36話 仲間
前回の続きです!
イブの夜も過ぎて、12月25日になった。クリスマスパーティーはする予定だけど葵にどんな顔をして会えばいいのかわからない。これを皆に言うべきかもわからない。
「寝るかぁ……」
なんとか重い足を動かし、家に帰ってきた。寝る前にメッセージを見ると
「葵、明日来れなくなったって」
という奈々のメッセージが。
「はは。喜ぶ俺はひねくれ者か、クソ野郎か」
俺はなんて情けないのだろうか。
俺が起きたのは昼の13時だった。クリスマスパーティーは俺も行けないと連絡した。
「アメリカかぁ……俺なんかには到底無理だな」
ふとアメリカを調べていろいろ見ていると、奈々達が家にやってきた。
「龍輝ーー!?」
そう元気よく、いや少し不安も混じった声で奈々は言った。剛と朱音も一緒に来ている。
「龍輝、なんかあったのか? 」
剛が聞いてくる。
「だからなんでもねーよ。どうせお前らが傷つくだけだ」
「先輩……」
「一緒にクリスマスパーティーしようって言ったじゃん!」
「悪りぃ奈々。ここで一生のお願い使うわ。もう触れないでくれ」
「嫌だ!」
「このやろっ」
「やめろ!! 2人とも!」
剛が間に入って止めてくれた。止めてくれないとやばかった。
「剛……いや俺が悪い。ごめん」
「私もごめん。でもこんな事ダメだよ。何があったの?」
「龍輝先輩、よければ私達に話してくれませんか?」
「傷つくだけだぞ?」
俺はなんてクソ野郎なのか。
「大丈夫。だって私達皆友達じゃない!」
奈々はいつも優しく俺らを守ってくれる、助けてくれる、優しくしてくれる。
「奈々には感謝だよ、ほんと。で、実はさ葵がアメリカに留学するみたいでさ。4月からいなくなるんだよ」
「「「え……」」」
「龍輝はさ。それで納得してるのか?」
剛は俺を試すような視線でみてくる。
「俺は納得してねぇ」
こんな急に言われて納得するはずもない。まだ何も話せてない。
「そう言うと思ったぜ。俺も同意見だ」
「そーーですよ! 葵先輩にガツンと言いましょう!」
「皆、どーーすればいい? 俺はどうしたら正解だ?」
「龍輝。一回葵と……いや葵の"家族"と話すべきだよ」
おそらく葵が行きたいのも少しはあるかもしれない。でもおそらく奴だろう。
「だよな。ここで止まってちゃダメだよな」
「あぁ。お互い"仲間"同士頑張ろうぜ」
剛は何か含みを持った言い方で俺に言う。
「龍輝」
「龍輝先輩」
「うん? どうした2人とも?」
「「もしかして……」」
「そこら辺はまた後で話す。悪りぃ。それよりもボス討伐が先だ」
「うん。頑張ろ龍輝」
「葵先輩に言いたい事もたくさんありますしね!!」
こうして俺らは葵の家に向かった。仲間と一緒に。
最近忙しいですがちょくちょく書いていくのでよろしくお願いします……!




