10話 ラスボスっぽい奴
いつもありがとうございます!
というわけで剛の元気を取り戻そうの会は、来週の日曜日になったわけだが……
「来週の土曜日私1人じゃ辛いから来て」
と葵にパワハラで呼ばれ、来週の土曜日葵の家に行く事になった。どうやら海外から両親が帰ってくるらしい。
夏休みになったからと言ってもやる事はない。とりあえず宿題をーーいやゲームしよ。
というわけで日はどんどん経ち、ついに言ってた葵の両親が帰ってくる土曜日になった。はやわざはお決まりだから別にいいだろ。うん。
「葵? なんで俺はここにいるんだ? 」
「私の親を見たらわかるわよ」
「了解した」
葵と会話をしていると高級車が見えた。某バトロワのスキンにあるぐらい有名な車だ。
「おーっす葵。元気にしてたか? 」
父親はダンディーな男の人だった。大人の感じ。てか友達かよ!! 心も体も若いお父さんだな、おい!
「あら、彼氏さんかしら? 」
そう言ったのはまさしくアニメとかドラマでみるようなセレブ、葵の母親だった。
「彼氏じゃない! 友達だよ! 」
「あら、葵にも友達できたのね? 」
「まぁまぁあがってあがって」
というわけだが葵の家には一度入ったことあるし、そこら辺は大丈夫だ。
「友達ねぇ? 」
葵の母親は俺らを疑うような目でみている。怖くてたまらん。
「あのーーお母さんが思ってるような関係では……」
「それはわかってるの」
なら何がひっかかるのだろうか。
「あなたに友達なんているのかしら? 」
「あのですね。葵はいろんな人に好かれてて……」
「そんな上っ面の関係みたいなのは友達とは言わないわよ。中学の時の事もあったし、あんた友達出来ないまま卒業すると思ってたわよ」
「葵はいい奴ですよ。ね? 」
そう言ってお父さんに同意してもらおうと思ったがお父さん寝ているので無理でした。お父さん? 逃げないで?
「まあいいわ。卒業後は海外に来てもらわないといけないし、いろいろ忙しいのよ」
「私は……」
「俺帰ります」
「あ、ちょっと待って! 」
俺は帰る事にした。なぜかって?あんな胸糞悪い話聞きたくなかったからだ。あーいう人種は特に嫌いだし。
「今日はありがとう。ごめんね」
「いや別にいい。お前も大変だな。でも俺をなぜ呼んだんだ? 他にもいただろ? 」
「いやいや。龍輝君は親友だし。優しいから私は好きだよ」
「そうか。ありがたいな。感謝感謝」
危なかった……友達としての好きをあやうく間違えそうだった……
「じゃーね! 」
葵は満面の笑顔で俺を送ってくれた。あいつは本当にあいつだ。
「ふぅ……」
「葵、あの子は大切にするべきだよ」
「お父さん? 」
「あの子は葵を一番わかってる。ちなみに一番わかってないのはお母さんかな。俺は何もできなかったが、あの子は負けないね」
「あら2人とも? 何を話してるの? 」
「「いえ、何も」」
今後もよろしくお願いします!




