6話 天敵との戦い第二ラウンド
龍輝君足はやい。
体育祭ーー。俺としては体育祭とか面倒だとかリレーだけ出てたが今回は伊達理香を倒すことだ。まあ体育祭は嫌いじゃない。なぜなら授業より楽だから! 授業面倒だよな! それに比べて運動するだけだったらマシだし。こんな思考普通だよな!
「なぜ龍輝君は私を助けてくれるの? 」
「別にあいつが嫌いなだけだ。気にすんな」
あーいう奴いるよな……特に女の喧嘩とか怖いし。
韓ドラみたいになっちゃうからね。ドロドロドロリッチだよ。
「ありがと」
「でも見返りぐらいは準備してもいいぞ? 」
「そーいう所がひねくれてるのよ。まあ考えとく」
「あ、考えてくれるのね」
正直他の競技は興味なかったし、生徒会の手伝いも
したけどそれどころじゃない。昼飯前に男女混合リレーがあるからな。そしてその時がーーきた。はーい出ました! 作者お得意のカットぉ!!
入場の準備をしていると伊達理香様が話しかけてきた。やだな。怖いな。殴られないかな……
「葵に私勝つから」
「それはどうかな? それに走る順番も違うだろ? 」
「葵はどうせアンカーでしょ」
実は俺はもう一つ準備していた。それは葵をアンカーにする事ではなく、俺をアンカーにする事。俺は葵の全盛期には勝てないかもしれないが……正直今は俺の方が速い。足だけは速いからな。一番楽しみなのは
「あの天敵様の顔だな。さーてどんな顔するかな」
ざまぁだな。足がはやい個性を俺に授けるからだ。天敵は地獄をみるだろう。伊達理香様サヨナラ。
バイバイみんな。さらばカカロット。やっぱりあの2人できてるよね。おっとドラゴンボールネタはこれぐらいにしてと。あんまうけてないかも。怖いっす。
そしてリレーが始まる。天敵様は驚いてる。甘いぞ。勝負は何があるかわかんねぇからな。考え方を変える。相手を観察する。ここら辺は勝負の鉄則。はい! ここテストでます!
ちなみに順番は葵→剛→奈々→俺だ。これが最適だと判断した。僕なりに考えました! 頑張りました! そしてピストルの音が鳴るーー
葵は速い。トラウマを乗り越えた、とは言えないかもしれないけど葵は2位だ。天敵様チームは1位だけどな。腹立つけどまぁ計算通り。
剛は一つ落として3位になってしまったが計算通り。ここの2走者目は激戦区だったからたいしたもんだ。葵が2位だったのもでかかったな。
そして3走者目は奈々。奈々は普通に運動神経抜群だから大丈夫だろ。安心安心。あとは俺らの戦いだ。天敵様のクラスは側近が走ってる。側近は遅い方。これまた予想通り。やはり偵察しておいて正解だったか。これで一気に差が縮まる。
「なんであんたがいるの?」
「別に。これが最適だと思ったからだ」
奈々は1位でコーナーを回ってきた。側近さんとは差が狭いが1位で来てくれたから、まあこれ以上欲言ったら殴られるか。
「あなた達の負けね」
「それはどうかな? 」
こうしてほぼ同時にアンカーにバトンが渡った。
そして……
「ちょっ! 待ちなさいよ!」
焦った声が聞こえるが知らない。俺は陰キャという奴だが別に運動ができない訳でもないし勉強ができない訳でもない。足がはやいのは陽キャだけじゃないんだぜ。覚えておきな。
こうして俺は1位でゴール。とてもあっさり終わりましたね。ヘルシーやわ。正直かなりの差という訳じゃないけどまあ勝ったし、かっこよく決まりました。いくらはやいとは言え陸上部の現エースから勝ったんだ。上出来だな。まあ陸上部男軍団には勝てないけど……
「くっ……覚えておきなさいよ!! 」
負けた敵の捨て台詞を見事に言ってどこかへ消えていった。うわ、テンプレ。
ゴールすると奈々と剛が話かけてきた。
「さすが龍輝! 足だけはいいよねー」
「代走用員で欲しいわ」
「俺は言っておくがいたって普通だ。足だけは余計だ。足だけってなんだ」
てか代走のスペシャリストでもよかったかもしれんな。元巨人の鈴木選手だね。これ。わからない人はGoogle先生に聞こ!
「まあこれで葵の天敵も倒したし大丈夫だな 」
「だな」
「1位祝いにうどん食べに行こー!! 」
「さすが奈々。香川県民だな。俺はガストかマック」
「剛に同意」
そう言っていると葵は申し訳なさそうに
「私のためにごめんなさい……」
「葵のためじゃないぞ。見返りとあいつの顔を見たかっただけだから」
「見返り? そんな話してたの? 葵に奢ってもらおうかな。それじゃ」
「奈々……そこは乗っかるのか……」
「私のために頑張ってくれたから今日だけだからね!約束! 」
「「「あざーす!! 」」」
「てか葵は完璧かと思ってたけどそうでもない? 」
奈々が質問する。俺もそう思う。言ったら殺されそうですので。はい。
「そうよ……私完璧じゃないよ……」
そう言って葵は可愛く笑う。あ、認めた。
こうして平和に終わりました。安心して。
この練習期間があって天敵を倒せた。葵の嫌な過去も浄化したし剛が葵の前でしどろもどろしたり茹でたタコ現象にならないようになった。よかったな。剛。
「じゃマックいこー!! 」
奈々が元気に言う。皆元気だね。
「「ラジャー!! 」」
葵と剛もノリノリのりすけさんや。ちなみに俺は……
「それ何してるんだ? 」
剛が聞いてきた。そう俺がやっているのは
「今日のクーポンを見ててさ。葵に奢らすのはいいけどさすがに4人分払うのは辛いだろ? だから安くてなるべく多く買える方法考えてた」
「なんかリアルな優しさっていう感じだな……」
「まあここはありがとうって言っとくね」
なんか葵にも若干引かれている。外食は何を食うかじゃなく、安く買うかだ。さすがに驚かないで、悲しむからぁ。
「やっぱり龍輝ひねくれてるな」
「うん」
「ええ!? それは違うやろ。皆納得するって。そこは青春らしくクーポン使っていこ!? 」
「それは青春なのか? 」
「まあいいとして龍輝でも昔さ。誕生日プレゼントにもクーポン渡したよね? 」
「クーポンが一番喜ぶと思ってな」
「「「主婦か! 」」」
これが青春……じゃない気がする。まあひと段落ついたし今日はお言葉に甘えてビックマックでも食わしてもらおうかな。クーポンも準備完了!
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