怠惰のベルフェゴール
闇の民とは何か…、光の民とは何か……、それはズバリ『悪魔』と『神天使』その他ない。
異世界からのバケモノとは低級な悪魔や天使が人に取り付き暴走してなったもの
それが異世界人と言われる。
水霊や木霊は種類にもよるが善たるものは神の域、悪たるものは悪の域となっている。
そう教えてくれたのはメガネの物知りな女性だった。しかし、彼女はこちらの世界の住人では無いとのことだった。
死も同然だった人の皮を借りてこの世界で生きていってるだそうだ。
そのものの名前は【ベルフェゴール】
悪魔の中で幹部の地位であり、とてもアタマがいいと聞いたことがある。
『オレっち……頭良くないよ~』
ベルフェゴールは怠惰の大悪魔として有名ではあるが、実際僕達の目の前にいるベルフェゴールはその言葉どおり結構な怠け者。
『噂に尾ひれがついての事だそうだけどねぇ〜オレっちめんどくさいからさ~』
ベルフェゴールは相当な怠惰の持ち主だった。使い魔も使用人も自分の怠惰らくさに呆れて命令を聞かなくなって来たことのこと、召喚されて人間の世界に来る機会があったベルフェゴールはその日とてつもなく感動しただそうだ。
『家電!自動掃除機?ロボット?最高!』と。
闇の民の住む世界にはなかった故障さえしなければなんでもしてくれる器具たち。勝手に時間も教えてくれる、オススメの本もご飯も服も何もかもが何もせずに得られる電気製品が超越的な人間にベルフェゴールは惚れてしまった。
『正直言うと~魔王様の側近アゼサル様が嫌いでね〜ベルフェゴール書類はまだか!寝るなベルフェゴール!また食べる気かベルフェゴール!ってさ』
どこの人もバケモノも神も悪魔も思うだろう。食って寝ての自由人生活を満喫してるベルフェゴールに他になんの言葉をかければ良かったのか?と。その側近のアゼサルさんもベルフェゴールが勝手に消えてさぞかし楽になっていることだろうか。
『まぁ……このひとつだった君たちのいう異世界がふたつに分かれてこの人間界で神が信仰されてるのも全てアゼサル様の仕組んだことなんだけどね。』
アゼサルは魔王の側近でありながらもこの世に悪徳をもたらした悪魔とされる。
『アゼサルの癖に美人な人間のお嫁さん持ってるしね~』
悪魔でも堕天使のアゼサルは何を思ったのか人間の世界に降り立ち人に戦争をさせたとの言い伝えも
黒上ソラ『ところで闇の民が悪魔とかなのは分かったけど地獄とか天国とこはどこに?』
『天国=光の民たちの国。地獄は光の民の住む国と闇の民の住む国を繋ぐ橋。丁度中間にあるんだけど……それが死者の魂は闇の民が横取りしたりするから光の民たちいつも腹を減らして激おこなんだよね』
アオ『しょこ行きたい!』
ベルフェゴール『ダメだよ。君たち人間だし喰われるよ?』
アオ『アオ……闇の……のっ』
ベルフェゴール『だーめ。諦めて一緒にプリンでも食べよう。これ限定レアの高級プリンなんだよ?』
アオ君はベルフェゴールに釣られてしまった。
闇の民の刻印があれば行けるはずなのにベルフェゴールめ……めんどくさいからってもので釣りやがって……。
ベルフェゴール『まだ君たちには早いんだよねぇ……うむ。うまっ!』
ベルフェゴールの怠惰さが上手くかけたかな?