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夏生詩集2

フィナーレ

作者: 夏生

どうして、という思い

くやしい、という思い

かなしい、という思い


ありがとう、という思い

ごめんなさい、という思い


行かないでください、という願い

終わらないで欲しい、という願い


思いは渦を巻いてのぼり

瞳のそこかしこを濡らしてゆく

頬も顎もこぼれた思いに濡れてゆく


日頃の薄情は棚に置き

身勝手な悪あがき

振り返るばかりの情けなさ


あることが当たり前の

ひたすらの明るさに

恵まれていたのだと

今更の気づきに笑う


笑った分だけ

渦は増してこみあげてくる

三十二年間打ち上げられた大輪の花火

最後の満開にしばらく見とれた




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