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3話 生徒会はやはり俺には向いていない

今回はネタ少なめ。ネタが好きな奴すまぬ。

次の日の放課後……俺らは生徒会に行く事にした。

生徒会は現在5人で活動しているらしい……

奈々に聞いた所……


「生徒会って真面目っぽい感じじゃん?皆そういうのは嫌だと思うし。人気ない。」


人気ないって……そんな生徒会メンバーが言っていいのかはわからないがとりあえず見学してみることにした。 葵はとてもうきうきしている。とても楽しみにしているな……まあ奈々もいるしな。人気はないけど人気は!!


「ここが生徒会室か。」


「そうよ。はやく入りましょっ!」


「「失礼しまーす」」


ドアを開けるとそこには奈々と男の人がいた。


「これ、奈々が言ってたやつ?」


「そーです!そーです!葵と龍輝!」


「俺は藤川亮。今の生徒会長だ。よろしくな。」


俺と葵は軽く会釈する。


「うーん。今日は俺と奈々しかいないからな〜。まあとりあえずこれが生徒会の仕事。」


そう言って俺らの前に差し出したのは1枚のプリント。


「えーと……どれどれ?」


俺と葵はそのプリントを覗き込む。俺はその仕事の多さに驚いた。体育祭や文化祭の準備 運営などは有名どころだが、他校や地域との交流、先生と生徒の意見の確認や話し合い、会計やボランティア活動……

毎月毎月忙しい……これを奈々はやってたのか……凄えな……葵は


「補佐役からでいいのでお願いします!!」


と会長に挨拶している。まじか……悩んだりしないの?葵は目線で龍輝君も挨拶しなさいと伝えてくる。

会長が

「で君はどうなの?」 と問いかけてきた。俺は人には流されない、自分の 言いたい事を言って、やりたい事をやるだけだ……


「俺は……生徒会には合わないと感じたので帰ります。ありがとうございました。」


そう言って俺は生徒会を後にしたーー



葵が追いかけてきた。追いかけて来なくていいのに……


「なんで生徒会に入らないの?」


「あんなに仕事あるし……俺はそんなに働きたくない。それに気づいたんだよ」


「気づいた?」


「部活に入らなくても就職すれば良い、と思ったんだよ。就職に部活はそれほど必要ないからな、学歴、実績が必要とされる。この高校はそれほど悪くない高校だし、実績は英検とか漢検なんかの検定取ってるし大丈夫だろ。葵や奈々には悪いけど……ごめんな」


葵はうつむいたまま

「わかった」と言って生徒会室に戻っていった。



次の日……葵は補佐役になった用で大変そうに仕事をしていた。ちなみに俺と葵はあの時から話してない。

奈々からは

「大丈夫?」と言われたが こんな事全然何ともない。昔に比べたらな……。

それから1週間が経過したが、俺と葵はあの気まずくなった時から1度も話してない。しかし少し今日は違った。葵が休んでいたのだ。珍しいな……と思いつつ朝の担任の先生の話が終わり1限目の準備をしていると奈々が走ってきた。


「今日葵休んでるでしょ?」


「そーだな」


「実は葵、疲労で倒れちゃったの……。生徒会の人数がいないからって頑張って……」


「それを何で俺に言うんだ。」


「葵と喧嘩……?したんでしょ?仲直りの機会にもなるかなって……。」


「葵と喧嘩もしてないし、俺のせいでもないぞ。葵は確かに仕事が忙しそうだった。それは認める。でもな。俺は合わないと思ったから入らなかっただけだし

生徒会のメンバーでもないから葵の仕事も手伝わなくても大丈夫だろ?」


「龍輝のバカ!!」


奈々は自分の席に戻っていった。やべ……怒らせたか?でも俺は間違った事は言ってないぞ。まじで。剛も「大丈夫か?」と言ってくれたが「大丈夫」と答えといた。奈々も剛もお人好しだな。オレオレ詐欺には気をつけろよ。別にこんな事何とでもなるさ……おそらくな……



昼休みの時間……空気が変わる。何と生徒会長藤川亮が俺を訪ねてきたのだ。これには奈々も驚いてたな。

写真撮っておけばよかったな。あの顔……おっとこの話はまた今度。どうやら会長は手招きしている様だ。


「何ですか?」


「まあ話そうぜ」

-

「あなたも葵のためにーーとか言うんですよね?」


「全然違うぞ。生徒会に入らないのは人の勝手だ。でもお前が何で女を嫌ったり部活を嫌がってるのかなってな。思ったから聞きにきた。葵とお前は仲よさそうだったしな。」


「話したくないので別に話さなくてもいいですよね?」


「ならお互いの秘密を話す……でどうだ?」


「まあ何でそんな俺にこだわるのかはわかりませんがまあ秘密言ってくれるなら少しだけ言いますよ。」


秘密聞いて週刊文春に密告やな! 密告密告!!


「俺は奈々が好きだ。1年で入ってきた時からずっとな。優しくて可愛いし……お前がうらやましいと思った。けど勇気が出なくてな……今に至る。」


「まぁ確かに奈々が好き……は確かにびっくりしました。会長も言ってくれたんで少しだけ……。葵はいい奴。それは認めましょうか。でも俺は気づいたんです。葵と同じ部活に入っても迷惑かけて、使えなくて……邪魔者なんですよ。俺は。昔から邪魔者扱いされてたんですよ。それで女子が嫌いになって……その時に剛と奈々に出会って……」

俺は口から言葉が次々と出てきた。こんな感覚始めてだった。やはり藤川亮という生徒会長は何か力を持っているのだろうか。


「仕事が多いっていうのは建前か?」


会長は笑いながら問いかけてくる。


「建前じゃないですけど……決定的な理由は邪魔者扱いされる……葵と俺は仕事力? って言うんですかね? 俺は仕事できないけど葵はできる。そんなの俺いらなくない?って思いません?」


「葵だって疲労で倒れたし完璧ではないと思うけどな? それに邪魔者? 徐々に上手くなっていけばいいんじゃないのか?」


俺は何も言えなくなった。

くそっ ……こんなダサい所人に見せたくなかった……でも何か楽になった気がする……


「生徒会に入るなら補佐役として俺が居場所を作って守ってやる。俺からの提案は以上。まあお前はーー

"友達"を大切にしろよ」


藤川亮という男は……俺の居場所を作ってくれてーー助言をくれてーー本当にいい人だと思う。俺の事を助けてくれたーー生徒会長に……あんな人になりたいと思った。まあでもとりあえず今はーー


放課後……俺は奈々を引き止めた。奈々は何?と怖い目線でこちらを見ている。会長にこの顔見てもらいたいな。今度そうしよう。うん。そうしよう。

「これから葵のお見舞いに行くぞ」

「え?」

会長の言っていたーー "友達"を大切にしようと思う。

まだまだ続きます。新キャラもどんどん出ます。

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