4話 人付き合いは難しい
今回は鈴木葵に注目ですよ〜!
俺と奈々は葵のお見舞いに来ていた。
奈々を誘ったのは色々理由があるが……家知らなかったから教えてもらいました。何でみんなそんなに人の家知ってるの?個人情報はどうなってるの?
「奈々ありがとうな。後……ごめん」
まず俺は奈々に謝った。
奈々は俺でもわかるぐらい驚いた。俺ってそんなにろくでなしな人間とか思われてるの?何なの?
奈々は……
「別にいいけどね……でも龍輝さー会長に何か言われて行こうとか謝ろうとか思ったんじゃないの?」
奈々もどうやら読唇術を使えるらしい。
「ご名答」
素直にここは認めとこう。怒らせると怖いしな★。
そしてインターフォンを押す。葵の家は豪邸だ。うん豪邸だ。金持ちかな?将来金貰いに行こうかな?働かなくて遊べるし……と夢物語を考えていると……
「はーい……」
と元気なさそうな葵の声がした。どうやら今は葵しか家にいないようだ。奈々がいてよかった……。危なかった……
「えーと回覧板です」
必殺技回覧板騙し!!
「わかりました〜」
奈々は目線で何か伝えようとしてきた。大丈夫。俺と葵は1週間話してないんだ。思い当たる節があるけど……あの子怖いんだもん! 泣いちゃう、俺。そんな俺が来た! とか言ったら殴りに来るかもしれないし……恐怖!!
「はーい」
葵が出てきた。まあだいぶ休んで少しは楽になったらしい。
「奈々!? 来てくれたの!?」
葵は元気になった。友達の力は絶大。
「 あ、どうも、ひねくれ系男子の伊藤龍輝です」
「あなたも来たの……」
「おい!? そんな悪く言わなくてもいいだろ!? 確かに俺が悪かったかもしれないけども!?」
「なら謝って」
「はい。ごめんなさい……」
「よろしい!」
葵はふふんと笑って
「2人ともありがとっ! さあさあ入って入って!」
許してもらえてよかった……怖かったよ……
何気に久しぶりだな……女子の部屋に入るの……。
難易度高いぃ! ベリーハードぉ!!
「さっき買い物してきたからさ! おかゆでも作るから待ってて!」
「じゃ俺も手伝うわ」
「龍輝は邪魔だから大丈夫!」
あのさ……そんな笑顔で言わないで?
こうして葵と俺の2人だけになった。きつい、きつい。きついです。しかしこんな事もあろうかと準備していたのだ!はっはっは!!
「はい。これ」
「うん? スポーツドリンク?」
「熱が出た時いいらしいから買ってきた。あとこれ」
そう言って俺が出したのは入部届け。生徒会と書いた入部届けである。これは俺が考えて出したーー
「答え」
「会長にも言われた。俺も考えた。その答えだ。決してお前……じゃなくて葵に流された訳じゃないからな!」
「ばーか! 最初から入りなさいよ! 大変だったのよ! 今度ジュース奢ってもらうからね!」
葵は笑顔でそう言った。さすがの俺もこれはドキッときた。それは反則やで……葵様……
その後……奈々はおかゆを作ってそそくさと帰っていった。そんな気をきかせなくていいのに……
「これフルーツゼリーな。俺のオススメ」
「ありがとっ! 元気になったー!」
「じゃ俺もそろそろ帰るわ。」
そうすると葵は俺を掴んだ。えっ、これどうしたらいいんだ。
「もう少し一緒にいて……?」
葵はそう言って俺をひきとめた。これは……
葵は
「いやごめん!! ちょっとふざけただけ!」
いやーびっくりした。でもこんなに元気が出たならもう大丈夫だろう。安心安心。安心安全アフターサービス。今日も日本は平和です!
そして俺は葵に別れを告げ、帰った。それほど葵との家は遠くないので 歩いて帰れる。
「はぁー……何であんな事言っちゃったんだろ。
寂しかったなんて……来てくれて嬉しかったなんて……言えないよ」
次の日 葵は元気に登校してきた。そして今日から生徒会活動が始まるわけである。今日の授業は頭に入らなかった。そんなに体が楽しみにしてるんだな。正直な体め。後で説教やぞ。
放課後……生徒会室に行く前に担任の先生に呼ばれたので職員室に向かっている。葵も一緒だ。ちなみにわかっていると思うが、お前ら! 生徒会に入ったのかとかいろいろそういう事を言われて終わった。いや部活とかに入れって言ったのお前じゃん……とか思ってたよ。うん。
その頃生徒会室では……
「おーい桃? 今日から前言ってた2人来るからよろしくな?この前お前らいなかったろ?」
「それにしてもねー。亮が気に入ってる男の子はどうなの?」
「気に入ってるって言うか……昔の俺みたいに見えたあいつを……助けてやりたかっただけだな」
「え? 亮って超陰キャだったとか? まじー?」
「まあ人はいろんな過去持ってるから触れないでくれよ。」
「亮逃げてるーー!!」
「くっ……お前っていう奴は……腹立つ!!」
「どーも」
「こんにちはー!」
何か話していたようだが……まあいいか。会長お気に入りの奈々は今日は他校との交流にいくって言ってたし……お気に入りの奈々は今日いないのか。会長のお気に入り……
「2人とも来たか。こいつが生徒会副会長 小林桃だ。
腹立つ奴だがよろしく頼む」
「えー? その説明はなくない? 亮……後で殴るよ?」
「こんな奴だ。我慢してくれ」
「よろしくお願いします桃先輩!! で今日から私達は何をすればいいですか?」
葵が質問する。
「俺と桃は5月の体育祭の計画とか立ててるが……。そうだな……2人にはまず部活をまわってもらおうかな」
「部活をまわってなにするんですか?」
今度は俺が質問する。
「部長に部の紹介の発表用紙を渡していてな。提出期限が今日なんだが……出してない部活があってだな……」
「それより部の紹介って?」
俺が口を挟む。
「部の対抗リレーをする時にアナウンスをするんだ。その時に読むんだがな……全然集まってなくてな……それを集めてきて欲しいんだが……」
そう言って今集まっている発表用紙を見る。
うわっ……これは……
「運動部の提出率……」
「どこ行けばいいの?」
「えーと野球部,サッカー部,バスケ部,バレー部,陸上部かな。思ったより少ないし、前に文化部だったけど部活まわって行くのも慣れてるだろ?」
「じゃ頼むね! お2人さーん!!」
桃先輩が明るく応援してくれた。桃先輩は明るい人で抵抗があっだがいい人なんだなと思えた。生徒会室を出て部活を再びまわる回になるのか……おい作者!しっかりしろ!展開考えろ!そうすると葵が少し重い声で言ってきた。
「陸上部が嫌……」
「怪我で部活辞めたからトラウマでもあるのか?」
陸上部に抵抗があるのか……?確かに前も陸上部のマネージャーとかも提案したけど嫌がってたし……
葵は首を振り否定する。
「陸上部には……"天敵"がいるの……」
どうやらまた何かありそうだ……。
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