EPISODE:041 [汚ねえ花火だ…]
遅れてスミマセン!!
今唐突に思ったけど、物語の進行スピードクソ遅くね?
作者の執筆速度が遅いのもあるけど、40話あって進展が全然無いって何だかなぁ~。
直撃した火球は、〈骸骨剣士〉諸共私を吹き飛ばした。
当たった箇所は黒く焼け焦げ、着ていたボロ切れみたいな服にも引火していて、今も燃えている。そのため、痛覚は無いが触覚は有るため何だか変な感覚である。
急いで床を転がって消化し、ステータスを確認してみると、HPが当たる前と比べて5分の1程減っていた。
「カタカタカタカタッ!!!」
実際に直撃したのが私だった事と、その骨の身体によって〈骸骨剣士〉は私よりは軽傷だった。しかし、少し様子がおかしい。
立ち上がるといきなり顎をカタカタと鳴らし、私から視線を外したのだ。
私はその事について考えようとしたが、〈高位動死体〉と〈死体戦士〉が攻撃を仕掛けてきたので後回しにした。
殴りかかってくる〈高位動死体〉の腕を半身になって躱し、すれ違い様に脇腹を斬った。
斬った腹からは腐った黒色の血が出て内臓も見えているが、奴に意に介した様子は無い。
これくらいならば気にもならないのか。
ならばもっと火力を出してやる。
放つのは《闇矢》。長剣の切っ先を〈高位動死体〉に向けて腕の先に魔力を集める。すると、いつも通り魔法陣が現れて黒色の闇の矢が放たれる。
「ア”ア”、アア”アア”」
ドォンッ!
「ア”ア”ーッ」
放たれた《闇矢》は狙い通りに〈高位動死体〉に当たって風穴を空け、〈高位動死体〉は闇魔法の勢いによって仰向けに倒れ込む。
けれども、まだ死なずに立ち上がってくる。不死者という名に恥じぬ耐久力だ。
しかし、精神的には堪えずとも、その肉体は風穴を空けられているので動きが悪くなっていた。
《鑑定》でステータスをみると、HPも半分以下になっている。スキルの《HP回復速度》の影響によりHPが回復しているが、雀の涙程度の回復量で気にする程では無いと判断する。
ほんの少し出来た余裕で他の奴らを見てみると、フェルが〈死体戦士〉の相手をしていた。
露払いはどうなったと周りを見渡すと、立っている〈|動く死体《|ゾンビ》〉や〈骸骨人〉は居なかった。〈浮遊霊〉の白いもやも見当たらず、もう敵は湧いてこなさそうだ。
全部フェルが殺ったのか。最近まで戦った事が無い者がこれを成し遂げたのは素直に賞賛できる。
だが、それよりも驚く事があった。
なんと、〈骸骨剣士〉が〈骸骨魔法士〉に襲いかかっていたのだ。〈骸骨剣士〉は剣を我武者羅に振り回して後衛の〈骸骨魔法士〉をフルボッコにしている。
あいつの魔法によって吹っ飛んだ時から、魔法がこなかったのはこういう事だったのか。いいぞ、もっとやれ。
しかし、自分に攻撃してきた奴全員を敵認定するのか……。頭が悪いってレベルじゃなくて笑うわ。
〈骸骨剣士〉共は放置して、私は〈高位動死体〉に向き直って走り出す。・・・と見せかけてフェルが戦っている〈死体戦士〉に向かって全速力で走る。
私は向かう途中で瞬時に《魔闘法》で身体強化をして剣を逆手に持った。
フェルは私があと5メートルといった所で私に気づいて何かをすると察し、〈死体戦士〉に一撃をいれてから距離を取る為に跳びずさる。
そして私は速度を落とさずに剣を振り上げて上に跳び、〈死体戦士〉の首から体内へと長剣を刺し込んだ。
剣が、何かドロドロしたものが入った水風船を割っていくかのような感触が伝わってくる。
刺された〈死体戦士〉は痙攣を起こし、それに対して私はトドメを刺す為に魔力を集める。
あ。その前にその斧寄越せ。
片手で斧を持っている方の腕を掴み、膝を肘関節に当てて梃子の原理を使うと…?あら不思議、腕が折れちゃいました。
手の力が抜けて落ちる斧を空中でキャッチすると、お前はもう用済み。
早よ死ね。
「ア”ア”《》」
魔力を集めるといつも通り剣の先から魔法陣が現れる。そう。剣の先から。
次の瞬間、〈死体戦士〉は内側から魔法の《闇球》の爆発によって辺りに臓腑を撒き散らしながら四散した。
汚ねえ花火だ…。
私はハードボイルド風に振り返って数歩進む。
いやッ…、もう、汚ねえッ!
キモイキモイキモイッ。
只でさえ腐ってるから触りたくねえのに、顔に、上半身に何がとは言わないけどクッソ掛かってるんだがッ!?
この体に嗅覚が無くて本当に良かったわ。ふ~。
ん?待てよ。こいつは私と同じ系統。つまり…?
・・・これ以上は止めておくか。
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ドド…ドッ
「ん?私…では無さそう。誰かが魔物誘引の罠を踏んだ?」
「何階も上だし助けられないなぁ。いや、魔物が押した場合も?けど魔境の魔物がそんなことするかな?」
「うーん。魔物が押したと祈るしかないか」
おや…?
セツナは色んな意味で腹黒だった。




