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王宮騒動の姫君

「だ・か・ら!転生ってのは、生き返るんでしょ。頭悪いわね。ご飯炊いてよこしなさいよ。」

「恐れながら、申し上げます。その様な食べ物は、こちらではご準備できかねます。」

「ケーキとかは太るから、ダメなの。だからヘルシーで繊維質たっぷりの料理にしてくれないと困るのっ。あんたみたいなデブが近衛兵ってのも嫌。」


「洋子さま、如何なされました。騒々しい。」

メイド長のメアリーが急いでやってきた。

「あなた、いますぐ厨房に居るコック長のシャーロットを呼んで頂戴。」

「お嬢様、そう癇癪を起こさず私の話に耳をお貸し下さいませ。以前にも申し上げた通りその様な物はここにはございません。ここにあるのは麦だけでございます。」


「東方から取り寄せた物がございますが、ヨーコ陛下のご指示により湖の辺りにて育てておりますので、ご容赦下さいませ。」

異世界へと偶然転移した私、洋子は神の巫女として崇められていた。今思えば若気の至りとはいえ周囲に当たり散らし、従者を困らせてばかりの言動であったと思う。

「外で食事を摂ります。あなた達はここでいなさい。」

「それは困ります。せめて城の者をお連れください。危のうございます。」

若い男の側近を連れて私は城の外へと出る事にした。


門番よ、この城門を開けなさい。

「あんた誰だい。何様のつもりか知んねえが、ここは許可がなきゃ通せない決まりだ。どこの田舎娘かしんねえが、とっとと持ち場に戻りな。」

「ジャンケン!」取り敢えず私は、勝てばなんとかなるそう思った。

側近は、剣を降り、門番の首を切り落とすという蛮行に及んだのである。

「陛下、お通りください。」非道な側近は言った。

「殺しちゃだめ。二度としないでお願いだから。少しの過ちや行き違いなんて誰でもあるんだから。」私は、この男の行いに強烈な怒りがこみ上げて来る。


「死んで無いですよ。この男。」側近の男は、さも当たり前かの様に話した。

「この国では、これしきの事で死ぬ者はおりません。聖なる湖のおかげで、死ねないのです。先の戦争での戦没者はたった5名なのですよ。身体が完全に消失しない限り、この通り、ピンピンして仕事をしておるのです。」


「お前さぁ、痛いモンは痛いんだから、勘弁しろよ。」そう言うと門番は落とされた頭を拾って元に戻した。


「アンデッドなのここの衛兵みんな。」

「まぁ、そうと言えなくも無いですが、世界一長生きと言った方が

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