34話 初恋ってよくない?
クリスマスイブ編です!
俺は今、初恋をしている。相手は超絶美少女。叶わない恋だと知ってても……諦めきれないのが俺でして。
「あぁぁぁ……どうして俺はぁぁ」
いやさ! いくら知り合いだからって普通誘うか? 誘うにしても急すぎるだろ! 俺そんなキャラじゃないし。ノリで誘うとか陽キャラみたいなの無理だし。
「もう日はどんどん近づいてるしなぁ……」
クリスマスイブの朝がきた。あたらぁしぃ朝がきたぁ! 希望の朝ぁだぁ! とノリがおかしくなっている。まさしく深夜テンションだわ。全然寝れなかったし。
「イルミは夜だしどーーしよかな」
そうすると俺の部屋のドアが開いた。
「ふっふっふ。ここで私の出番ですね? 」
妹の桜。久しぶりの出番。
「何悩んでるの? クズの兄貴」
「いや出番無くて怒ってただろ! いや仮にイルミをカップルとか男女で行くとする」
「うん。お兄ちゃんにはないことだね」
「でな。そうなった時にどうすればいいかと俺の友達が聞いてきたんだ、友達な友達」
「まぁイブとかだったらプレゼントでも渡すんじゃない? 私は暇だけど」
「怖っ」
クリスマスイブの昼。妹が言ったことを参考にして、俺はプレゼントを買いに行く事にした。ちなみに剛とかとはクリスマスに遊ぼうという言葉でごまかしている。結構しつこかったけど。
「イブでリア充ばっか。むなしくない? 」
この言葉がきいたようだ。まぁクリスマスもリア充ばっかだけど。
とりあえず俺がやってきたのはアクセサリー店。
「どれにしたらいいんだ……それに明日の分も必要だよな。うーーん」
「あのご困りでしたら……」
普段だったらうざい店員だがこの日は神に見えた。
「あの友達の女子にあげるプレゼントとしたら何がいいかわからなくて。なるべく高くないものでお願いします」
「でしたらこのペアのアクセサリーなんかいかがでしょう」
「ペア……」
「全然大丈夫だと思いますよ。それに友達の男子からのプレゼント。喜ぶと思いますよ」
「値段も大丈夫だし……これにします」
俺がこんな買い物をするといつ誰が予想したのだろうか。たぶん俺の最初の方みたらこんな事思わないだろうな。もう俺普通の男子になってるし。
クリスマスイブの夜。イルミネーションを見るために葵と高松駅で待ち合わせをしていた。
「あっ! 龍輝君! 」
葵が俺を見るなり走ってくる。
「なんか悪いな。イルミとか見に行こうとか言って」
「全然大丈夫だって。龍輝君なら」
「じゃ行くか」
田舎とは言えイルミネーションは綺麗だ。
「綺麗だな」
「綺麗だね」
どこもカップルだらけのこの空間で少し気まずい。でもとても楽しいと感じられた。
「この1年いろんなことがあったよね。私も結構完璧じゃないのバレたかな」
「俺もいたって普通なのバレたから」
「それはいいでしょ」
「タイトル詐欺ってことだよ」
「まぁでも龍輝君はいい人だし」
「俺が生徒会長とか誰が予想できるのか」
「どうしたのかなだよね」
「俺も葵に出会えて変わったのかな」
「それはこっちも。ありがとうね」
その笑顔に俺は惚れたのだろう。葵と出会えて俺は変われたのだろう。で、問題がひとつ。
「(プレゼントいつ渡そう……)」
ここのところ投稿してなくて誠に申し訳ありません!またちょくちょく投稿していくのでよろしくお願いします!
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