じゃねえか、いくぜ!」

「まあ待て」

「んだよ」

「ただの喧嘩なんて芸がない」

「はあ?」

「お前、「バイク」はあるか?」

「!?」

「分かっているだろうがもちろん普通の「バイク」じゃないぞ」

「「機体変形型特殊二輪車」……オートロボット……か?」

「ああ、それだ」

「……俺のバイクはねえ」

「なに…?」

「ねえって言ったんだ、俺のバイクはな」

「こいつは驚いた」

「この地域にいて且つ極龍高校に通っていてバイクの一つも無いなんてなあ」

「それにお前、あの久世道カズヤの弟なんだろ?」

「ああ、だが兄貴と俺は関係ねえ」

「まあいい、他の奴のを適当に使えばいいだろう」

「ついてきな」

骸の後ろをついていく二人

「好きなのを選びな」

そこにはバイクがズラリと並んでいた

久世道が適当なものを選ぶ

「バイクの操作のしかたは分かるよな?」

「いいや、けどやって覚えるさ」

「ほう、随分と余裕だな」

「言っておくが俺は待ったなんて許さんぞ?」

「そんなことするつもりはねえよ」

「じゃあ、行くぞ」

「ああ!」

ブンブブンブンブブンブン!!

骸がバイクのコールをリズミカルに切る

「コールのリズムでバイクを変形させる……見よう見まねでやってみるか!」

それを見て不慣れながらも久世道が同様にコールを切る

ブンブブンブンブブン!!

ブーン!!

骸のバイクが走りだす

そして

ズシュウウウ!!

骸のバイクが変形していく

「こ、これが……」

「オートロボット!!」

骸のバイクは4m程のロボットとなった

ブーン!!

久世道もバイクを走らせる

ズシュウウウ!!

「うお!?」

久世道のバイクがロボットに変形する

ガッシーン!!

「へえ、こいつがロボットの中からの景色か……」

「どうかな?乗り心地は」

「へへ、思ったより悪くねえな!」

「それはなにより」

ダッ!

骸の機体が久世道に向かっていく

「な、てめえ!?」

久世道がなんとか反撃しようとするが

ガシャガシャ!!

「くそ!!どうすりゃいいんだ!!」

「ふ!」

ドガシャア!!

骸の攻撃をもろに食らってしまう

「大人しく操作ぐらい聞いておけば良かったものの」

「ワンと吠えて3回回れば教えてやったのになあ」

「ふざけんな!そんなことするかよ!」

「これぐらいどうってことねえ!」

「ふっふっふ、いつまでそんなことが言えるかな?」

骸が次の攻撃の体制に入った

「くそッ!」

しかし久世道はそれに対応できない

「くそ!!くそ!!パンチの一つでもしやがれ!!」

「このくそったれがあ!!」

ガシャアアアンッ!!

「な…に…!?」

「や、やった!」

「久世道の攻撃が骸に当たった!!」

「よっしゃあ!!どうよ!?俺ってセンスあると思わねえか?」

久世道によって殴られた箇所を骸がじっと見る

「傷が……」

そこには一線の傷が走っていた

「よくも…」

「ああ?」

「よくも俺の愛車にこんなふざけた傷をつけてくれたなあ!!」

「な……」

「機体に付けられた傷っていうのは残し続けるものだ……」

「名誉ある傷も残れば不名誉な傷も残る……」

「この俺の愛車…「スキュール・アー」には今までに会ってきた強敵との戦いによって出来た栄光の傷だけが刻まれていた…それなのに……それなのに!!」

「久世道ィィ~ッ……ぶっ殺す!!」

骸の機体の腕から巨大なカッターナイフのようなものが現れる

「たああああああッ!!!」

「やばい!!久世道!!」

「おいおい冗談だろ!?なんなんだよ!!」

「ちくしょお!!どうしろってんだよお!?」

「死ねえええええ!!!」

ズッバアアアッ!!

ズシャアアア!!

久世道の機体が横に切れる

「久世道!!」

「はぁ……」

ギリギリの所でなんとか助かった

しかしあと少しで久世道の頭は切り飛ばされていた

「ふぅ……お前の負けだな、久世道」

「くそッ!こんなのフェアじゃねえ!」

「フェアだと?何を言っている」

「これは喧嘩なんだよ」

「ルールなんか元から決まっていない」

「お前はその喧嘩を買って、そして負けた」

「な!?」

「もしやお前、今までも何かと言い訳をしてきたのか?」

「体格が違うから、人数が多かったから、相手が武器を持っていたから」

「そうやって後から理由を持ってきて自分の負けを認めようとしなかった、違うか?」

「喧嘩にはな、そんな下らない考えは不要なんだよ」

「勝つか、負けるか、たったそれだけだよ」

「今回の喧嘩で少しは大人になるんだな、久世道」

「はっはっは!!」

骸がそう言って去っていく

「……くっそお!!」

久世道は悔しかった

それは喧嘩に負けたからでもある

しかし骸が言ったことが的を得ていたこと

奴に自分の弱さを突かれたことが何よりも悔しかった

「久世道……」

喜田は何も声をかけず、黙ってその場を離れた

~~~~~

久世道の家

「おう!イチバン!帰ったか!」

イチバンのおじいちゃんが声をかける

「ああ…」

「どうした?浮かない顔して」

「さては入学早々、喧嘩で負けたな?」

「うるせーよ、じいちゃん」

「図星か、ったくだらしないなあ」

「仕方ないだろ?今日初めて機体を操作したんだ」

「なに?まさか機体を使ってやったのか?」

「ああ、そうだよ」

「しかしお前、機体持ってないだろ?」

「知らねえ奴のだよ」

「それで負けたのか、かーっ!恥ずかしい男だな」

「機体にはリズムが必要なんだ」

「自分のリズムと合わない機体を使えば扱えないのは当然」

「お前は初めて機体に乗った初心者」

「その上、自分に合わない機体に乗っていい気になったくせに負けてしょぼくれて帰ってくる」

「これ以上ダサい奴がいるか!!」

「もうそれ以上言わんでくれ」

「しょうがない奴だな、ほれついてこい」

「んだよ」

ガレージに向かう二人

「とうとうこいつをお前に託すときがきた」

「これは……!!」

そこには白く輝く機体

頭にはユニコーンのような一角が取り付けられている

「こいつはお前が産まれたときから開発してきた」

「この機体はお前のリズムが刻まれている」

「名付けて「アドバンスギア」!!」

「アドバンス…ギア…!」

「お前の親父バンゴウもお前の兄カズヤも喧嘩で負けることはあった」

「だが負けて終わるような男では無かったぞ」

「お前はどうする」

「決まってんだろ……」

「こいつでリベンジマッチだ!!」

「それでこそ久世道の男だ」

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