鉱山ダンジョン
「リッカー」
「兄貴?なんだ?」
兄貴のダンジョンの扉から顔出して叫んでいる。
【念話】じゃダメだったのか?
そもそもなんでみんなは俺の休みに用事頼むかな?
のんびり休ませてくれてもいいんだけど?
まっ、休みだから用事を頼むんだろうけど。
この間の休みは、母さんの薬草採取だったしな。
「悪いんだけど、親父から魔鉱石と黒鋼もらってきてくれないか?」
「んっ?それって昨日の夜に言ってたヤツ?」
兄貴が頷いている。
「まだ渡されてないの?」
「あぁ、たぶん親父忘れてると思うんだよ」
あー、父さんってそういうとこあるよね。
何かをやり始めると他のこと全部忘れちゃうんだよな。
「わかった。父さんは自分のダンジョン?」
「だと思う」
兄貴もダンジョンで作業してたんだろうから、ハッキリしたことはわかんないか。
「了解、あとで【念話】するからな」
「頼んだ」
兄貴はダンジョンに戻って行った。
さて、父さんに【念話】がちゃんと繋がるかな?
『父さん』
何度か呼んで、しばらく待ってみるけど、反応がないな。
『父さん!!!』
デカい声のイメージで【念話】を飛ばす。
頭の中で叫ぶ!みたいな感じ?
『うわぁ!!ってリッカか?』
『やっと気づいた。何回も呼んだんだけど』
『すまん、作業してて気づかなかった』
だと思った。
『何か用事だったか?』
『兄貴が頼んだ魔鉱石と黒鋼が欲しいって』
おい?
なんで無言だ?
『あっ…そうだった。忘れてた…どうしよう?』
『採掘はしてあるの?』
してないだろうなぁ。
この様子だと。
『まだ』
だよな。
『採掘って、出来る?』
『今、手が離せないんだ。リッカ代わりに採掘してくれないか?』
やっぱりかぁー。
そんな気はしてたよ。
『わかったよ、扉を開けてくれる?』
『ちょっと待って』
父さんが俺の前に扉を開けると思いながら、魔力を動かせば俺の目の前に扉が現れる。
自由に扉は出せるみたいなんだよな。
便利だよな?
決まった場所にしか出せなかったら、面倒だよなぁ。
でもこれは【魔力操作】と【魔力制御】がないとダメみたいなんだよな。
うちは母さんと姉貴が使えない。
使えるようになってくれると俺が少し楽なんだけどな。
いや、まぁいいんだけど。
扉を開けて、父さんのダンジョンに入る。
父さんのダンジョンは鉱山ダンジョンだ。
入ったところに父さんがいるわけがないから、たぶん下層とかにいるのだろう。
『父さん、魔鉱石と黒鋼は勝手に採掘していくけど、問題ない?』
『大丈夫だ、3階層のが品質がいいぞ』
『了解。採掘終わったら連絡するから、また扉開けてくれな?』
『すまん、よろしく』
困った父さんのステータスは、ちなみにこんな感じ。
ステータス
[名前] 雪野創
[年齢] 49歳
[職業] 細工師
[レベル] 36
[魔力] 27,993
[体力] 46,656
[スキル] 採掘、怪力、青の手、鑑定(石限定)、器用、エンチャント、念話、無限収納、魔力制御、魔力操作
[ダンジョン] 鉱山ダンジョン
体力勝負のようだ。
細工師なのに?
採掘するためってことか?
それじゃあ俺は、3階層に【転移】で飛びますかね。
俺は3階層を【鑑定】しながら、魔鉱石と黒鋼を採掘する。
俺の【鑑定】は、実はEXで人の鑑定も出来る。
だから、俺は他人のステータスを見ることも出来る。
それだけでもチートかも知れないな?
プライベートダンジョンはないけどな。
採掘道具のツルハシなんかは、【無限収納】に入れっぱなしだから問題ない。
結構な頻度で、兄貴の魔鉱石とかを採掘に来てるからな。
どのくらいの量が必要なのか聞いてくるの忘れたな。
いつもくらいでいいか。
ここの階層は、アリの魔物が出る。
体長1メートルくらいのソルジャーアント。
噛まれると指くらいなら喰いちぎられるぞ。
強くはないんだけどな。
アリは、軽鎧とか装備の素材になるんだ。
だからエンカウントしたときには、討伐一択なんだよな。
会わなきゃ会わないで問題ない。
父さんが採掘以外で潜って倒してるはずだしな。
5回に1回くらいしかエンカウントしないんだよ。
今日はエンカウントなしだな。
『父さん、採掘終わったから扉開けてくれる?』
聞こえてるかな?
『父さーん!?』
『リッカ、すまん。6階層に来て助けてくれー』
マジかよ。
ってか、助けてって何だよ?
しかたねぇな。
『わかった、今行く』
6階層へ【転移】すると、父さんが囲まれていた。
マインスネークに…。
ケイブスネークかと思ったけど、【鑑定】したらマインスネークだった。
洞窟じゃなくて鉱山だもんな。
この階層にマインスネークなんか出るんだったっけ?
「何やってるの?」
一生懸命、ツルハシ振り回してるけど、全然当たってないよ?
「崩れた壁からこいつらが出て来たんだよ」
ダンジョンの壁を壊したの?
壊れるほど採掘してたの?
ってかダンジョンの壁って壊せるのか?
「倒していいの?」
「頼む」
俺は、マインスネークを対象に【フリージング】をかけた。
蛇って寒いのが苦手だろ?
みるみる動かなくなっていった。
それから、一体ずつ倒していった。
魔石と蛇皮を拾って、
「父さん、扉開けてくれ?兄貴に魔鉱石渡さねぇと」
「うん、すまんな。ありがとう」
そうして俺は、父さんのダンジョンから戻った。
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トーヤのテンションがあがります(笑)
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