1話『妄想と現実』
その日の放課後…
悠依「じゃあね!梨子。また明日。」
梨子「うん。バイバーイ!」
悠依(さぁ、帰r
梨子「あ、悠依ー!明日配信のイベクエ最速クリアだよー?忘れないでねー!!」
悠依「忘れないよー!明日の午前0時過ぎに中枢区のカウンター前でしょー?」
梨子「そそー。んじゃ!」
正直、今の悠依は気持ちの整理が付いてなかった。梨子にFPSをやれと言われた事。梨子が宿題を忘れていた事。そして何よりも、【宿題を忘れたのは梨子なのに何故か悠依…私自身が怒られたからだ。】
悠依(家に帰ったら流行りのゲームでゴブリン100匹狩りしてやる…)
そんな事を考えてイライラしていると後ろから不意に目隠しをされた。
?「だーれだ??」
悠依「んもう!テツ!やめてってば!!いくら彼氏だからって…最近ボディタッチが多いですっ。彼女に嫌な事する彼氏…嫌われるよ?」
徹也「はぁ。ゆ、悠依こそ前に家泊まりに行こうとしたら全力拒否だったろ?全く…変な妄想しやがって!」
彼は徹也。梨子の紹介で2ヶ月程前から付き合っている。が、悠依自身、あまり好きじゃないタイプなので話すことはほとんどない。
悠依「当たり前でしょ!?あの当時はまだ付き合って3日だったんだから!早すぎるでしょ…?」
徹也「あー、照れてる〜。悠依って変だよね。」
悠依「テツに言われたくない!あんたほど変態で邪魔してくるやつ他にいないわよ!」
徹也は華奢な見た目をしているが実はかなりの肉食系。悠依にも平気でボディタッチしてくる(だが先ほどの目隠しは序の口。悠依も呆れるほど兎にも角にもボディタッチがひどいのだ)。だがゲームは大の苦手。
〜悠依のタイプ〜
“とりあえずゲーム好き
そして優しいなら彼氏として採用!!!”
徹也「悠依…」
悠依「じゃあね〜!私今日は忙しいんだから!!テツを慰めてあげる時間無いの!!」
悠依は徹也のスネを蹴り飛ばした。
時間が無い…と言うのも悠依はこの後4時からオンラインゲームで他のメンバーと狩りに行く予定があった。ちなみに現時刻4時前。悠依は時計を見て焦りながら猛ダッシュで家に帰った。
素直に言おう。。。間に合う訳が無いのであった。