登校する時のカバンの持ち方って人それぞれだよね
「行ってきまーす」
「「行ってきます」」
俺とリリ、ルルは何もない日には毎日一緒に登校していた。2人は宮ヶ丘学園の中等部に通っており、道順はほぼ一緒だからだ。
一方、隣に住んでる幼馴染は起きるのが遅いため、登校する時は別々の場合が多い。
「行ってくるねー!」
家を出てすぐに、隣からもドアを開ける音がした。
「お、スズ。おはよう」
「おはようございます。スズ姉さん」
「スズお姉ちゃん、おはようございます」
「今日はなんで早いんだ?」
「いやー、4時くらいに目が覚めちゃって本読んでたらいつのまにかこんな時間になっちゃってたんだよー」
と、こんなこともたまにありながら俺たちは毎朝登校していた。
「そいやーリリちゃんとルルちゃんも今日が体力テストの日なの?」
「いえ、リリたち中等部は来週です」
「今日、ルルたち中等部は身体測定の日です」
「俺たちは来週だったか?身体測定」
「うっ……体重増えてないといいけど……」
俺たちの学園は体力テスト、身体測定を中等部と高等部で別の日に実施している。
聞いた話によると、機材を交互に使うことで出費を抑える目的があるとかないとか。
そんな話をしていたらいつのまにか中等部と高等部の生徒を分ける道まで来ていた。
「ではリリたちはこっちなので失礼します」
「体力テスト頑張ってくださいお兄ちゃん、スズお姉ちゃん」
「おう!怪我しないようにとでも祈ってやっといてくれ」
「頑張ってくるよー!」
そのまま校門に向かおうとすると、後ろから聞きなれた声が聞こえてきた。きっと文武両道くんだろう。
「おはよう2人とも」
「おはよーシュンくん!」
「その運動神経を俺に分けてくれ。おはよう」
「今日もカズの珍プレーが見られそうでなによりだ」
「他人事だと思いやがって……」
「他人事ではないが友達事だな」
「なんだよそれ」
こうしてシュンが合流し、俺たちは笑い合いながら残りの道を歩いて行ったのだった。
今回は学校への道のりを元にした話です。
体力テストのお話は来週から本格的に入っていくと思います(仮)
って事で今日はこの辺で!来週はきちんと投稿するんや……
PS.カズの双子の妹のリリとルル。この2人は紹介のシーンがすでにカタカナになっていますが、仕様です。もちろんちゃんと漢字表記も用意してます。